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読書感想文「ネクロフィリア」

図書館の棚に異質な煌めきを放つ背表紙。
マラルメの詩集を借りにきたつもりが…

久々に直感的に本を手にとった。
結論からいうと大吉をひいた。

単にどぎつい描写だけなら私も読まない。
何か格式の高さを感じたので借りた。

気高さと可笑しみが交錯する。
愛好家同士が、墓場でお目当ての死体をめぐってさながら競争を繰り広げる姿に笑わずにいられるだろうか。

「新年は、よき伴侶と一緒に祝う。」

よき伴侶とはもちろん死体のことである。

生者からアプローチを受けると
「きみも生きているなんて趣味が悪い」と一刀両断。

じゃあどうしろっていうんだ。
死ねとでも?
まさしくそうなのだ。

九州の根付師の話題が出てきたのには驚いた。
実在するのか不明だが。


新しい一年の始まりにおすすめの一冊です!

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