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1/2 ニュースなスペイン語 Los primeros bebés:今年最初の赤ちゃん

1月1日に生まれた赤ちゃんたちをマスコミ各社が翌日2日にこぞって報じる――。

この時期の年中行事だ。

ちなみに、バスク州では「2023年1月1日に産まれたお子様がいたらお電話を(Teléfonos primer bebé nacido/a en Euskadi 1 de enero de 2023)」という告知が昨年末、出ていた。

さてと…。

2023年に入って、最初にこの世に生を受けた(llegó al mundo)のが、マドリード市内のグレゴリオ・マラニョン病院(Hospital Gregorio Marañón)で産まれた「イラーチェ(Iratxe)」ちゃんだ。

3720グラムの女児。

語尾の「-txe」を「チェ」と読ませるのは、この名前がバスク語由来だからで、原語では、諸説あるようだが、「小さなシダ(helecho pequeño)」を意味するようだ。

一方、イラーチェちゃんに遅れること1分、スペイン国内で最初に産まれた男児は、カタルーニャ州の「ザカリア(Zakaria)」君だ。こちらは、3180グラム。

ザカリアというのは、小生は初めて聞いた名前だが、ヘブライ語由来で、意味は「神に名を覚えてもらった者(A quien Dios recuerda)」。エジプトなどでは苗字としても使うようだ。

こんな具合に以下に出典として挙げた記事には、年が明けてスペイン各地で続々と生まれた赤ちゃんたちが、簡単なエピソードと共に紹介されている。

そんな中でオジサンにとって驚きなのが、赤ちゃんに付けられた名前。

上記ふたりの名前は、もちろん、初めて聞いたが、他にも、アンダルシア州のアーロン(Aaron)君、ガリシア州のアイタナ(Aitana)ちゃん、カスティージャ・イ・レオン州のリア(Lía)ちゃん、アラゴン州のアイナラ(Ainara)ちゃんなどは、少なくとも、小生の知り合いにはいない名前。

もちろん、バレンシア州のディエゴ(Diego)君だとか、カンタブリア州のガブリエル(Gabriel)君など、伝統的な名前もある(知った名前を見て、ホッとするあたりが、「ロウガイ」さんの入口なんだろうな。気を付けねば……自戒を込めて)。

コロナやらウクライナやらでお腹の中ほど静かじゃない世界だけど、慣れれば、住み心地も悪くない。

洋々たる君たちの前途にさち多かれ。

写真は2023年一番乗りのイラーチェちゃんとインビューに答える母親。

ところで、小生は「誕生」には、「nacimiento」という語が真っ先に浮かぶが、記事には「alumbramiento」という語も出ている。

辞書には「分娩」とか「出産」という意味の他にも、「照明」という意味も出てくる。

「照明」と「分娩」を同じ語で表すという発想は日本語にはないが、スペイン語では「〜を出産する」ことを「dar a luz a〜(〜を光に与える(≒向ける))」と表現することからも分かるが、至極自然。

出典
https://www.elperiodico.com/es/sociedad/20230101/primera-bebe-espanola-2023-80579780#amp_tf=%251%24s%20%E3%82%88%E3%82%8A&aoh=16725753100419&referrer=https%3A%2F%2Fwww.google.com&ampshare=https%3A%2F%2Fwww.elperiodico.com%2Fes%2Fsociedad%2F20230101%2Fprimera-bebe-espanola-2023-80579780