自由港書店

神戸・JR須磨海浜公園駅南方面口正面、ビーチに向かう青い一本道の途中、ブルーグリーンの…

自由港書店

神戸・JR須磨海浜公園駅南方面口正面、ビーチに向かう青い一本道の途中、ブルーグリーンのタイル貼りレトロビル1Fで扉全開で営業している小さな書店、「自由港書店」のnoteです。心に自由の風を。

最近の記事

自由と日常

2024年5月1日、自由港書店は3周年の節目の日を迎えました。 2021年5月1日におそるおそる店を開いてから今日までずっと、「まず三年」「石の上にも三年」「なんとしても三年」と思って、店を営んできました。なので、「きっと、3周年を迎える瞬間は、涙するくらい感慨深いんだろうな」って、ずっと思ってました。だけれど。今日、この日を迎えて、あんまり感慨深くない自分に驚きです。 もう、書店主としての日々が、日常になったからなんだろうな、って思います。 店に出て、店を開けるのは、

    • 旅と自由

      漫画家・イラストレーターであるカシワイさんが、2023年夏に小笠原諸島を旅したときに、目にしたもの、感じたことを、イラストレーションとことばでまとめた描き下ろし本『Trip To Ogasawara』(私家版)、なんと、自由港書店でも取り扱わせていただけることになりました!店頭で販売を開始しています! まもなく2024年5月1日に自由港書店は3周年を迎えます。およそ3年前(2021年5月1日)の自由港書店オープン時から応援してくださっているかたがたはご存じの通り、自由港書店

      • 須磨海浜公園駅から水族館に向かう青い道

        JR須磨海浜公園南方面正面から南に向かって伸びる青い一本道は、当店の前を通って、水族館へと向かう。水族館の名前は「須磨海浜水族園」というもので、「スマスイ」の愛称で親しまれていた。「須磨海浜水族園」は2023年5月31日に惜しまれながら閉園となった。およそ1年ほどの工事期間を経て、まもなく2024年6月1日に、「神戸須磨シーワールド」という名前のまったく新しい水族館としてリニューアル・オープンとなる予定だ。 「スマスイ」は、ほのぼのとした水族館だった。市内の家族連れでにぎわ

        • 自由と連帯

          思い蠢く(うごめく)。 二〇〇年先の土になる。 背表紙に刻まれた言葉です。 二〇〇年という時間軸をもって「生きる」ことの意味を見つめ直していく書物『二弐に2(にににに)』、自由港書店に、ついに、入荷いたしました。これから長い長い時間をかけて、一冊一冊、しっかりと販売し続けていきたいと思っています。 発行部数 1111部、各巻にエディション・ナンバー付。 312ページ、印刷は藤原印刷さん。 販売価格は、一冊、税込4,290円。 ふつうの本にして数冊分の内容が詰まった、重たい

          思い出す

          2024年3月11日に発売となったばかり、詩人の大崎清夏さんのパーソナルな日記をおさめた一冊『私運転日記』、大崎清夏さん直筆のなめらかなサイン入りで入荷しています。 「試運転でも詩運転でもなく、私運転」。私が私を私として運転しようとする日々が綴られています。日記ではあるのですが、文体、リズム、音感は、まさしく詩人・大崎清夏さんのそれであり、画家のnakabanさんが描かれた美しくたゆたう装画が予感させてくれるように、読み始めれば、大崎さんのパーソナルな世界へとどんどん引き込

          冒険

          神戸市のおとなり明石市の、明石市立文化博物館にて、いよいよ3月23日から5月19日まで「エルマーのぼうけん展」がはじまりますね!昨年、東京・立川の「PLAY! MUSEUM」で開催された日本初のエルマー展の巡回展です。明石市内では、すでに、関連するさまざまな催しが始まっているようです。神戸市内でも、「こども本の森 神戸」にて、4月2日から4月14日まで「エルマーのぼうけん パネル展示とワークショップ」が開催されるそうです。楽しみですね! 明石市立文化博物館|https://

          孤独

          3月です。イラストレーター・ゴトーヒナコさんの作品が自由港書店に集まってきています。ゴトーヒナコさんは2024年3月20日から3月31日まで東京・代々木のアートギャラリー「Picaresque(ピカレスク)」さんで個展「空は透明」を開催されます。自由港書店ではDMをお配りしています。 ゴトーヒナコさんは、自由港書店でも好評販売中・文芸誌『USO』シリーズ最新刊『USO5』(2023年11月刊)に漫画「名前のない天使」を寄稿されています。 ーー誰にも名前を呼ばれないのは寂しい

          えんぴつの先から一本のせんが生まれます。 すべての物語は一本のせんからはじまる―――『せん』(スージー・リー 作|岩波書店|2018年刊行)自由港書店に入荷しています。 「世界的絵本作家スージー・リーが贈る、驚きと幸福感にみちた魔法のような絵本」(公式紹介文より)。本を開けば、1ページ1ページ、本当に魔法のよう。線はどこまでもつながって、あらゆる境界線(ボーダー・ライン)を超えていきます。「線(せん)だけでここまで表現できるのか!」と、驚きが止まりません。 画家・イラス

