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車椅子ユーザーのエッセイです。 ある日突然始まった「車椅子ユーザーへの道」。 楽しんで…

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車椅子ユーザーのエッセイです。 ある日突然始まった「車椅子ユーザーへの道」。 楽しんで頂けたら嬉しいです! お時間がありましたら、1話目からどうぞ🙇‍♀️

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  • 車椅子ユーザーへの道

    ある日突然始まった車椅子ユーザーへの道。 セカンドライフの始まりです。平凡な人生を送ると思っていた私に、こんなドラマが待っていました。

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1.はじまり 〜車椅子ユーザーへの道〜

その日は何となく始まった。 私は更年期を目前に控えたお年頃。体の不調も多少感じ始めている。疲れは一晩寝ても取れないし、肩こり、目の疲れはマンネリ化していた。しかし、それもお年頃のせいと流す毎日。 その日もゴミを車に積み込み、日課のゴミ出しをしながら会社へ向かった。自宅と会社は400m。もちろん歩って行ける距離だがそこは田舎。ほぼ車移動で一歩たりとも歩かない。ほんの5分の通勤で会社へ到着。さあ仕事だと車から降りようと座席から片足を下ろし、体をひねったそのときだった。 ツ

    • 新米姑は苦戦中!!

      昨年から始まった息子の結婚問題。問題と言っても決して結婚そのものが問題な訳ではなく、私自身が「母」として出来上がっていない問題。それでも両家顔合わせも終わり、お嫁ちゃんを迎え入れることになった。新しく家族が増えるのは嬉しいものでワクワク、ドキドキ!!結婚式はまだ先になるが、とうとう本格的に「姑」となる。 プロポーズまでの話↓ 同居はしないのでその辺はお互い気楽なもの。そうは言っても同じ市内に住むので、盆暮だけの付き合いという訳にもいかない。 そんな中、私にとって一番の難

      • 48.スマホクラッシュで「たなぼた!?」

        きゃー!! スマホがクラッシュ!! やっちまいました。 車椅子に乗っていると落としたり、お尻の下で座布団になっていることはしばしば。なので、簡単には壊れないと高をくくっていた。 外出時は基本バッグに入れているので、それほど気にもかけていない。自宅では車椅子の座席とお尻の隙間に挟んでいた。 その日はちょっとの外出だったし、夫もいたので、いつものように座席の脇に挟んで、スマホだけを持って出掛けた。 それが大失敗!! いつものように車の座席に乗り移り、すっかりスマホの存在

        • 47.「多様性」への適合って難しい!?

          最近、ドラマにまで取り上げられている「多様性」。簡単に言えば、全てを尊重し、受け入れるってこんな感じかな? これって難しいね!! 各世代それぞれの環境、文化、思想…の中で育って来た。それが一気に「多様性」ひとくくりに「今はこうなんだ!」で強要されている感じが受け入れ難い。 みんなそれに適応することが、正義のように世の中が動いている。それを誰が、何を基準に言っているのぉ?本当にそうなのかなぁ?といささか疑問を感じている。 最近、車椅子ユーザーの「イオンシネマ問題」(※気

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        1.はじまり 〜車椅子ユーザーへの道〜

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          48本

        記事

          ポカ勃発!!

          それは社会人一年生になった春の日のこと。 桜の季節になると思い出す私の大失敗!!今思い出してもあのバカさ加減には呆れてしまうし、胸がザワザワしてくる。 私が入社した会社は、3月の終わり頃から会社への出社が始まり、正式には4月1日の入社式で始まった。 会社には制服が用意されていたので、通勤は私服。はじめの数日は比較的真面目な服装で出社していた。しかし、先輩を見ると結構なラフな服装。そんな感じでいいのかと、私もだんだんラフな服に変えていった。 そして4月1日。 毎日、制

          ポカ勃発!!

