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42.お相撲、こんな楽しみ方はいかが? #虎吉の毎月note

子供の頃、大人がよく観ていた相撲。仕事から帰ってきた父が、夕方6時ちょっと前になる頃、晩ご飯の食卓に着き、テレビの電源を入れる。

すると、行司の
「この相撲一番にて、本日の〜 カチン!【拍子木】打ち止め〜」
で横綱の登場だ!

子供の頃は何の興味もなかったが、日常にある光景だった。

その当時は力士と言ったら、結構なおじさんのイメージだった。しかし、歳を重ねるごとに、学校の先生が年下になり、野球選手が年下になり、最近では校長先生まで同世代となってきた。もちろんお相撲さんも若く感じるのだから…。

「うわっ!早っ!」
「私、いつの間におばさんになったの!」

私もそれなりのお年頃になり、お相撲の楽しさも分かるようになってきた。それも、車椅子生活になったことが大きい。

病気をきっかけに家にいる時間が長くなり、子供達もすっかり手が掛からなくなった。病気をするまでは、夕方にテレビを観ている暇なんて全くなかった。

仕事が終われば、塾の送迎から買い物をして、晩ご飯の支度をしてと慌ただしいったらない。それに比べ、今はなんて余裕があることか。

仕事はほぼしなくなり、買い物は夫が担当、子供達は私の手を離れた。私がすることと言ったら、晩ご飯を作るだけ。

「あぁぁ〜〜 自由だぁー!」
「一人時間最高!」

余裕があるってこんなにいいものなのか。そこでお相撲を観始めたのだ。

初めの頃は、何となくテレビをつけっぱなしにしていただけなのだが、解説を聞いているうちに興味が湧いてきた。

勝敗は分かりやすいし、取り組み自体は数十秒程度なので、テンポがいい。そして決まり手や力士の得意技が分かってくると、予想を立てながら観るのも楽しい。

しかし、私の注目ポイントは他にある。じっくり観ていると思いがけない事を発見する。

私の一押しは、宇良関の塩の量だ!何それ!?と言われそうだが、取り組み前にまく塩の量が笑えるくらい少ない!チョロっとまくのだ!こんなくだらないことに注目するのは、私くらいだろうが、でも是非一度注目して観て欲しい!!笑えること間違いない!
※宇良関ごめんなさいm(_ _)m

それから好きなカメラワークがある。両国の時が多いと思うのだが、その日の最後の取り組みで、時間いっぱいになり取り組み直前に、カメラが広角の画面から土俵にズームでグーっと寄ってくる。このときの臨場感がたまらない!!ゾクゾク!ちょっとマニアックだけど引かないで〜。

また、こんなところ?というのが、砂かぶり席と呼ばれている観客席。土俵を写していると、力士の後ろに入り込んでくる観客から目が離せない!どこかのお嬢様なのか毎場所のように同じ席にいたり、料亭の女将さんのような着物姿の方がいたりと、どのような関係者なのか想像してしまう。こんな裏技な楽しみ方をしている。

まさか自分が相撲観戦を楽しむようになるとは。だいぶ前に〝スー女〟相撲好きな女子が話題になったことがあったが、〝スーオバ!?〟では話題にもならないが、こんな一人時間を楽しんでいる。


43話目へ続く…



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