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メガバン体験記ー良かったこと

少しネガティブな話が続いてしまったのでメガバンで良かった話をしたいと思います。

まずは、よく言われる銀行員は潰しが効かない、という話題ですがこれは私は間違っていると思います。
メガバンは非常にビジネスというものを理解する、勉強するにはとても良い場所だと思います。

まずは強制的に嫌でも勉強させられます(笑)、正直、会社の仕組みや収益の仕組み、会社の見方、業界比較・研究、その他ビジネスのかなり広範囲において当時の他社同期の人たちよりも進んだ知識と情報を得ていたと思っています。そして、それは一度習慣づくともうずっとその水準でビジネスに関わるので、正直私のバンク仲間(同期)たちは素晴らしいビジネスマンになっています(私はそうではありませんが(汗))

転職に関しても、私の同期は
・アクティビストファンド
・BIG4会計系ファーム
・コンサル大手
・事業会社のマネジャー及び上位管理職
にほとんどが転職しています。1人変わり種で商社マンになった人もいました。しかしいずれも成功されています。

転職を成功させた方々は一度社外のスクールに通われた人が多かったです。MBAや普通の修士、あるいはグロービスなどに通い、その後キャリアを変更された人が多かったですね、しかし、いずれも銀行の経験が役立ったと言っています。

これは何かと言えば、結局、金融を押さえるということはビジネスの上下まで全て幅広く理解しておく必要があるからだと思っています。
それも、最初は机上の知識となりますが、たとえば財務に関して最初はひたすら勉強なのですが、実際に融資業務に携わりいきた財表を手に入れて、端末に入力し、実際にどこが弱い・強いという見極めをし、稟議書類を作成していきます。その過程で、財表だけではよくわからない部分は訪問し、実際に在庫をみたり、工場をみさせていただいたり、業界についても専門部隊と一緒に知識武装しながら交渉していきます。
その過程で段々と会社自体の仕組みや儲け方、業種によりどこにウィークポイントがあり、どこに強みがあるかなど自然と学んでいきます。

しかし、それがわかってくるのは10年選手くらいでしょうか
やはり簡単には身につきません。

なので、銀行で学ぶスピードだけ身につけて早く社外に出て、そのスピード感で勝負をかけ続けているというのが私の知り合い、同期たちに当たるのかなと思っています。正直クオリティが高いというイメージです。

また、サラリーがやはり高いです。今でも年収1000万円は結構たやすく達成しますし、次長、部長となってくると、サラリーマンの最高年俸に近いような額になってきます。他社に出なくとも内部で競争に勝てている方は、それだけで相当な生涯年収となってきます。

しかしながら、高年収にはやはり犠牲にするものも多々あり、今社外に出ている私としては、外から色々な会社をみてみても、やはり高年収にはそれだけの理由があると思っています。タフでないと持たない世界だと思っています。

あとは信用でしょうか。これは少し残念ではあったのですが、在籍しているときは気づかなかったのですが、メガバンであることがわかると、たいていどういった機関、お店、その他もろもろとても配慮してくださった対応を受けられました。当時は当たり前と思っていましたが、社外に出たときに、それは特別なものであったということがわかりました。

そこは会社の看板が背負っている信用だったのだなと痛感します。

最近は金融商品も多様化しており、それにも精通しないといけません。
投信などを理解していくと、デリバティブやそれに付随する各種金融商品も理解しないと太刀打ちできません。もちろん、組成会社の方がきての勉強会や証券会社との連携などもあります。とにかく勉強、勉強です。

マーケットの知識も尽きます。銀行の調達、TIBOR LIBOR インターバンクレート、それらの調達からのさやが収益となる仕組みや、格付け機関(ムーディーズ、S&P、フィッチなどなど)の格付けの仕組みなどにも詳しくなります。

銀行は取引先の財務状況に応じて格付けを行い、信用度・安全性・成長性の高い方から金利を安く出します。これはリスクの考え方で、安全な先ほど返済の可能性が高いので、安い金利で貸し出すことができます。逆に危ない会社は短期間で多くの金利を回収しないと危ないので、そういった適用となります。非常に厳しい仕組みですが、この格付けの際にも格付け機関の情報を参考にしたりします。

いずれにしても広範囲に渡って知識は得られる仕組みとなっています。
そういった意味では銀行はおすすめです。

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