          46.生きるってお金が掛かるのね

          私が介護保険を使い始めたのは、約5年前のこと。 当時、陽子線の治療を最後に積極的治療は終わった。退院してきた頃は、脊髄に手術で取りきれなかった悪性腫瘍が、半分残っていた。診断はガン末期ということだったらしい。 しかし、当の本人はガンのことなんて全く気にもせず、ただ動かなくなった脚のことで頭がいっぱいだった。こんな抜けた患者なので、転院を繰り返したが、どこの病院でもはっきりと告知されることもなく、現在の病院へと引き継がれてきた。 なぜ私がガンの末期だったと気づいたかという

          46.生きるってお金が掛かるのね

          私の中の毒嫁

          始まりは長男の嫁として嫁いだあの日から。 私はおそらく毒嫁。 毒嫁と言えば、夫にとって害をもたらす悪い妻のこと。しかし、夫婦仲は至って良好。だとすればどこが?ということになるが、私の毒は義理の両親に対しての毒嫁だ。 それを自覚するようになったのは最近のこと。結婚してうん十年になるが、毒嫁と言っても決して姑いびりなどをするような、悪どい鬼嫁な訳ではない。 ある意味その逆だ。 それは良い嫁を演じ続けている。※現在進行形 そうです!このうん十年猫の皮を被り続けてきた毒嫁。

          私の中の毒嫁

          ママから母になるとき

          昨年のクリスマスのこと。息子が一大イベント「プロポーズ」をした。そして、OKをもらった息子が、結婚の挨拶に彼女を連れて来ることになった。 とうとうこの時が、キター!! 親になればいつかは訪れるであろうことだが、いよいよその時だ。初めてのことにどう迎え入れれば良いのか悩むことになった。 私は二人姉妹の妹。いつでも二番手ということもあってか、先頭に立つのは居心地が悪い。 長男の嫁として嫁ぎ、夫の兄弟から「お姉さん」と呼ばれているが、何年たってもしっくりこない。私がお姉さん

          ママから母になるとき

          45.こんなところから雨降るの!?

          脊髄損傷の人の多くは自律神経が上手く働かず、汗をかきづらかったり、体温調節が苦手な人が多い。私もご多分に洩れずその一人。 一度体温が上がると、汗をかけずに体温を下げるのが難しくなる。仕方なくひたすら外から冷やすしかない。更年期で起こるホットフラッシュのようなものだ。 その逆に一度冷えると筋肉量が減っているため、血流が悪く温めるのも難しい。しもやけができてしまう人もいるようだ。人間の体って上手くできているな〜と感心させられる。 昨年の夏を思い出して欲しい。私の住む街は盆地

          45.こんなところから雨降るの!?

          44.車椅子ユーザーの靴事情

          車椅子ユーザーの靴選びは結構大変! 私は胸の下からの完全麻痺。動かないのはもちろんだが、痛いも、熱いも、寒いも、痒いも、くすぐったいも、なーんにも分からない。 靴を履くのに何が問題なの?と思われるだろうが、これが厄介! 赤ちゃんや人形に靴を履かせたことがある人なら分かるかもしれないが、それに近い。感覚のない足はぐにゃぐにゃしていて、思うように履けない。 普通は知らず知らずのうちに足に力を入れ、自分の体重を使って履いていると思う。しかし、立てない私は手で押し込むしかない

          44.車椅子ユーザーの靴事情

          43.刺激を求めて、5年の新しい挑戦!

          車椅子生活って刺激があるような、無いような生活。 どこにでも自由に出掛けるのは難しくなり、そういった面では刺激は減った。それに比べて別な意味で刺激は増えた。 バリアフリーが進んでいない我が町では、ちょっとした段差は山のようにある。雪国ということもあって、店舗の入り口は一段上がっている所も多い。 道路と歩道の境目にある2,3cmの段差は要注意!ちょっと気を抜いていると段差に引っかかり、危うく転倒! 「ギャー!!」  結構スリリング!心臓バクバクだ! ジェットコースター

          43.刺激を求めて、5年の新しい挑戦!

