見出し画像

ロボットカフェで感じた、制約からの解放~分身ロボットカフェ DAWN ver.βへ行ってみた~

障害があっても、ロボットを操作することで働くことができる。
そんなカフェが日本橋にあると聞き、行ってきました。
※リニューアルOPEN前の来訪です

(執筆:ミッションパートナー あきこ)

分身ロボットカフェ DAWNとは

分身ロボットカフェ DAWNは、外出困難者である従業員が分身ロボット『OriHime』&『OriHime-D』を遠隔操作しサービスを提供するカフェ。(※1)
あらかじめ席を予約すると、オリヒメを操る「パイロット」と呼ばれるスタッフの方が接客してくれ、オーダーのやり取りやお話ができます。

私とロボットカフェの出会い

ロボットカフェが初めてできた2018年冬、私は第二子の出産を間近に控えていました。

「なにこれ、すごい!!行きたい!」とかぶりつくようにニュースを見たものの、当時はパンパンに張った重たい体で上の子のお世話をするのに精いっぱい。

その後もカフェは期間限定で何度か開催されていましたが、家事・育児と仕事に追われ、気づけばすっかり記憶の彼方…

そんなときに知人のFacebookでロボットカフェの投稿を見て「ああ!!これ!!」「しかも今、常設でやってる!!」と即予約をしたのでした。

ついに会えたオリヒメ

接客をしてくれる席を予約して来訪。
時間になり、最初にテーブルまで案内してくれるのは現地のスタッフさんです。

着席すると、テーブルの左上には接客をしてくれるオリヒメ(小)が。
手のひらよりも少し大きいくらいで、クリオネのような手が動いたり、目が光ったりして、とにかくカワイイ!

このオリヒメを操作して接客をしてくれたKさんは事故で四肢障害になり、今はオリヒメを使って1日3時間〜5時間くらい働いているそうです。

オリヒメとの出会いを伺ったところ、家に篭りっきりで1人でいるのが寂しかったとお話されていました。
そんなときにオリヒメのパイロット募集を知って「これだ!」と思ったとのこと。
なんと、ご自分用のオリヒメもお持ちだそうです。

「ここで働くといろんな人と話せて楽しい」と語るKさん。
オリヒメを様々なポーズに変えてくれたり、横にあるタブレットで、オリヒメを使って出かけたいろいろな場所を見せてくれたり…

私と一緒にこの時間を楽しもうとしてくれているのが伝わってきて、話していて私も笑顔になってしまうような、そんな時間でした

他にも大きなオリヒメがお水を運んできてくれたり、現地のスタッフさんが声をかけてくれ、オリヒメと一緒に写真を撮るサービスがあったり。

秋葉原にほど近い土地柄ということもあってか、外国のお客様も多くいらっしゃいました。思い思いにオリヒメのパイロットさんと会話をしたり、仕事をしたり。
「ダイバーシティ」とあえて言葉にする必要もないような、開放的でフラットな空間がそこにありました。

障害や制約ってなんだっけ

オリヒメで話していると、パイロットの方に障害があるとは全く感じません。

もし、オリヒメを介さずに生身で出会っていたら、会った瞬間に「障害のある方だ」ということが分かったと思います。
でも今回は、パイロットの方から「障害がある」と言われなければ、おそらく最後まで分からなかった。
席にいる間も、全く気にせずに話をしていました。

テクノロジーによってそこにいる人々が「対等な関係性」になっているところは、私たちJPTのミッションともつながりを感じました。

「働く場所や時間、従事する仕事内容などの労働条件について何らかの制約をもつ社員の総称(※2)」という意味の、「制約人材」という言葉をご存じでしょうか?

私は育児のために短時間勤務で働いているので、まさに制約人材の1人でもあります。

今回カフェDAWNに訪れてみて、ロボットがこうした制約から人を解放するんだ!ということを体感できましたし、私たちの生き方・働き方がもっと自由になる可能性を感じ、とてもワクワクました

身体、言語、場所、さまざまな壁をなかったものにしてしまう“ロボットカフェDAWN”。
今度は子どもと一緒に伺いたいと思います。

■分身ロボットカフェ DAWN ver.β
https://dawn2021.orylab.com/

※1:分身ロボットカフェ DAWN ver.β ,「コンセプト」(https://dawn2021.orylab.com/)より

※2:日本の人事部,「制約社員」(https://jinjibu.jp/keyword/detl/561/)より


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?