松本晃次郎

mud Inc.代表/Producer,Planner https://mud.co.…

松本晃次郎

mud Inc.代表/Producer,Planner https://mud.co.jp/

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    為になることから意味のないことまで https://mud.co.jp/

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    mud Inc.の事例紹介や制作裏話など

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    日々の思考や妄想を書き留めたスケッチ

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mud works|青木産婦人科

街の産婦人科のリブランディング 青木産婦人科は80年にわたり、世田谷区赤堤の土地に根ざした、街の産婦人科です。院長の2代目から3代目への代替わりを機に計画された医院建て替えと並走するかたちで、リブランディングのプロジェクトも始まりました。 青木産婦人科は長年地域に愛された医院であり、この場所でお産を経験した婦人や近隣の人々からの信頼も厚く、周囲との関係は開かれています。また、産後も育児の不安を相談できる「子育て相談室」が設置されており、育児中の親たちが情報交換や子育て中特

    • 寄生パビリオン

      寄生しながら成長する建築 ・メインの建物を拡張するサブ・パビリオン ・シチュエーション(建物内部のコンテンツや来訪人数など)に合わせて拡張 ・寄生する建物のデザインパタン等を学習し、自律的に構築・変形する 未来と芸術展 ※1で「ネオ・メタボリズム」という言葉を見つけた。確かに、(1960年代の「メタボリズム」運動の時とは状況が異なる)近年の人口知能や生命化学などの急速な発展を踏まえ、新陳代謝(メタボリズム)的なアプローチを再考することで、建築の新たな可能性が探求できるかも

      • 折り宅

        折り紙のように折って建てることができる家 ・折り畳み式のインスタントな家 ・素材のプログラミング ・用途別にパターン展開 遊牧民が大草原から場所を選んで包(パオ)を広げて生活するように、(もちろん規制は付き纏うが)街に自分の居場所を気軽につくりながら過ごすことはできないか。そんなツールがあれば、街をより楽しく、豊かに使いこなすことができるかもしれない。 折り紙のように、手軽に折って建てることのできる家。自律的な機能を持つ素材(=素材のプログラミング)で作られる。少しの間雨

        • フィットネス・スクールゾーン

          地域のフィットネスクラブとして賑わう、スクールゾーン ・スクールゾーンに健康器具を点在させる ・地域で子供たちを見守る仕組み スクールゾーンは交通事故対策としては有効なのだろうが、地域住民(とくに自動車を乗らない人)にとっては、小学校の通学区域を示すだけの行政的な区画にすぎないのではないか。地域住民を動員できるソフトを組み合わせることで、本来達成すべき「子供にとって安全な場所」としてのスクールゾーンになり得るのではないか。 例えば、各時間帯ごとに様々な年代の人が緩やかに賑

        mud works|青木産婦人科

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          パーティーエレベーター

          目的地まで乗客を盛り上げる、前説アトラクション ・乗客のテンションの総量によって停止階が決まる ・乗客の心拍数やEV内の音量などから総合的に判定 超高層施設のエレベーターは、上で待ち受ける展望やエンタメへの期待も相まって、階数や地上高が上がっていくにつれて高揚感も高まっていく。メインコンテンツに向けてお客さんを盛り上げる前説をするアトラクションとも言える。 例えば、乗客のテンションによって停止階が変動するようなエレベーターがあったら、最高の盛り上がりのなか目的地に案内する

          パーティーエレベーター

          タイムマシン仮囲い

          土地の記憶を巡ることができる、仮囲い ・土地の記憶を振り返る装置(XR) ・過去の風景から完成イメージまで、時系列順に覗いて歩ける ・過去建築の3Dデータをアーカイブ この場所、もともと何が建っていたっけ? 工事現場を横切りながら、こんな会話をすることが多々ある。つい最近まで毎日のように見ていた建物でさえ、その場からなくなると、僕たちは簡単に忘れてしまう。 それぞれの土地が持つ豊かな記憶は、土地としての求心力につながる、街の資産とも言える。再開発や建替えにより、街の風景は

          タイムマシン仮囲い

          フリーポスター

          街の掲示板に貼られた、全面自由記入欄のポスター ・性善説に基づいた小さな社会実験 ・非常事態中に出現するメディア ・狭域で体温が感じられるコミュニケーション コロナ渦の在宅期間中、気分転換でよく近所を散歩していた。 災害直後にテレビCMにACジャパンが多くなるように、地域からはアクティビティが失われ、街の掲示板からはポスターがほぼ消えていった。 速く安定した繋がりを日々求めがちだが、時には、いつもの道でふいに出会う“置き手紙”のようなものがちょうど良かったりする。それには

          フリーポスター

          パブリックヒューマン

          街の影響を受けて成長する、デジタルヒューマン ・街の情報や通行人に影響を受けて成長する ・パブリックアートとしての人工知能 ・異なる都市に点在させれば、街によって違いを楽しめる SF映画やアニメで都市の未来描写に使われる、巨大な人型の「ホログラム広告」。彼らは街の風景からはみ出し、どこか哀愁も感じられる。あの演出が僕は結構好きなのだが、広告である以上、(技術面をクリアしたとしても)規制の関係で、実現はなかなか難しいのだろう。 「パブリックアート」だったら実現の可能性はある

