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急成長する少額短期保険業界:近年のトレンドと注目すべき新商品

少額短期保険が注目を集めています。

少額短期保険業界は、2018年の101社から2023年3月時点で120社へと会社数が増加しました。2018年には初めて保険料が1,000億円を超え、途中で損保会社化と契約移転による減少があったものの、2023年3月末には1,346億円に達し、成長を続けています。

注目を集めている理由の一つは、時代に即した商品や顧客のニーズに合わせた商品を提供していることです。では、これらの保険には具体的にどのようなものがあるのでしょうか。この記事では、図を用いつつ、それらの保険商品を詳しく紹介していきます。

時代のニーズに合わせた少額短期保険の保険

■ ストーカー保険

あそしあ少額短期保険は2020年「and ME(安堵 me)」という商品を発売しました。これは、あそしあ少額短期保険が警備サービス業界大手のALSOOKと提携して開発した、日本で唯一*のストーカー対策費用に特化した新しい保険です。(* 2020年3月あそしあ少額短期保険調べ)

緊急時にはALSOOKのガードマンが迅速に駆けつける安心のサービスです。また、防犯機器の購入費用、一時避難のための宿泊費、引越し費用などを補償します。さらに、弁護士へのメール相談も付帯しており、これらのサービスが月額500円という手頃な保険料で提供されています。特にストーカー被害に悩む女性から注目されている保険です。

■ 熱中症保険

記憶にも新しいと思います。2022年夏は猛暑となり、連日35度以上の猛暑日が続き、熱中症で救急搬送される人が増えました。

PayPay保険サービスが提供する「熱中症お見舞い金保険」は、住友生命傘下のアイアル少額短期保険が開発した商品で、熱中症に特化した保険では業界初。熱中症になり、病院を受診した際の点滴治療や、2日以上の入院にかかる費用などが補償対象となります。

PayPay保険サービスによると、「熱中症お見舞い金保険」は、部活動や課外活動などで子どもの熱中症を心配する保護者の間で知られるようになりました。実際に、申込みの約25%は子どもが被保険者となっています。

2022年4月の発売後、猛暑が続いた6月下旬には、1日当たりの加入件数が1,000件を突破。2022年8月5日までに累計6万件を超えるヒット商品となりました。

■ サーファー保険

東急少短とサーフレジェンドは、サーフィンをはじめとするマリンスポーツ愛好家を対象に、「波伝説保険」を発売しました。サーフレジェンドは、サーファー向けの波情報サービスを主力としており、その本社は神奈川県藤沢市のサーフポイント、辻堂海岸沿いに位置しています。この地域の海は、オリンピックの影響やリモートワークの普及により、平日でもサーフィンをする人が増加していると言われています。

特に上級者の中には「自分は適切にコントロールしていた。問題は相手にある」と考え、衝突した後無言で立ち去ることもあるそうです。このような問題に対処するため、両社はサーファー特有のリスクを考慮した保険を提供し、海での安全な楽しみ方をサポートすることを目的とされています。

■ チケット費用補償保険

AWPチケットガード少短が提供する「チケットガード」は、急な病気/けが/家族の入院/交通機関の遅延/突然の出張などでやむを得ずイベントの観覧・参加等ができなかった場合にチケット代金を補償する保険です。

例えば、以下のような状況が補償に該当します。

  1. 急な病気やけが:コンサートの前日に入院してしまい、参加できなくなった場合。

  2. 家族の入院:急な家族の入院により、イベントへの参加が不可能になった場合。

  3. 交通機関の遅延:電車の遅延や欠航により、イベント会場に間に合わなかった場合。

  4. 突然の出張:仕事の急な出張が入り、予定していたイベントに参加できなくなった場合。

これらのような予期せぬ事態が生じた場合に、「チケットガード」はチケット代金の補償を行います。この保険に加入することで、イベントに参加できなくなった際の経済的な損失を軽減できます。

■ わりかん がん保険

justInCaseが提供しているわりかん がん保険です。加入者同士で助け合いができる全く新しいシェアエコ保険となっております。
万が一のがんになられた場合は、保険金が一律80万円支給されます。
加入者の中から、がんに遭われた方がいらっしゃった場合にのみ、保険料が発生する保険です。

もし加入者が増えたとしても、支払いに上限があるため、特定の月だけ急に支払いが増えるということもなく、家計に優しい設計になっております。

*注:国立がん研究センター、厚生労働省データより推計。
保険料に含む管理費の率は契約者1万人の場合の30%を使用。

まとめ

いかがでしたでしょうか。
少額短期保険の市場では、時代の変化や顧客のニーズに合わせて、多様な保険商品が開発されています。従来の保険ではカバーしきれない特殊なリスクに対応する商品や、日常生活のさまざまなシーンで役立つ商品が登場しており、これらは私たちの生活をより安心で豊かなものにしてくれます。

少額短期保険の保険商品の開発は、これからも多くの人々のニーズに応える重要な役割を担っていくことでしょう。保険商品の企画や開発の際には、このような市場の動向をぜひ参考にしてみてください。

※今回取り上げた保険商品の詳細は、各社のウェブサイトをご覧くださいませ。


お知らせ

弊社は、グループ企業である株式会社justInCase​​での少額短期保険の運営実績や、保険業界における多数のシステム提供実績​​を活かし、企業の少額短期保険事業立ち上げをサポートする新事業「少短設立Navi」を開始いたしました。
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