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4/18 ニュースなスペイン語 Lista de espera:待機リスト(2)

同じテーマは2023年4月6日の小欄(https://note.com/jidequin/n/nb74fa663f775)でも取り上げている。

直近では1月22日の小欄(https://note.com/jidequin/n/n14b761083dfa)などでも紹介したように、スペインは移植大国で、世界トップレベルの移植数をひた走っている。

スペインは毎年3月の最終水曜日を「全国移植デー(Día Nacional del Trasplante)」と定めていて、移植への意識向上(concienciar)や様々な集計を行っているが、移植デーに、今年は昨年の5861件を凌ぐ、年間6000件の移植手術を目指すと関係機関が表明しているニュースも見た(https://www.rtve.es/noticias/20240327/espana-aspira-a-superar-6000-trasplantes-2024-despues-arrancar-ano-con-nuevo-maximo/16034370.shtml)。

ただ、メディアで注目される、いわば花形の手術はほんの一握りで、大半は緊急性のない手術(operación no urgente)だ。

で、この普段の手術を待つ患者(pacientes sin intervenir)が、前例のない数字(un dato sin precedentes)となっていて、これまでの記録を更新してしまった(batir récord)という。

その数、2023年12月時点で、84万9535人。2022年の同時期では81万9964人だったので、3.6%ほど増えた計算になる。

手術のための平均日数(el tiempo medio de espera quirúrgica)は128日で、待機患者の内、24.3%が6ヵ月を超えることもあるらしい(incluido en lista de espera más de seis meses)。

待機人数が一番多い分野は外傷科(Traumatología(待機人数:20万6375人))での手術で、これに眼科(Oftalmología(同:17万7844人))、消化器系(Cirugía de Digestivo(同:15万6254人)) が続く。

そして、手術のための待機日数が一番長いのがエストレマドゥーラ州で181日、ここにアンダルシア州(待機日数:174日)、カンタブリア州(同:147日)、アラゴン州(同:146日)が続く。

随分な待機人数がいるなぁと思いつつ、どうも比較対象がないと実感がわかないので、日本の手術待機人数をググってみたが、すぐには、一覧が出てこない。

待機日数もしかり、中々、検索に引っかからない(落ち着いて探せばでてくるんだろうけど・・・)。

手術を待つ人やその日数は国の医療体制の充実を見る指標となるだろうから、日本は中々公表したがらないのかしらん。

スペインのこうした手術を待つ人の数が年々増えているのは残念なことだが、まだ、メディアなどが取り上げていて、すぐに検索にヒットするだけ、まだ、風通しが良い。

写真はバレンシア州のある病院での集会の風景。

医師たちが手にする横断幕には「公共サービスを守れ」とある。

出典
https://www.rtve.es/noticias/20240416/listas-espera-baten-record-pacientes-operacion-quirurgica/16062730.shtml#:~:text=6%20min.-,Las%20listas%20de%20espera%20para%20operaciones%20no%20urgentes%20han%20vuelto,por%20las%20comunidades%20aut%C3%B3nomas%20que