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1/27 ニュースなスペイン語 Salafismo yihadista:聖戦サラフィー主義

25日の夕方6時半頃、アンダルシア州ガディス県のアルヘシラス(Algeciras)の教会で、アラビア語を話す男が、司祭助手(sancristán)を殺害し、教会関係者や住人など4人を負傷させた。

男の名はヤシン・カンサ(Yassine Kanjaa)。直ちに地元警察によって拘束された。逮捕される時、特段の抵抗は示さなった(No opuso resistencia al ser detenido)という。

事件の詳細がだんだん分かってきた。

男はまず、18:30頃、理由は不明(intención desconocida)だが、アルヘシラスの聖イシドロ教会(Iglesia San Isidro)に入り、「唯一、信じるべき宗教はイスラム教である(la única religión que hay que seguir es el islam)」などと演説をうったらしい。

その後、男はアラビア語で何かをしゃべりながら、教会を後にし、再び、19:40頃、戻ってきたという。

そして、ミサを終えて、様子を見るために壇上を降りてきた司祭(sacerdote)アントニオ・ロドリゲス(Antonio Rodríguez)に対し、男は、大型の斧(machete;catana)を手に、司祭に襲かかり、重症(lesiones de gran gravedad)を負わせた。

その後、男は、聖イシドロ教会から200メートルくらい離れた所にある聖母ラ・パルマ教会(Iglesia Nuestra Señora de La Palma)に入る。

そして、運悪くラ・パルマ教会にいたのが、後に命を落とすことになる司祭助手ディエゴ・バレンシア(Diego Valencia)だった。

関係者によると、男は助手をパルマ教会の司祭だと勘違い(confundir)していたかもしれないとのこと。

司祭助手は聖母ラ・パルマ教会から逃げる途中、アルタ広場(plaza Alta)で男に捕まり、殺害された。

男は横たわる助手の傍らで、斧を両手で天に掲げ、「アッラー(Alá)」と一部聞き取れるアラビア語を発した後、致命傷となる最後のひと突き(una última estocada mortal)を刺したという。

事件の最中、周囲の数名にも襲いかかったという。

事件から2日たち、裁判所は容疑者を「聖戦サラフィー主義」と関連づけると発表。そして、男の行為を、公共の平和(paz pública)を乱し(alterar)、テロの意図(voluntad terrorista)を持った行為と認定した。

サラフィー主義とは、辞書的には、イスラム教スンナ派(islámico suní )に属し、超保守(ultraconservador)を貫き、原点回帰への改革(reformista)を目指す過激派(radical)集団ということになる。 

なお、裁判官(magistrado;juez)は、今回の事件が、「予審の秘密(secreto del sumario)」の制限を受けているため、週明けの月曜日まで、男と面会することができないという。

事件の解明と犠牲者の冥福を祈る。アーメン。

写真は事件のあった広場にたむけられた花(flor)とろうそく(velas)。

出典https://www.rtve.es/noticias/20230126/juez-del-caso-del-ataque-algeciras-vincula-presunto-terrorista-salafismo-yihadista/2418093.shtml