見出し画像

【コレクションレビュー】 23-24AW Paris Collection

こんにちは、自己満です。
今回は初のレビュー記事でございます。
今季のパリコレ、とんでもないことになっております。
メンズで特に印象に残った計7ブランドを時系列順にご紹介していきます。

Kidill

まずは、オープニングを飾った「Kidill
オープニングに日本のブランドが選出されるのは大変喜ばしいことです。
出てくるモデルたちが自由にスケボーで会場を行き来するという大変インパクトのあるショーでした。モデルの自然体が見れるショーってとっても素敵。

テーマは「ENFANT TERRIBLE(アンファン・テリブル)」。
簡単に言うと、恐ろしく自由で周りを困らせちゃう子供。
確かにスケーターのイメージとピッタリですね。

今季はスパイク・ジョーンズやハーモニー・コリンといったさまざまな映画監督から着想を得て、自己表現や自由の重要性を表しているとのこと。

ルック25 (Pony Lakishta)

その一例となるこのデニムはウォン・カーウァイの映画から引用したもの。彼の作品独特の煙ったいような、濁ったような、そんな雰囲気が表現されたプリントが施されています。キディルのポップさとウォン・カーウァイのダークさが融合した面白いルックですね。

ルック 13(Corentin Berthelot Fernandes)

こちらは個人的に一番目についたブルーくん。モヘアもチェックも大好き人間なので、もちろんルック自体にも惹かれたのですが、さすがスケーターなだけあってとにかくスケボーがうまい。彼の個人のインスタグラムにもたくさん動画がアップされていました。爆イケやがな!!!
日本にこういう系統のスケーターが増えてほしいです。大歓迎。

チェックパターンにパッチワーク、アクセにチェーンやセーフティピンを使用したりと、お得意のパンクストリートに併せて、リボンやチュールなどの意外な素材も組み合わせていることで「自由」を感じさせてくれます。
ランウェイと違う動きが見れたり、ただ日常を眺めているかのように自然体になれるとても心地良いショーでした。

SAINT LAURENT

初日の大優勝「SAINT LAURENT
と書いておりますが、初日に留まらず今回のパリコレで一番のショーでした。
ロケーション、音楽、ルック、どれをとっても素晴らしい。

舞台はパリの現代美術館〈ブルス・ドゥ・コメルス〉

〈ブルス・ドゥ・コメルス〉内観

元々あった円柱型の建物に直接手を加えず、新たに美術館として生まれ変わらせるという革新的な空間。我らが安藤忠雄の手がけた作品です。死ぬまでに行きたい。

ルック3

象徴的なボウタイも今季の素材感だとより存在感があり美しいです。
パワーショルダー、、、マキシ丈、、、コートも素晴らしい。

ルック35

そこ切り替えちゃうの〜な美シルエットパンツ。アクセもシンプルなのに存在感があって、ルックにもロケーションにも完璧にマッチ。
シースルーのトップスを着てジャケットを引きずってるにもかかわらず下品にならないの、本当におかしい。(褒めてる)

ルック47

こちらはファイナルルック。わ〜ラペル〜〜〜!セクシーすぎる!!
写真でも十分なのに、動きが加わるとより、、、ねえ、、、?
完全に語彙力を失ってしまいました。
とにかくシルエットも素材の使い方も満点なのです。
はあ、、足りない、、、全ルックに関して語りたい。
こんなにも素晴らしいショーなのにインスタグラムのコメントは「〇〇〜!💖」「〇〇を招待してくれてありがとう💓」等の招待されたアイドル関連のものばかりで複雑な気持ち。

アンソニー・ヴァカレロとシャルロット・ゲンズプール

ちなみにラストはサプライズでシャルロット・ゲンズプールが演奏を。
抜かりない。恐るべしヴァカレロ。

LGN Louis-Gabriel Nouchi

2日目のラスト「LGN Louis-Gabriel Nouchi
今回のコレクションで初めて知ったブランドです。
現代のレンズを通して新たなエレガンスを提供しており、一つ一つのコレクションが、作家や本などに影響されているそう。

今季のテーマは「AMERICAN PSYCHO」

ルック1(Lucas Bravo)

肩からウエストまでのライン、マキシ丈が美しいですね。
タイのメタリックっぽい素材も効いてます。血のメイクも相まってサイコ感満載。

ルック9(Zane Phillips)

比較的ラフなこのルック。パンツのドレープがものすごく綺麗なんです。
素材感、袖の溜まり具合、一癖あるネック部分も私好み。モデルも。

ルック10(Yura Nakano)

何体かが持っているこの武器も印象的。斧やチェーンソーがレザーっぽい布に包まれています。これもテーマを表現するキーですね。
ドレッシーなアイテムにレザーや機能的なパンツを合わせる変態スタイリングもコレクションとしてウケがよさそうです。そしてここのブランドのジャケットはウエストが限界突破していないか???

