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5/22 ニュースなスペイン語 Llegada masiva(3):大量到達(3)

21日から22日の未明にかけて、また、モロッコ(Marruecos)から大量に移民が押し寄せた。

しかし、今度は、セウタ市(Ceuta)ではなく、メリージヤ市(Melilla)が標的となった。メリージャはセウタと共に、アフリカにおけるスペインの自治都市(ciudad autónoma)だ。つまり、スペインの飛び地領である。

メリージャはこれまで、アフリカの南サハラからの移民の主なターゲットとなってきたが、今回は、初めてモロッコ人たちがこの地に目を付けた。

メリージャとモロッコの国境には、不法な侵入を防ぐための「二重のフェンス(doble valla)」が張り巡らされている。モロッコ人たちはこのフェンスを突破したのだ。

スペイン内務省(Ministerio de asuntos interiores)によると、金曜日の夜10:20から土曜日の明け方にかけて計6回の「波(oleada)」が押し寄せ、30名が侵入を達成した。そして、未だ、この30名の行方は分かってないらしい。恐らく、すでにメリージャにいる親族や知り合いにかくまわれているとスペイン当局は考えている。

スペインの代表団(delegados)のひとり、サブリナ・モー(Sabrina Moh)は、今週始めのセウタへの大量侵入とは、性格(perfil)が違うという。

セウタ市に入ったモロッコ人たちは、モーによれば、「恐らく、より受動的(de forma "quizá más pasiva)」だったとの分析だ。何をもって受動的とみなしてるかは分からないが、今回、メリージャに入りした人たちとは違うことは確かだ。

今回のメリージャ突破したモロッコ人たちは、まず、警備隊に対して、「石やその他のものを投げた(lanzamiento de piedras y otros objetos )」り、すでに、メリージャにいる親戚縁者のもとに一目散に逃げ込むあたり、計画的だ。また、今回は未成年や女性もいないらしい。やはり、無計画にセウタに入ったあと、路頭に迷う女子どもとは違う。「プロ」の犯行だ。

モロッコ人を受け入れるスペインと、スペインへの侵入に片目をつぶるモロッコ―。この微妙な関係はいつまで続くのか?

写真はメリージャに張り巡らせられているフェンス。