          パブリックヒューマン

          公衆菜園ボックス

          公衆電話ボックスを利用した、小型植物工場/直売所 ・公衆電話ボックスのリノベーション ・小型の植物工場であり、その場で栽培された野菜を買うことができる 公衆電話は利用の減少とともに設置台数も減り続けている。災害時の用途があるので、ある程度は残るようだが、大量の撤去・廃棄を考えると勿体ない。あらゆる場所に設置されているポテンシャルを活かして、別の事業者が入ったり、新たな活用方法はないだろうか。 例えば、近年技術の進化も目まぐるしい植物工場はどうか。 田舎にある卵や野菜の無人

          公衆菜園ボックス

          ミステリーナビ

          おかしな生物がいつもと違う場所に誘う、ARナビゲーション ・AR上の生物が「どこか」に道案内してくれるアプリケーション ・街のお店や施設との提携も可能 子供の頃に通っていた駄菓子屋の自販機にあった「ミステリーゾーン」という、何が出てくるかわからない缶が僕は好きで、後悔することがあっても懲りずにボタンを押していた。 昨今の多くの都市開発では、利便性や安全性を求めるあまり、(僕もその恩恵は受けているが)決められたルートを外れて散策する機会は得られにくくなった。街歩きにも「ミ

          ミステリーナビ

          3Dアーカイブ#3

          羽根木プレーパーク・リーダーハウスの取り壊しmud事務所のある梅ヶ丘駅の北側には、自然豊かな羽根木公園がある。 僕も学生の頃から時々散歩やランニングで行っている、割と馴染みのある場所だ。 #2の記事で書いたような3Dスキャンも、羽根木公園内のプレーパークにあるユニークなオブジェクトたちでテストさせてもらっていた。 これらをInstagramに投稿していたら、プレーパークの世話人(運営に関わる地域住民)の方からDMをいただき、今回のご相談をもらった。 皆の思い出の詰まったプ

          3Dアーカイブ#3

          3Dアーカイブ#2

          スマホの3Dスキャンアプリを試してみるiPhone12ProからLiDARスキャナーが搭載されたり、3Dデータの生成(スキャン)が手軽になってきている。関連アプリもかなりの数存在している。 スマホでどこまでできるの?を把握するために まずは、スマホで既存アプリを使って手軽に3Dスキャンを行うということをしてみた。ついでに、3Dプリントするためのデータ整形もやってみた。 以下、自分向けのメモなので、書き殴り。 スマホで使える3Dスキャンアプリ(試したもの)↓ ①STL

          3Dアーカイブ#2

          3Dアーカイブ#1

          興味を持った理由僕の興味の強いテーマのひとつに「3Dアーカイブ」がある。 とくに、日常風景に溶け込んだオブジェクトを3Dスキャンし、アーカイブしていくという行為に魅力や可能性を感じて、何かできないかといろいろと思考を巡らしている。(といっても、現状は隙間時間でちょこちょこ向き合う程度なのだが) 思い返せば、建築学生だった頃から、3Dモデルや3Dプリンターにはそれなりに興味や馴染みがあった(いや、憧れか)。 また、最初に入社した会社が開発をしていた「さわれる検索|Yahoo!

          3Dアーカイブ#1

          スケッチしていること

          背景僕は時々、ぼやきにも似たスケッチ(基本的には文章)を書き留めている。 これまでEvernote等に書いてそれっきりになっているだけだったので、noteを始めるにあたって、折角ならこれらも人の目に触れる可能性のある場所に置いてみようと。 僕の興味関心や考えていることを少しでも感じてもらえれば良いし、同じようなことを考えている人たちとの出会いにも繋がれば最高。 「あそび」のある場/体験づくりこれからの都市計画や場づくり(サービス業や小売など、他分野の多くも同様だろう)の主な

          スケッチしていること

          mud事務所のDIY(後編)

          後編では、前編の果てしない床作業と並行して進めていた、DIY作業をご紹介します。 壁と天井の塗り替え壁は柱などのコンクリ面とクロスが貼られている面がありますが、どちらもそれなりに汚れていました。とくにキッチン周りは黄ばみが酷かったです。。 DIYの方針としてはシンプルで、天井含めて、とにかく真っ白に塗り替える!ということで進めていきました。 まずは、白の色味を複数の塗料(水性)を試してイメージに近いものを選びました。決めたのは、たしかコレだったかな(天井にも同じものを使っ

          mud事務所のDIY(後編)

          mud事務所のDIY(前編)

          はじめにこの事務所に入居してから既に1年以上経っているのですが、実は現在のような状態になるまでに、(結果的にですが)かなりの時間を費やしてDIYをしていました。 素人なりにも、いろいろと知見も溜まった気がするので、DIYをこれから試してみようという方に何かお役に立てることがあれば、ということでざっと振り返りながら情報を残しておきます。 また、このDIYを通じて、mudのクリエイションに対する姿勢を少しでも感じてもらえると嬉しいです! 物件を決める まずはこの事務所(物件)を

          mud事務所のDIY(前編)