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2021年度、保護した子ネコは三匹

特定非営利活動法人峠工房として借りている資料館の一角にて子を産んで育てている野良猫がいる事は、知っている人は知っている状態ですが、借りてからほぼ6年ほど、この間にもこの子ネコ捕獲からの里親探しなんてのは結構していて、今年度は4匹中3匹の捕獲に成功いたしました。

それだけではない成果も挙げたのですが、どうにも周辺地域の野良猫の数は多いというか増えている??

近隣住民は無関心?!

野良猫が多く住んではいますが、しかしながら住居も多い。
200mも南に行けば団地が、目の前には住宅地が、100mも北にいけば農家がいるので、野良猫の問題はあるのではないか?と思いますが農家の方には向かっていない。
目の前の住宅地に潜み住んでいるはずなんですが、住民達は野良猫の事には無関心だし、野良猫に寄る被害があっても気にしてない様子。

そりゃあ、数十年住んでいますから気にしないでいる人の方が普通な地域ですが人通りに加えて車通りも増えている。
更に、抜け道として利用もされているのでちょっと暴走気味の車も多い。
で、Uberの配達員も増えてきている。
この配達員は地域差による物も多いとしてもちと乱暴に過ぎる人が多い珍走団かよ!!
一歩間違うと登下校の児童を刎ねてしまいそうな原付きUberもいる訳で、ネコだのネズミだのなんかには気にもせず突進してくると思われる状況。
この場合、原付きなので相打ちになると、今度は地域の人のネコ意識に対して文句言いかねないなあ、とおもってるのですよね。

里山、竹やぶ、そしてお寺がある

地域は横浜市と名乗っていてもほぼど田舎県ど田舎郡土居中村字田舎って感じの風情の残る地域。
中途半端に都市に接している分、里山や竹やぶ、お寺が残り、畑も多い。
そこが野良猫のテリトリー、営巣地として機能してると言う事から実は捨てていく人も後を絶たない地域と言う欠点がある訳ですね。
カラス等も多いので、生まれた子ネコが襲われて食されている風景を観ることもたまにありますし、引かれたネコを食べているカラス、死んだネコが腐っている腐乱死体を見つけてしまう小学生などの事例も無い訳ではないです。

また困ったことに不法投棄も多くそれの対処、また生ゴミや食べかけのハンバーガーやらなにやらを平気で捨てていくのでこれらを野良猫が漁る事も多いと言う事情もあり、ゴミの中に食べられる物があると学習した結果、一部のゴミ置き場ではゴミが漁られる事もある、とか。
もっとも、ネコよりカラスの問題が多く、なんのかんの言っても周辺では相続税対策による里山の減少、森林部の減少からカラスやその他の鳥が餌を求めて彷徨っている地域でもあるのですね。
この問題をなんとかしないといけない面はありますが、地域一丸にはなりにくい。

野良猫の保護、地域ネコ対応はずっとやっている

峠工房は基本的に動物大事に!けものフレンズ状態ですから発足からずっと動物が関係しています。
初期(数十年前)にはうさぎの飼育、鶏の飼育などもしていましたし(重度障害者の為の療育の一貫)、亀やザリガニ、時にサワガニ等も子どもの情緒教育や発達障害児の療育として行っていたりします。

また、ネコは基本的に絶えること無く居てペットとしてのネコが居なくなってもどういう訳か、野良猫が住み着いて児童の指導員の様な立場担ってたりする事も(まあ、そのうちに詳しく)。
結果、今は元々の峠工房(本部とも第一教室とも)にはテマリと言う名の俺様ネコが君臨しています。(タイトル写真のネコ)
このネコも、元々は野良猫の子どもでしたが峠工房の物置(と書いてガレージと読む)にて産んだ子を保護、その中の一匹が峠工房のネコとなりました。
これには通称“ヤヌシ”と呼ばれるネコの事での色々があった訳ですが。

地域の人も峠工房を中心に野良猫(地域猫)の世話、捕獲、避妊、去勢などをして野良猫の減少に尽力してきたのですが、この数年はネコの投棄が増えているのも事実です。
なにしろ見慣れないネコが増えているから、困ったものなのです。

今回保護したネコ、地域猫にできたネコ

今回保護した子ネコは3匹。
ウチ一匹は前に書いた黒い子ネコ(オス)で里親が見つかり今や飼い猫として暮らしていますがマグロかよ!サメかよ!って位に動き回っていて、止まったら死んじゃうんじゃないか?位の勢い。
なので、食べるくせに肉がつかずウナギイヌのようだと言う話しも聞きます。
元気で可愛がってもらっているならそれで良し!
もう一匹は、鯖猫の様に見えた実はミケっぽいメスの子ネコ。
これは、先の黒猫が子どもたちに親しまれてしまったものの、里親に引き取られていったあと、一番可愛がっていた小学生女児(ダウン症あり)の子が衝撃的かつ絶望に満ちた顔で私をみた所為で、なんだかんだで(ほぼ私の一存となし崩しでw)峠工房で飼う事になったんですが、やはり野良の躾が行き届いていて、第一教室のテマリに対して警戒しまくるので、ある程度大きくなっていく過程で徐々に慣らしていこうという事になってはいます。
そろそろまたテマリと顔合わせしないといけません。(テマリは気にしてないんですが)

