マウンティング+絶交体験から実感した「課題の分離」の威力

先日、知人とオンライン飲み会をしたのだが、
途中でその人が唐突に私の言葉尻を捉えて説教を始めた。

そこで私は、
「この人は酒と自分に酔っている。しかもこの内容はマウンティングだ。他の方にも迷惑だろう。」
と判断し、「その話しはもう結構です。話題を変えましょう」と言ったところ、

「あなたとは分かり合えない!」と激昂され、ミーティングから強制退室
させられてしまった。

おまけにLINEグループからはその人の名前が消えていた。
これは一方的に絶交されたようだ。

この直後は大変モヤモヤしたものが残ったが、

こういう時ほど「身體との対話技法」を実践するべきだと思い、
5分ほど深呼吸をしたり下腹部に意識を移す動作をしたりして落ち着けることができた。

そして、さらにあることを行ったお陰で、
2時間後にはそこから大きな学びと自信と覚悟を得て、
むしろ爽やかな気分になることができたのだ。

そのあることというのは、
「相手の課題を分離すること」である。

人間関係のトラブルは大抵、自分と相手の課題を混同し、
本来は自分が解決すべき自分の課題を相手にぶつけてしまったり、
逆に自分とは本来無関係の相手の課題を押し付けられたりすることで
発生するようだ。

なので私は、紙を用意し、それを半分に折り、
先ほどのマウンティングについて、

「自分の課題欄」と「相手の課題欄」に分類して書き留める
という「仕分け作業」を行ったのだ。

その結果分かったのは、相手の課題の方が圧倒的に多く、
自分の課題は2つほどしかなかったのだ。

ここが大事なポイントなのだが、
実はマウンティングの構成要素の大半は相手の課題だったということ。
その事実を知ることで随分と肩の荷を減らせたのは偉大な効果である。

この仕分け作業のお陰で、晴れて自分の課題に向き合うことができ、
その結果、芋づる式に様々な気づきを得て、自信を高めることができたのだ。

今では、この体験のきっかけを作ってくれたその知人に感謝しているくらいである。

この体験から感じたのは、こうした「有事」の時の方が、
得られる経験値が多いということだ。

もちろん、平時に得られる学びや気づきも多いし、
穏やかな平時が地盤にあるべきだと思うが、

日常で培われたノウハウは、トラブルが起こった時に如何に発揮できるかで急激に磨かれるのかもしれない。

言ってみれば、トラブルというのは、
合格すれば物凄いご褒美がもらえる「抜き打ちテスト」のようなものだ。

いつ来るか分からない有事の際に力を発揮できるよう、
穏やかな平時の時に準備し、有事発生までに間に合わせておくことが
大事なのだと思う。

そういう点では、人間関係のトラブルもあながち悪いものではない。
普段から大事にしている事を発揮して、莫大な経験値を得るチャンスだからだ。

今回は、マウンティング+絶交という、一見大きいダメージのトラブルではあったが、

身體と対話して一旦落ち着かせ、そこから課題の分離を行うことで、
素直に向き合うべきものに向き合い、ダメージ以上の報酬を獲得できたことは、自信となった。

さらには、「次もこのプロセスをやれば大丈夫」という安心感にも繋げることができたのだ。

改めて課題の分離というのは、本当に凄い考え方だと思うが、
一方で自他の課題を混同させたまま生きていく危険性についても
学ぶことができた。

私にマウンティングを仕掛けた人は、おそらくあまり幸せな状態ではなく、抱えまくっていた自分の課題を私にぶつけることで憂さを発散させようとしたのだと思う。

本来は自分の課題を解消することに使える筈のエネルギーを、
自分のプライドに執着するがあまり、優越感を得るためのマウンティング
行為に使ってしまったのである。

ところが、私がマウンティングを拒否する対応を取ったので、
自分の期待が叶わずに激昂したということではないか。

こうした流れを鑑みても、この人は最後の最後まで自分の課題
を相手に押し付けようとしていたことが分かる。

もしかして、天国と地獄の違いというのはこういう小さなことの積み重ねでできていくものかもしれない。

だから人を観る際には、「自他の課題の分離ができているか」という事は
重要なポイントになるだろう。

交流することで良い影響を与え合ってお互い成長していけるか、
逆に攻撃し合って互いに自滅していくか。
両極端の結果を生み出すのは、実はそんなところにあるのかもしれない。

自他の課題の混在状態を仕分けし、無意味・有害なものを分離し、
有益なものだけを活かす。

これは、まるでフグの調理のようだ。

フグは丸ごと食べると、その猛毒により死に至る恐れがある。

しかし有害部分を切り分けることで、非常に美味な食材となる。

だからこそ、有事に備えて普段から「下処理の技術」を身に着けておくことは本当に大事だと思う。

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