          名前

          きのう2月10日は新月でした。立春後最初の新月。旧暦のお正月でした。三連休明けからは一気にあたたかくなるようで。新しいはじまりの時です。 昨年からずっと「お店に並べさせていただきたい」と思っておりながらも、「年末年始を避けて年が明けて落ち着いてから丁寧にやりとりをさせていただきたいな」と思っておりました(初取引となる)出版レーベルさん・作家さんとのやりとりがどんどん進み、2月に入り、自由港書店には、真新しい本がたくさん入荷してきています。とびきりの画集たちです。 装画をは

          自由

          絵を描きたい ピアノが弾きたい 文章が書きたい 写真を撮りたい あのひとが描いた絵をただ眺めていたい あのひとが弾いてるピアノをただ聴いていたい あのひとが書いた文章をただ読みたい あのひとが撮った写真を部屋に飾りたい それだけのことが なぜ 自由にできないのだろう 恥ずかしい 否定されたことがある それでは食べていけない 忙しくてそんな時間がない いろんな理由がある でも 絵を描き 音楽を奏で 言葉を紡ぎ 瞬間を記録して 絵を眺め 音楽に浸り 言葉を味わい 瞬

          断層

          あなたがついた嘘は誰かを傷つけましたか。 あなたがついた嘘はあなた自身を傷つけましたか。 嘘の奥には本当の顔が眠っています。 あなたが嘘をつく理由はなんですか。 本当の姿を見られるのは怖いですか。 あなたが抱えている 哀しくてみっともなくて可笑しな嘘を ひとつだけ教えてくれませんか。 年1回、秋に刊行される文芸誌、『USO(うそ)』。2023年11月15日、『USO』の第5号、「USO5」が発売になりました。自由港書店でも販売を開始しております。 「USO5」 発行所

          ぼけっと生きる

          2023.11.12(日)須磨海岸中央広場で開催されたビーチ・マルシェ「BOKETTO(ぼけっと)」に出店させていただきました!須磨を愛するひとたちが手作りで創りあげたビーチ・マルシェ「BOKETTO(ぼけっと)」。今回が第1回目でした。須磨海岸中央広場の、決して広くはないスペースに「ギュッ」とお店やワークショップ・ブースが並び、中央には組み立て式の木製ベンチが並べられ、とてもあたたかな空間になっていました。当日は、空気も冷たく、やや風もあり、冬の訪れを感じるいちにちでしたが

          ぼけっと生きる

          青に祝われた日

          海の日に いちにち限りの詩のお祭り として開いた「青のお祝い」 詩人・池田彩乃さんによる 詩のお祭りでした 当日は 空は真っ青 海も真っ青 青のお祝いにふさわしい日でした 青を祝おうとしたら 青に祝われたようないちにちでした 暑い日でしたが 大勢のかたが 池田彩乃さんに会いに 自由港書店までお越しくださいました 自由港書店 オープンして 2年と2か月半が立ちましたが おそらく いままででいちばんの数のお客様が いらしてくださったのではないかと思います オープンから

          青に祝われた日

          詩のお祭り、お祭りは詩

          (思いを込めて書きます) よく晴れて、空は青く、海も青い。「夏」という概念をそのままかたちにしたような三連休です。 明日2023年7月17日(祝)海の日は特別営業をいたします。時間は、お昼12時から夕方18時までの6時間です。 詩人の池田彩乃さんが、須磨海浜公園の自由港書店にいらしてくださいます! 池田彩乃さん https://www.instagram.com/ayano_ikeda_/ 詩人の池田彩乃さんとともに夏のはじまりをお祝いする詩のお祭り「青のお祝い」で

          詩のお祭り、お祭りは詩

          池田彩乃さんの展示「青を祝する」

          7月になりました。自由港書店、2023年7月も、変わらず、木11:00-18:00、金土13:00-18:00で営業いたします。 2023年7月、自由港書店は、店内で、はじめての「展示」を行います。詩人・池田彩乃さんの展示「青を祝する」です。 池田彩乃さんのnote 会期は、5+1+6=12日間です。 🔷青のお祝いのはじまり 7/7(金)7/8(土) 7/13(木) 7/14(金) 7/15(土) 木 11:00-18:00 金土 13:00-18:00 場所:自由港

          池田彩乃さんの展示「青を祝する」

          青について|個人的な覚書

          店の扉に飾っていたミモザがだいぶ色褪せてしまったので、香り豊かなラベンダーに付け替えた。青々とした清浄な香りが広がる。扉の向こうに、ソテツの鉢植えを置いた。迷ったが、青い色の鉢にした。落ち着いた色味の青だ。青い花を咲かせるルリマツリの鉢植えは、自由港書店にやってきて2年目になる。夏至が過ぎ、葉は青々と生い茂っているけれど、なかなか花を咲かせてくれない。何かを迷っているのだろうか。 ここのところ、ずっと、「子どもを持つ」ということ、「親になる」ということ、「母になる」「父にな

          青について|個人的な覚書