で、三匹目はミケ、というかよもぎネコ?
ミケが入り混じっているんですが左目が怪我をしていた状態かつ猫風邪ひいている時に保護、同時に母猫も保護。
これがもうおかしいというかどうしてくれようか?て感じで普通に玄関に入り込んでのんびりしてるから玄関締めて、他のドアしめてネコを閉じ込めた訳です。
で、捕獲なんですが午後になって捕獲の時に判ったのは親猫が怪我をしてたこと。
これを見て1年生の男子が一人、怖いと泣いたけど実はネコの怪我に共感?共鳴して怪我して怖いと言う事で泣いていたので、ここでも波乱の一幕があった訳ではあるんですが、優しい子や!!と言う事で評価が上がったのはいうまでもない。

で、親猫は去勢をしてサクラネコに。
3匹目の子ネコは、風邪を直して目の怪我も良くなってから無事に引き取られていった訳です。
この親猫は、今や私を警戒対象でみてる訳なんですが、それでも餌をくれる人認定してるので、2mまでは近寄ってきます。
でも、2mを切る距離になったら離れます。
そりゃあ、ネコが警戒する事を繰り返してりゃそうなりますね!

子ネコは本当は4匹いたんですが一匹見つからず、カラスの餌食か他のネコに殺されたかとおもっていたのですけれど、この子ネコs。
どう見ても野良といっても信じてもらえないレベルで妙に人懐っこく、黒猫も瀕死の状態っぽいところから回復したら泊まり込んで様子を見ていた私の寝袋に入ってくるし、二匹目(通称姫様←スグ屈したから)は捕獲翌日には人の腹の上で寝る始末。
本当に野良だったのか?と言う疑いもありつつも、やはり野良で正しかったようで、3匹目もなんか警戒したのは最初の数時間だけって始末で。

まあ、親猫も警戒心薄くなってたからなのかな、と思いつつも病院に連れて行く際には、やはり手を噛まれたり引っかかれたりしながらも無事に連れて行って避妊手術したんですけどね。

地域の協力も必要だけど、流石にお金が……

下世話な話し、お金の必要性がかなり上がっているのは事実です。
手術に病気の対応、餌、また捕獲してから里親の元に行くまでの安全や衛生面の確保、周囲への配慮やらなにやらと金がかかるのは仕方ないとは言え、野良猫保護、地域猫での補助金だけではやってられない。
助成金と言っても避妊手術までだし、捕獲から里親を探して渡すまでの費用はゼロ。

となると、もう少し別の方法で費用を確保しないといけない。
福祉事業者の峠工房がなんでそれをするっていうと、やはりこれには子供の療育、児童の情緒の成長なんて面もあってかなり大事な部分。
発達障害を持っている子は共感性が低いとかいわれる場合もありますけれどそんな事もなく、ネコや犬、亀やザリガニなどに共感する場合もあるし愛情を注ぐことも多い。
また、ネコや犬、亀など動物への執着というか愛着があって感情面が育っていく場合もあるんですね。

前述のヤヌシってネコが死んだ時にはなんでみんな泣いているか判らないと笑っていた子が、その後テマリの調子が悪そうだと心配したり、別の定着ネコがしばらく見えないと心配したり、ザリガニが死んでも悲しそうになったりと感情という面での成長は動物とのふれあいから起こっていく事が多いからで、これは50年余やってきてる中でずっと起こっていた事、いわば鉄板の療育事業となってるからです。

そして捨てられて野良となったネコや犬の話や、捨てられて外来種しかも特定外来種で駆除対象になってしまった動物達の事を考えてルールやらなにやらを学んでいく事があるからですね。

もちろん、普通の療育もやってますけれど、人が介在する場合には人の思惑、また知識だけでこうすりゃいいやで悪化させる人も指導側に居ない訳ではないので、このプリミティブな感情や愛情みたいなもん、打算が排除できる環境を維持してルールを教える、守るべきを教えるってのはこの野良猫の保護や去勢なんかの活動で、ずっとやっていける事なんですね。
なにしろ動物は亀もザリガニも世話してくれる、大事にしてくれていると言うひとに対して、反応しますからね。
これが結構大きな影響を与えます。



ただ、まあ、本当にお金がかかるし、偉い学者先生はこういう事は無視してヘリクツだけでなんとかなるとおもってますからねえ……。


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