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もう、2回も呼ばれた~

2回も私を呼んだのは、「お隣のおばあちゃん」です。

ウチの左隣には、私の母より一つ上のおばあちゃん(95歳)が、一人で住んでいる。

「呼ばれた」と言っても、「お茶、しにきませんか~」なんて「御呼ばれ」したのではありません。

私が、自室にいると、外から何か「叫ぶ声」が聞こえたのです!

「お願いしま~す」

「すみませ~ん」

何度も繰り返される。

私の部屋は、北向きで、窓の前は「共有通路」があり、下は駐車場になっている。

だから、駐車場で、誰かが叫んでいるのかと思った。

玄関から、出てみると

お隣の部屋の玄関ドアが、少し開いていて、そこのおばあちゃんが、叫んでいた。

「すいませ~ん」
「お願いしま~す」

私は、「大丈夫ですか?」と声を掛けた。

お隣のおばあちゃんは、歩けない。
玄関ドアにもたれ掛かるように、身体を支えて立っていた。

私の自宅の玄関前に置いてある「母用車椅子」を持ってきて、「お隣のおばあちゃん」の両脇から、手を入れて支えながら、座らせた。
(※自分の母親にも、やったことが無い身体介助が必要な状況でした。)


おばあちゃんの話を聞く

「どうしました?」と尋ねると

「電話が通じないのよ~」とおっしゃる。

「ちょっと、失礼しますね~」と言って、室内に上り込み、電話の受話器を取ると、確かに繋がっていなかった。

公共料金の支払いに、銀行に行くため、タクシーを呼びたいのだけれど、「電話が通じない」とのこと。

どうしたらイイの???

と焦る私は、とりあえず、「母のケアマネさん」に電話をし、事情を話した。

すると「包括に電話してください。」と言われ、私は、地域の包括支援センターに電話をした。

しばらく待つと、母もお世話になっていた顔見知りの「包括支援センターのケアマネさん」が来た。

「後は、大丈夫ですよ」と言われて、私は、その場を離れた。


2回目は、冷静に対応できた


数か月後、同じような事が起こった。

「お願いしま~す・・・」

か弱い声で、誰かが、私を呼んでいる~

玄関の外に出てみると、やっぱり、隣のおばあちゃん・・・


でも、2回目だったので、すぐさま「包括」に電話をし、おばあちゃんに、「包括のケアマネさんが、来ますからね」と伝た。

多分、また、電話が通じなかったのだろう。

だからと言って、玄関から、おばあちゃんの「弱々しい声」で叫んでも、隣の部屋にいる私ぐらいにしか聞こえないよね・・・

要するに、私を呼んでいるんですね~


その後、「救急」と「警察」が頻繁に来るようになった


ある夏の早朝、サイレンが、家の近くで止まり、寝ていた部屋に面した通路が、騒がしくて目が覚めた。

隣の玄関の戸を叩きながら

「大丈夫ですか~」 

「ドア、開けられますか~~」と、救急隊の人が叫んでいる。

しばらくすると、ベランダ側が、騒がしくなった。

私も、自宅のベランダ側に回ってみると、救急隊の人が、梯子をかけている。

「がんばってくださ~い」と、ベランダで叫んでいる。

この日以来、時間を問わず、「救急」や「警察」が、頻繁に来るようになった。

近頃は私も、だいぶ慣れしまい、「また呼んだんだな~」と思うようになってしまった。


年明け早々にも、「私の家」から「救急隊」が入った。


今年の年明け初めの土曜日、一人で夕食を済ませていると、インターフォンがなった。

※母は、ショートに行っております。
⇓⇓⇓


宅急便かな~と思って、出てみると、「救急隊」の方々だった。

「すいません、救急ですが、お宅のベランダから、お隣に入らせて頂けませんか~」とのことだった。

どうぞ、どうぞ、

「お隣のおばあちゃん」ですね~

承知しております・・・

3名の「救急隊」の方が、風のように、家の中を通過していった。


「お隣のおばあちゃん」に対する、私の「一考察」


これまでに、様々な「場面」を、私は目撃してきた。

ケアマネさんと「ご家族」と思われる方が、家を片づけるように、おばあちゃんを「説得」している様子とか~

電話連絡をするために一端、外に出た「ヘルパーさん」が、玄関の鍵を、おばあちゃんに、内側から閉められてしまい、入れなくなって困ってる様子とか~

そして、何かあれば、ウチの「インターフォン」が鳴る。

ドアポストに「新聞」が溜まってしまい、入らなくなって困った配達の「新聞屋さん」も、ウチの「インターフォン」を鳴らした。

しかし、おばあちゃんが「搬送される」ことは、殆ど無く、むしろ、「搬送される」ことを、おばあちゃん自身が、拒むようだ。

既に、「ストレッチャー」が、玄関通路に用意されていて、

でも、玄関の中で、おばあちゃんが、

「私は、病院には行きたくないの」と、「押し問答の声」を聞い事がある。


電話が繋がらなかったのは、むやみに「119番」をしてしまう事を、避けるために「家族の方が、抜いたのでは~」と、最近思っている。
(違っていたらゴメンなさいm(__)m)

何かの拍子に、上手に「動くこと」が出来ず、誰かの「手」が必要になり、その度に「119番」に電話しているのかもしれない・・・・
(違っていたらゴメンなさいm(__)m)

私の母より、動けない「おばあちゃん」なのだ。

同居の家族がいれば、救急を呼ばなくても、どうにかなることを、一人だとどうにもならない。

高齢者のひとり暮らしは、大変だ。

初めて「お隣のおばあちゃん」に呼ばれた時に

「最近、お風呂も、全然、入れないの~」と、話したので、


「デーサービスとか、行かれないですか~」と言ってみた。

「ウチの母は、ショートスティも利用していて、髪の毛も、爪も、そこでキレイに、切って頂いてるんですよ」

そんな話をすると、「あら~そうなの」と、ちょっと「乗る気な感じ」で返答された。(おばあちゃんの「髪の毛」も、「爪」も伸びていたから…)


私の母も、最初の頃、「デーサービス」に行く事を躊躇していた。

そこから、私が、上手く言葉で丸め込み、少しずつ説得(?)し、本人が機嫌よく「ショートスティ」に、行かれるようになった。

「お隣のおばあちゃん」には、「説得」できる家族が、いないのかもしれない・・・(余計なお世話かな~)

母とも、時々「お隣のおばあちゃん」の話をする。

そして、「やっぱり、最後は、家族でしょう!」と私は、押しつけがましく「娘がいる幸せ」を、母に強要している!

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