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3/14 ニュースなスペイン語 Miura 1(2):ミウラ1号(2)

約4ヶ月前の昨年11月13日の続報。

バレンシア州アリカンテ県にあるエルチェ市(Elche)の企業「PLD Space社」が手掛けた純スペイン製のロケット(cohete)「ミウラ1号(Miura 1)」が、いよいよ、エル・アレノシージヨ宇宙センター(El Arenosillo del Instituto de Técnica Aeroespacial (INTA) )の発射台(base de lanzamiento)に運びこまれた。

今回のミウラ1号は、通信(telecomunicaciones)、国家防衛戦略(defensa)、そして科学調査(investigación científica)のために欠かせない小型衛星(satélite de pequeño tamaño)を搭載している。

ペドロ・サンチェス首相(Pedro Sánchez)は宇宙センターに駆け付け、PLD Space社の「偉大な仕事(su gran labor)」を褒め称えた。

そして、サンチェスの語った「"発明は他国に任せておこう"コンプレックスのスペイン(España acomplejada del 'que inventen ellos')」という表現が面白い。

あぁ、また先を超されたか――。フランスやドイツが主導するプロジェクトに、仲間に入れてもらう。しかも、気まずそうに……。

しかし、そんなことは、もはや「過去のイヤな思い出の一幕に過ぎない(solo un mal recuerdo del pasado)」とした。

そして、数年前ならスペインがロケットを打ち上げるなんて「夢のまた夢(quimera)」だったが、今、「現実(realidad)」となったと述べた。

今回の打ち上げに成功すれば、スペインは数少ない(número reducido)宇宙戦略国家の仲間入りを果たすことになる。

宇宙ビジネスは、2020年には130億ユーロ(約1兆8580億円)を超える経済効果(impacto económico)を叩き出し、直接・間接の両部門を合わせて15万5000職を創出した。

そして、2025年までに「国家の正真正銘の政策(una verdadera política de Estado)」として、45億ユーロ(約6430億円)を計上すると明言。

そして、アメリカ航空宇宙局(NASA)のスペイン版「スペイン航空宇宙局(Agencia Espacial Española)」の本部(sede)をセビージャに置き、始動させる(puesta en marcha)とも述べた。

発明はやらなくもない(でも、世界の潮流からは外れることもあるぞ、携帯とかね)日本から陰ながら、エールを送ろう(先日の「H3」1号機のトラウマ真っ只中だけど…)。

写真は発射台に設置されたミウラ1号と開発チーム。

カウントダウン(cuenta atrás)を待つ。

ちなみに、ミウラ1号を設計・製造した「PLD Space社」のことを、「empresa ilicitana」と紹介していた。

Ilicitano, naは同社があるエルチェ(Elche)の旧称「イリシ(Illici)」に由来する。

出典
https://www.rtve.es/noticias TV/20230311/cohete-espanol-miura-1-mas-cerca-del-espacio/2431241.shtml

※読者の川上さんからの指摘を受け、一部、加筆修正しました(3/15)。