オーダースーツSADA


オーダースーツSADAの佐田社長の講演会がとにかくすごかった。

講師を呼んだ当事者だから言うのではなく、みんなが講演会の後に口を揃えて言っていたのでこれは間違いない。

きっと数年後には呼んでも来てくれないような人になっていると思うので、今日、佐田社長の話を聞けた人達は本当にラッキー。後々、ライブで佐田社長の講演を聞いたというのも自慢できるネタになるのでは、ってくらい佐田社長からはものすごい可能性を感じた。

講演会の内容はどこを切り取っても金言だらけなので、一番印象に残った「オシャレ」の話をちょっとだけ。

佐田社長の祖父は若かりし頃、デートに行くときに自分で背広を持っていないので、親戚中を駆け巡って何とか一張羅を用意してデートに備えたと言います。良い格好をしてモテたいという気持ちがそうさせたともいえますが、相手の女性は背広を着ていて格好良いからだとか、背広を着ているからお金を持っていそうだからで好きになるのではなく、私に逢うために親戚中を駆け巡って背広を用意したその人の心意気に惚れるのだといういう話です。
2ヶ月分の給料の大枚を叩いて買うスーツは自分が良い格好をしたいからではなく、相手のためを思ってする「おもてなしの精神」の現れ。その精神が特にバブル以降は特に忘れられていると。

同様に「ポジティブ思考」という話。ネガティブなことから目を逸らして楽しいことばかりを見るようにしてアハハと笑っているのがポジティブ思考なのではなく、ネガティブなことから目を逸らさずに、その事象をどのように解釈をして受け止め、次につなげるべく前向きに考えるというのか本来あるべき「ポジティブ思考」。これもよく履き違えられているという話。


便利で豊かな社会になるとついつい楽な方へ流されてしまいます。相手を思う「おもてなしの精神」の喪失や、嫌なことからは目を背けるだけのエセ「ポジティブ思考」。この二つの履き違えの例えはまさにその典型なのではないでしょうか。


長期的な視野を持ち、強い意志の力で楽観的な解釈をすることがポジティブ思考の要諦であると佐田社長はおっしゃっていました。


豊かな時代だからこそ安易に楽な方に流されず、ポジティブにいばらの道を進んでこそ強く優しくなれるのだと感じた講演会でした。

(2018年3月23日)

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