ラフシモンズが終了した今、注目したいブランドです。

Louis Vuitton

鑑賞後、私のフォルダを埋め尽くした「Louis Vuitton
ヴァージルが亡くなった後、いまだに正式にデザイナーが決まっていない中のコレクションでしたが、見事に成功したと思います。

ルック4

イブラヒム・カマラのスタイリングがすごい。
腰巻スタイリングは何十年も前から流通しているが、こんなに上品に取り入れるなんて。モノグラムをあしらったバッグも、いやらしさがなく塩梅が素晴らしい。

ルック41

カジュアルなストリート要素がありながらも、ラグジュアリーな雰囲気が表現されていますね。このジャケットは一体いくらするのでしょうか、、、
ヘアアクセサリーも、ボルトのようなバッグも、パンツの素材感も良い!

ここから数枚写真が続きます。

なんと言っても、今季のバッグが可愛い!!!!!!!!
素材もディティールもユニークなのに、実用的。
特に最後の写真のバッグは、コルムもLVコレクションの中でもお気に入りのアイテムだと語っています。

さて、次期デザイナーは誰だと予想しますか?

Marine Serre

Marine Serre」は今季も安定していたのですが、全コレクションの中でもダントツでタイプのルックがあったのでそちらをご紹介します。

ルック52(Lilian Summer)

思わず釘付けになりました。象徴的なムーンマークをあしらったボディコンアイテム。シルバーのリフレクターっぽいのがこれまたアクセントでいい。
それに加えてシフォンのレイヤード、、、素材感といい適所にあるピン?バッジ?といい、、、抜群の装飾センス。完成度が高すぎる。

Ludovic de Saint Sernin

LGN同様、今回のコレクションで知った「Ludovic de Saint Sernin
デザイナーのデ・サン・サーナンは「アンドゥムルメステール」の新クリエイティブディレクターに就任決定しており、3月にはデビューコレクションが控えている。

ルック14(Sims)

イエティパンツ。少し前に流行ったベルパーのパンツを思い出します。
こちらはデザイナーがファッションに目覚めた当時の衝撃を思い返し、手作業で行ったそうです。糸をほぐすのにかかった期間は3週間。
ボリューミーなパンツも、体に装飾をつけるアイデアも大好物です。

ルック12

ジェンダーに関する訴えも感じるルック。このニットは余剰在庫を再利用したもので、時代に沿ってSDGsに基づいた制作を行なっています。このニット欲しいな。

sacai

「インターステラー」のサントラを使用したり、「Carhatt」や「Moncler」とのコラボアイテムも披露した「sacai」。今季のテーマは「変身」。

ルック42

見慣れていたものが新しいものとして提案される。今季のテーマにぴったりリンクする「インターステラー」。元よりこの映画が好きな私、大興奮でした。

「インターステラー」は、クリストファー・ノーラン監督によるSF映画。
気候変動や飢饉により、地球は永住不可能となる。
人類の滅亡を救うため、居住可能な惑星を探す宇宙への壮大な旅に出る、、、

そしてこのルックでプリントされているのは、インターステラー内で時空を繋ぐ鍵となる「本棚」。ちなみに私はニット狙いです。

ルック25

こちらは「Carhatt」の代表的なアイテムをニット素材で表現したもの。
カラーリングも可愛いですね。
私が中学生の頃、ベルトをこのように垂らすスタイリングが流行りましたが、
同じ着こなしとはいえ、大違いだ。笑

ルック59

70周年を記念したコラボレーション。
スーツスタイルに「Moncler」コラボのダウンを合わせた提案が面白かったです。
他にもsacaiらしい異素材ドッキングを楽しめたり、
人気の「nike」✖︎「sacai」シューズがスタイリングに使われていたりしましたね。

一部になりますが、
以上が 23-24AW Paris Collection メンズ 自己満レビューでした。笑

2月末より、ウィメンズも始まっていますね。
レビュー記事は気まぐれに投稿予定です。お楽しみに。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?