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人前で話すの得意なの?

どうも!話し方コーチのJINです。
東京コミュ塾でプレゼンテーションスキルを教えています。

日本人のなんと95%は、人前で話す時に緊張すると言います。
緊張の原因は「失敗したくない」とか「格好よく見せたい」と思うから。
でも本番はそう上手くはいきません。
そんな中、人前でも堂々と、いつも通り緊張せずに(していないように見えるだけですが)話す人っていますよね。

今日はそんな人が実践している、「人前で堂々と話す」秘訣をお伝えします!

1.自分の言葉で話す

普段、話しているときは平易な言葉遣いをして分かりやすいのに、人前で話すとなると、幼稚な言葉遣いが恥ずかしいと思い、難しい言葉を並べる人がいます。

 私もセミナー講師駆け出しの頃は「講師たるもの易しい内容ばかりでは権威が保てない」と勘違いし、自分でもよく理解できていない、本やネットで得た「借り物の知識」を伝えている箇所がありました。恥ずかしい話ですがその度に、生徒さんの頭の上に「?マーク」が見えるようでした。自分が作ったセミナーであるにもかかわらず、自分自身その部分の理解度が低かったのです。使っている言葉の意味すらよく分かっていませんでした。
 
当時の生徒さんから「セミナーは全体的に良かったのですが、一部、よく分からないところがありました」というアンケート結果を頂いて、ようやく気づいたのです。自分自身の理解が曖昧な知識を借り物の言葉を使って伝えようとしても、相手に伝わるはずがないと。

自分の言葉じゃないと伝わらない

 まずは理解できていなかった箇所を自分の腹に落ちるまで徹底的に理解に努めました。抽象的な言葉や理解の難しい情報に出会う度にそのまま放置せず「つまり、どういうこと?」と自分に問う癖をつけました。何度もそれを繰り返すことで、理解を深めていきました。
自分の言葉で説明できるようになる頃には、セミナーの満足度も飛躍的に上がりました。借り物の言葉ではなく、自分の言葉で説明できるようになっていたからです。「分からないところがあった」という感想も無くなりました。

流行り言葉を使わない

 ネット上で使われる言葉や最近流行りだした流行語。それらを使うと「流行りに敏感な人なんだ」と思われるかも知れませんが、おススメできません。理由は意味を知らない人には通じないということと、流行が終わった後の言い換えに苦労するからです。
 
 以前「ワンチャン」という言葉が流行りました。One Chanceという言葉の略です。どこでも使えてしまい、自分の語彙力を落としてしまいかねない危険な言葉です。
 
「今日、ご飯食べにいかない?」
「予定入っているけど、ワンチャン行けるかも」
 
「今日のテストどうだった?」
「ワンチャン失敗したかも。」
 
「ちょっと休憩しない?」
「うん、ワンチャンありだね」
 
 もう元々の意味がよく分からなくなってしまっていますね。本来は「あと一回チャンスがある」という意味のはずですが、どの文脈にも当てはまりません。

他にも「ヤバイ」という言葉も使わないで下さい。
流行り言葉を日常的に使っていると、きちんとした日本語での「言い換え」ができなくなってしまいます。一流の話し手は流行り言葉は極力使わないようにしています。
自分の言葉を磨くために、万人に通用しない、いつかすたれてしまう流行り言葉は極力使わない方が賢明です。

そもそも自分の言葉とは?

 日本語とか英語とか、言葉自体誰かが考えたものです。自分が人類で初めて言い出した言葉なんて余程のことが無い限り無いですよね。
だから全ての言葉は借り物の道具に過ぎないと解釈できます。借りてきた道具だからこそ、自分が使いこなせるようにしなくてはなりません。その道具の使いどころが分かったり、ちょっとアレンジしてみたり、人に使い方を説明できるようになって初めて「自分の物」になるのです

もし自分では説明できないけれども何となく「賢そうに見えるから」と言う理由で使っている言葉があるのなら、聞き手に伝わっていない可能性があります。その言葉の意味を「つまり、どういうこと?」と説明できるようになってから、使っても全く遅くありません。

2.聞き手への期待を捨てる

話し手と聞き手の間には、常に「ギャップ」があります。
以前、自分では「絶対ウケる」と思って言ったギャグが思いのほかウケなくて、それまでは順調だったスピーチなのに、その後、頭が真っ白になり、言うべきことを忘れ、数秒間固まってしまった経験がありました。自分が想像していた聞き手の反応と現実とのギャップがあまりにも大きかったからです。自分では最悪のできでした。

ただ、その後、自分のスピーチを聞いていた知り合いに感想を聞いてみると「別に悪くなかったよ」という感想を聞いて驚きました。自分では不自然に黙ってしまった間も、聞き手からすると違和感なかったとのことでした。
このように話し手と聞き手の感じ方には大きなギャップがあるのです。話し手が失敗したと思ったことでも、聞き手はそうでもないと感じることがほとんどです。

聞き手は無表情なもの

 いくら聞き手にフックを掛けるテンプレートを使って聞き手を惹きつけていても、身を乗り出して「ウンウン」と頷いて聞いてくれる人はほとんどいません。ユーモアエピソードテンプレートで面白い話をしても、「ガハハ」と声に出して笑う人もごくわずかです。
ここまで説明したロジカルスピーチ術を使って、きちんとスピーチができていれば、確実に聞き手は惹きつけられているはずです。あなたの話に興味が無い訳ではなく、ただそれが目に見える態度には現れていないだけなのです。
 
これは聞き手の立場に立てばわかる心理です。例えば、あなたが一人自宅でニュース番組を見ているところを想像してみてください。どんなに興味深いニュースでも声を出して驚いたり、TVに向かって「ウンウン」と頷いたりしないですよね。無表情で見ているはずです。寝ころびながらスマホ片手に聞いているかも知れません。それでも興味があるから、チャンネルは変えないのです。
 ご存じの通りバラエティー番組では、笑い声や歓声は後から編集で追加されています。スタジオに呼ばれている聴衆も「ここで笑ってくださいね」とか「拍手」というサインに合わせて反応を示しています。

反応が悪くても気にしない

 TVのような演出のない我々のプレゼンやスピーチにおいては、聞き手が腕組みをして聞いていても、クスリとも笑わなくても気にしてはいけません。前向きな反応をしてくれる聞き手はほんの少数です。反応を示さない聞き手の気持ちはいたってニュートラルです。あなたのことを嫌っている訳ではありません。寝ないで聞いているだけマシ。あなたの話はきちんと耳に届いています。
 
もっと反応して欲しいとか、笑って欲しいという聞き手への過剰な期待は捨て、自分のペースを維持しましょう。

如何だったでしょうか?
人前だからという理由で、格好つけようとか、笑いを取ろうと意気込むから、緊張するのです。
目の前にいる人数が、一人だろうが、百人だろうが、話し方を変えてはいけません。あくまで自然体で。自分のペースで話しましょう。

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