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電車でGo!コントローラ+ラズパイpicoでNゲージを動かす話

鉄道模型では動かすのに、昔からダイヤル式のコントローラというのがあるのですが、これなんかは本当に動かすだけのコントローラだったりします。

こういうの。


ですが、鉄道模型好き=鉄道好きなのは、九分九厘そうだったりするので、鉄道の運転台のような運転システム、すなわちマスコンによる運転機能というのはある意味憧れだったりします。

(自分のシステムはトミックスですが)自分が子供の頃には、DU-1、DU-2と呼ばれるシステムがあり、それぞれ1ハンドルマスコン、2ハンドルマスコンで動作するシステムでした。

アマゾンでいまだ売られているDU-2

この、一応運転席っぽいシステムで動かすことができる!というのは子供心に衝撃だったというか、まぁみんなやりたいわなそれ、といいますか。
まだそれでも、このコントローラは買える金額だったのもあって(ファミコン1台分くらい)、当時買った記憶があります。(その後、ライバルのKATOからも同様な運転台っぽいデザインのコントローラが出た記憶があります)


kato製のガチモン。10万近くした・・。

その後時代を経て、室内灯やライトの常点灯システムが出てくると、このへんのシステムは逆に使いづらくなってきます。常点灯はPWM制御を使っているのですが、DU-1/2のシステムはDC直結なので、常点灯とは相性が悪いし、最近のフライホイールやコアレスモータなどの新しいモーターシステムともいまいち相性が良くないなって感じるんですよね。最近のシステムだと、低速の効きが違う。

そんなわけで、室内灯自作を始めたころから、トミックス製のPWM制御のコントローラ(N-1001)を参考に、それの劣化コピー品みたいなものを、PWMの勉強用に作ったのですが、どうしても、このマスコン形式かつPWM制御のコントローラをどうにかして作れないものか、と思っていました。

いや、まぁ、普通にトミックスからもPWM制御の製品も出ているんですけどね。。

そんなわけで、最初は、自分で持っているDU-2をベースにPWM化を考えたのですが、どうにも難しい。一応解析完了しているところでは、0~12Vの可変電圧を、どうにかして12VのPWMのduty比変換する形にすればできそう・・というところにはいます。要するに、DC6Vのときは、12Vでduty比50%のPWMを出すようにすれば、原理的にOKのはず・・。

と考えているうちに、そのあたりを、いわゆるシングルボードコンピュータでやろう、と考えて、ラズパイpicoをPWM信号発生源とするシステムで、作ろうと思いました。
ただ、もともとのDU-2は、駆動が0~12V(実際にはマージンをみて、17Vくらいはまで入力に耐えられそう)なのに対して、ラズパイpicoの信号処理は3.3Vなので、普通に信号処理に使ったらpicoがぶっ壊れるの必須なので、降圧する必要があるのですが、12V→3.3Vに降圧し、分解能を取るなんて効率悪くね?と思い出すと、どうしたものかなぁ・・という感じで止まってました。

で、次に考えたのが、昔から模型同好者で行われた鉄板改造の「電車でGO!」コントローラの改造です。

日本橋の「駿○屋」で古いゲーム機のコーナーを見ていると、ワンハンドル・ツーハンドルと2つ合わせて5000円くらいでゲットできたので、とりあえず1台ずつ入手して、自宅で解析してみました。

写真はスケルトンタイプのプレステ版。

今回犠牲になってもらったのはセガサターン版2ハンドルタイプ。これはコントローラに5Vを与えてあげると、マスコン・ブレーキの位置をビット信号で取り出すことができる。そうなるとただのステートマシンなので、その信号をラズパイに取り込み、PWM生成すればいい、という感じになります。
(参考にしたサイトはこちら。マスコン・ブレーキからPWM信号の決定にはMicroPythonでコーディング)
正直、この「電車でGO!」コントローラの改造というのはお約束で、ただ信号処理→実際の駆動部分を、MOS-FETだったり、ICタイマーだったり、arudinoだったり、いろいろ手法はあるんですよね。
本業プログラマの自分は、一番ソフトよりな手法を取った、というところです。
(自分にはMOS-FETなどのガチな電子工作のスキルがないので、、まだまだです)

というわけで、実際に作ってみました。SS版コントローラを入手してからは2日くらい。
実演のモデルになっていただいたのは、私のプロフにも登場する寝台特急さくら号で。

ただ、正直作ってみた感じで、かかった材料費だったり計測用の機器費だったり、時間を考えると、素直に純正品買ったほうが安あがりだったんじゃね?という気持ちもするのですが、この辺りは、もう好きこそものの上手というか、なんとなく意地というか。一個作ったら2つ目以降も作れるかも、とか。
実際にラズパイpicoを使った工作という意味では、自分にとっては面白かったですし、電子工作の面白いところ・苦戦したところと、勉強になることが多かったので、ペイできたかな、と思うことにします。

あと、お約束ですが、改造は自己責任で。



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