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RPA不確実な真実

こんにちは、じぇいかわさきです。

コロナの影響でニューノーマルな生活へ変化していき、人との非接触が求められると同時に、生産性向上を求められて実現場でも事務現場でもロボット化の推進が急務となり、実現場での導入は加速してきています。


一方、事務現場はというと、効率化という考えは浸透しにくいながらも大企業では51%もRPAの導入が進んでいると言われています。

他方中長期業ではまだ多くても20%強程度だと言われていますね。


RPA導入への障壁

なぜRAPの導入が思った以上に進まないのか? 

最も大きい理由は

1.RPA化の対象業務が分からない
2.実際に投入した場合の具体的効果が算出できない
3.業務プロセス変更へ柔軟な対応ができない

などが挙げられますね。

はっきり言って、これらはRPAが出始めた頃から言われている内容で、今でも同じことが言われているということは、根本的な部分は何も変わっていないと言うことですね。

特に中小の場合には、RPA化することで業務を奪われ職を追われる人が出ないとも限らない。

こんな状況下での失業からの再就職は、手に職がある人ならともかく誰でもできるような事務業務ではほとんど見つからないと思えます。

そうした場合、RPA導入に対しても率先して推進するとは思えないというか、これは事実だと思います。

人が雇えないほどの窮地に追い込まれている企業では、RPA導入による見えない効果にお金を投資できませんからね。

こういう障壁が残っている間は普及は無理だと思います。


それでも導入しなければいけない企業へ

そうは言っても、効率化して余った人員を他の仕事の取り込みに回したいと考える経営者もいるでしょう。

しかし、導入業務や効果が見えないという障壁は、予想以上に大きな壁としてのしかkると思います。

導入のためにコンサルなどを雇えば、導入効果はあっという間に相殺され兼ねませんからね。

しかし、そんな中に救世主的なサービスが出てきたんです。

ある会社が、そういう企業のためにRPA導入診断ツールを開発し、無料で提供したしたのです。

このツールは、「業務選定」、「コストシミュレーション」だけでなく「従業員幸福度」や「導入満足度」までも見える化するようです。

使用は簡単、アンケートとメールを使用した4ステップで診断は完了し、4ページの詳細レポートで報告してくれるようです。

これは導入を検討している会社に対して、実施すれば自社の効果が明確になり導入可否も簡単に判断できるでしょう。


RPA導入の不確実な真実

しかし、無料ツールが出来たから導入が劇的に加速するとお思いでしょうか?

なぜ大企業でも5割しか導入が進んでいないのかが、やはりポイントですね。

基本的にRAPが導入できる業務は、定型的に繰り返すような作業が主です。

そう考えると、自ずと対応可能な業種っていうのが見えてくると思うんですね。生産より、事務業務というのが主になってくるのですが、定型的に繰り返す業務というのが大きなポイントです。

定期的に繰り返す業務が、1日の内で70%以上なければ効果としては期待できないと思うんですよ。

そういうような業種って商社とか人材派遣とかある限られた領域になってくると思います。

そしてほとんどのRPAの紹介では触れられてきていませんが、RPAは人間がPCを操作する動作を撫どるように動くと言うことです。

何を言いたいか!

今、Aさんの業務がRPA化できると判断が出来ました。横で作業するBさんも同じです。

しかし、Aさんの処理した内容をBさんに渡し、処理してもらった後に再びAさんに戻し、業務は完結するとしましょう。

AさんはBさんに処理を渡した時点で、新たな処理を自分は初めます。

頭の良いあなたはもうお分かりですね。このAさんBさんの業務をRPA化するには2台のRPAが必要なんです。

生産管理業務のように、シリーズで実施するような作業の場合は、タスク時間を決定し、シリーズに並べることで1台のRAPで処理することができますが、夜間で処理するような業務でないと効果が出ません。

一方、AさんBさんのように各々の業務をしながら、タスクの引き渡しを実施して処理を行うような場合には、RAPはその業務分だけ必要になります。

RPA自体はライセンスなので、ライセンスを業務分購入すればよいのですが、実際にはRPAが動作するPCを業務分だけ準備する必要があります。

仮想化技術上での動作保証はまだまだ検証中なので、実際のHWのPCが必要になるんです。

価格の問題も有るし、物理的は保管フロア、揚力費など総合的に考えてRAPを導入して効率化したほうが良いかという問題にぶち当たります。

どの業務に適用できるか分からないという問題も大きいですが、解決した後の実現性を考えた時に、さらなる壁が立ちはだかり導入に踏み切れない状況になるのです。

これがRPAの闇の部分ですね。


すべての会社がハッピーになるために

事務系の業務の場合、RPAだけが効率化ではありません。

RPAを導入しなくても、やはり現状の業務分析は実施するべきであり、業務分析をすることにより、なぜこの業務はしなければいけないのかが明確になるからです。

過去の柵から、別に必要ないような業務をしていたり、サービス的にやっている業務など、実は必要ない業務がたくさん潜んでいると思います。

それら不要の業務を削ぎ落とし、プロセスと手順の明確化を実施することで誰がやっても同じ時間、同じ品質で業務がこなせるようになるだけでも、大きな改善効果となります。

今まではAさんでなければできないと言われていた業務も、標準化することで誰でもできるようになれば、ジョブローテーションが可能となり個々のスキルを上げることができるようにもなりますし、病欠時の対応も可能となるのです。

RPAというのは1つの手段であり、答えは1つではないですから、その会社にあった方法で対処すれば良いですね。

ただし、その場合でも必要なのは業務の棚卸しと分析はどんな業務でも必須の事です。これをやらずして効率化は有りえません。

じぇいかわさきです。生産技術者として35年、今まで培った経験とスキルを元に、ものづくりに関わる世の出来事に対して思ったことをホンネで書いてます。ノウハウやアイデアもありますよ。 また写真も全力で撮っています、気に入った写真があればサポートや感想をぜひお寄せください。