子三人 連れて娘は 一人立ち

    3年前の正月早々、2LDKのアパートに引越し。中二長男、小五次男、小一長女の四人と猫一匹での新生活が始まったが、ランドセルの置き場に困るほどだった。中古住宅を購入、最小限リフォームして昨年末転居。年末の引越し、その手伝いの慌しい年末となった。
シングルマザーの子育ては厳しい現実がある。子供が病気になると母親が見るしかない。職場もそう簡単には休めない。その時には、高速道路を一時間超かけて私(じいじ)が通った。私も週三日ほど仕事に出ているので、休みが合えば、である。妻(ばあば)も仕事が休みなら一緒に行った。夏休み、冬休みは、我が家で預り、私と妻が仕事と休みを工作してどっちかが面倒見られるようにして乗り切った。
  シングルマザーには住宅ローンも厳しかった。娘はY市の社会福祉協議会に努めているが収入は多くない。そのせいもあってか、地場大手F銀行から断られ、何社目か、地元の小さい信用金庫が裁可をくれた。
  社会福祉協議会の仕事は障害のある人、生活の厳しい方へ手を差し伸べることだ。北部九州水害の後には、ボランティアとして、休日床下浸水の汚泥の掻き出しにも駆り出された。子育て中だと断れない命令のようなもので、私はボランティアのボランティアとして孫の相手をしに通った。社会福祉協議会ですら、シングルマザーの子育てには厳しい職場環境であるのは、残念でならない。
  中二の長男はすでに母親より身長が高くなり、小五の次男ももう並ぼうとしている。年月が経つのは早い。今日々葛藤のなかでも、やがて子らは成長していくのだろう。
  今年も元旦早々、あけましておめでとうございます、と言えない年になった。能登半島大地震で被災された方々を思うと、知足に平和を思う。

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