          42.お相撲、こんな楽しみ方はいかが? #虎吉の毎月note

          子供の頃、大人がよく観ていた相撲。仕事から帰ってきた父が、夕方6時ちょっと前になる頃、晩ご飯の食卓に着き、テレビの電源を入れる。 すると、行司の 「この相撲一番にて、本日の〜 カチン!【拍子木】打ち止め〜」 で横綱の登場だ! 子供の頃は何の興味もなかったが、日常にある光景だった。 その当時は力士と言ったら、結構なおじさんのイメージだった。しかし、歳を重ねるごとに、学校の先生が年下になり、野球選手が年下になり、最近では校長先生まで同世代となってきた。もちろんお相撲さんも若

          42.お相撲、こんな楽しみ方はいかが? #虎吉の毎月note

          41.救世主現る!!Apple Watchを使いこなせ!

          私は日中ほぼ犬の相棒君と二人きり。なので緊急のときは夫か隣に住んでいる姑に電話をするしかない。 テレビの動物特集などで観るように、相棒君がご主人様を助けてくれるなんてことはまぁ期待できない。せいぜい「お手!」「お周り!」くらいをおやつ付き限定でやってくれるくらいだ。まあ、それでも十分可愛いのだけど。犬バカです…へへへ。 特に気をつけているのが、車椅子の移乗だ。もし、乗り移りに失敗して床へ落ちようものなら、自力で這い上がることはほぼ無理。 そのときにスマホが手の届くところ

          41.救世主現る!!Apple Watchを使いこなせ!

          40.車椅子ユーザー、エレベーターにいつ乗れるの⁉︎ ちょっと考えてみた

          ここ一年くらい車椅子ユーザー界隈では、エレベーターの問題がSNSをザワつかせていた。もちろん自分が当事者だから目につくのだろうが、世間は大した問題にしていない。 しかし、当事者であるからには放っては置けない、変に正義感の強いところがある私。だからと言って私に何ができるわけでもないが、首を突っ込みたくなる悪い性分なので考えてみた。 話は戻ってエレベーターの問題。駅などのエレベーターで健常者の人が駆け込み、エレベーターしか移動手段のない車椅子ユーザーが、不便をしているという問

          40.車椅子ユーザー、エレベーターにいつ乗れるの⁉︎ ちょっと考えてみた

          39.車椅子ユーザーのクローゼットはビル•ゲイツになりがち!?

          車椅子ユーザーの私はお風呂の介助をヘルパーさんにお願いしている。 ある日ヘルパーさんの一人に 「Meguさんって時間を無駄にしたくないタイプですか?」 と聞かれた。 私はてっきりせっかちなところがバレた!と思った。何でも答えを直ぐ求めて途中の過程を省きたがるところがある。気をつけているつもりだが、話していてもついつい先走って、人の話まで口を挟みがちだ。 そこで理由を聞くと、同じスタイルの服を何枚も揃えてビル•ゲイツのようだと言うのです。 有名な話だが、マイクロソフ

          39.車椅子ユーザーのクローゼットはビル•ゲイツになりがち!?

          38.昭和のレガシーは「はじめてのおつかい」

          私の住む辺りでは、移動手段と言ったらもちろん〝車〟一択。しかし、車椅子ユーザーになってからは、すっかり運転をやめてしまったので、どこへ行くにも夫に連れて行ってもらっている。 通院も夫の車で行くので必然的に院内でも付き添ってくれる。介護されていると言えばそれまでだが、すっかり子供のようだ。車椅子では不便だろうと夫が手伝ってくれるので、受付やら支払いなど全部おまかせ。 そのせいもあってか最近の支払い方に疎くなっている。これを言ったら笑われるかもしれないが、バーコード決済やQR

          38.昭和のレガシーは「はじめてのおつかい」