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【保存用ログ】ワークショップ第10回[20200608-0614]『予想通りに不合理』【読書会】

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新規のサークル参加もお待ちしております。

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■0

ひらす
みなさま、おはようございます。
前回のワークショップ担当に変わりまして、今週のワークショップを始めさせていただきます。
よろしくお願いします。
2週間ぶりの読書会ですね。
タイトルは『予想通りに不合理』というもので、従来の経済学が見てみぬふりをしてきた、人間の不合理性にメスを入れる内容なっています。
その他行動経済学とは等の簡単な前置きは、記事に書いていますので、読書の前に一読していただければと思います。
読書の時間がない方も、読書なしでも参加できるようになっていますので奮ってご参加ください。
それでは、1週間宜しくお願いします!

■1

A
本書の内容に合うか分かりませんが、自分の経験の中で感じる非合理っぽいことを書いてみます。
■パワハラ先輩との付き合い方
口汚くて飲むたびに、僕の欠点を上げながら頭を叩いてくる先輩がいます。正直結構苦手です。でも、たまに、本当にたまに僕のことをほめてくれる。それもかなり鋭い批評で。だから完全には嫌いになれないし、飲みも断れない。罵倒と称賛の比率を考えれば、距離を置くのがベターなはずなのに。なんかやばい臭いしますね。 メンタルがヘラってるわけではありませんので一応事例として挙げさせていただきます笑
■過去の取引事例
個人宅の庭先の一部を用地買収したことがありました。相場よりも割高な単価を打診しましたが、その方は過去、さらにその単価の倍近い単価で隣家に庭を売ったことがあるとのことで打診単価に応じませんでした。庭先を売ること自体はまったく問題はなく、とにかく単価の面で納得ができないとのことでした。様々な相場事例を示しましたが結局納得頂けず、その庭用地を買わなくて済むように方針転換しました。
用地買収ではよくあることで『頑固な人にあたってしまった』で済まされる話なのですが、ファクトを示しても納得できないその心理状態は理解できず、非合理的だなあと感じます。
■アイデアへの執着心
僕は自分のアイデアに固執するあまり失敗することが多いです。思えばはるか昔大学入試の時も数学で”群数列を使って解く!!”と謎の固執をし、結局1問に何十分も浪費して失敗した経験があります。こうした固執・執着をする人、しない人って何が違うのか気になります。

ひらす
・パワハラ上司との付き合い方。
人間関係の世界はそれこそ経済学の枠組みを超えた不合理の棲む場所なんだと思います。
個人の人間関係における意思決定は、論理的に答えを出すことは不可能であるが故に、その人の過去の経験によって導かれることが多い様に感じます。もしかしたらAさんの人生の中で、過去にも苦手な人と付き合い続けて良かったと思った経験があったのかもしれません(ビジネスマンの方はそのような場面も多いですよね。)逆に過去に苦手な人と付き合い続けて大変辛い思いをした人は、さっとフェードアウトする選択を取りやすいのかもしれません。でも、過去に辛い思いをしたのにどうしてか似た様な行動を繰り返して悩む方もいらっしゃいますよね。これまた不合理です。
・用地買収の話
これは「アンカリング」(第2章)の良い例かと思います。その方が以前に隣人と市場ではなく相対で取引した価格(おそらく市場価格とはかけ離れた金額)がガッチリとアンカーとなっているため(そしてその方は当時初めて土地の売却を行ったのでしょう)、その方は同種の取引を以前の取引価格を基準にして考えているのだと思います。
「価格は需要と供給のバランス自動的に決まる」としていた従来の経済学が見逃していた部分なのかと思います。
・アイデアへの執着心
特に試験などのタイムリミットがある場合は、途中までやりかけていたものを捨てて、別の方法に移行するというのは、たとえ今までのやり方が上手くいかないと分かっていても、相当心理的なハードルがありますよね。現状維持バイアス的なものなのでしょうか。もしくは経験則的な話で、過去に群数列を使って鮮やかに問題を解いた印象が大きかったのかもしれません。もしくは保有効果(8章)によって「自分が考え出した」アイデアを非常に高く評価することが、執着してしまう理由になっているのもしれませんね

■2

B
不合理な選択をすることは改めて振り返ると毎日していそうです。
最近は大学の授業を家で受けているのですが、出席を取らない授業が多いのでついついサボってしまいます。計画的にサボろうとしているのなら問題ないのですが、毎日ちゃんと受けようと思っている上でサボっているのでうんちです。授業もさほど難しくないので、サボるメリットはそんなにないはずなのですが…。
人の難しい話を聞く時も、自分の頭が追いつけない時はうやむやに聞き流してしまうことがあります。質問したり、後で理解してる人から教授してもらうなりして貰えばいいんでしょうが、ついわかったふりをしてしまいがちです。これについては自分のちっぽけなプライドを守るためだろうと自己分析をしているのですが、プライドを守ったことで得られるメリットよりも理解するメリットの方が大きいのにな、と不合理に感じます。
個人的にはプライドがらみの不合理なことが多そうなのでこの機に何かヒントを得ようと思ってます、1週間よろしくお願いします!ちな本はこれから読む←おい
少し話がそれますが、荻野暢也大先生の「どんな不合理に見える行動でもその行動によって本人は必ず何かしらの徳を得ている」というお言葉が好きです。今回の経済学というテーマと絡めてこちらの考えも新たに深められたらなとムホホしています。

ひらす
・授業をサボってしまう
私も含め多くの大学生が繰り返す「不合理あるある」だと思います。「分かっちゃいるけどめられない」という性質のものです。
どうやら人間はそれがいくら不合理であると分かっていても、「目先の(快)楽」というものを優先してしまうようです。これは皆さんが経験的に知っていることだとも思います。
では、なぜ人間は目先の楽を優先してしまうのでしょうか?なぜ、長期的な利得は人間の計算において軽視されがちなのでしょうか?答えはないと思いますが、この問いは人間の不合理性を考えるにあたって中核的なテーマになるような気がしています。・プライドについて
仰る通り、確かにプライドに関わる話では不合理的な選択をすることは多いですね笑。私も思い当たる節は多々あります。そこまで人間がプライドを気にするのはなぜなのでしょうか。「ナメられてはいけない」という動物的闘争本能の現れなのでしょうか。
対処法というわけではありませんが、私は大学受験生時代、質問するか躊躇ったときは「聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥」と心の中で唱えるようにしていました。書籍にも少し書いてありますが、自ら「誓約」することは、不合理を避ける一助になるようです。良かったら試してみてください!
・不合理もまた合理か土日の最終テーマにも絡む内容ですね!全ての不合理に理由があるとするなら、それは実は行動経済学のスタンスと似通うことになりますね。ただ、それを一般的な体系として捉えるには非常に高いハードルがありそうです。
B
舐められてはいけないという闘争本能ですか、その考えは面白いですね。
誓約に関しても真似させていただきます!

■3

C
【気軽なコメント】不合理というと、真っ先に思い浮かぶのは「夏休みの課題」ですね。僕みたいなダメ人間はやるべきことを先延ばしにして、結局夏休み最後の日に痛い目を見ると。不合理という言葉を使えば何かかっこいいですが、ただの怠け者ですね。〆切っていいっすよね~(´;ω;`)

ひらす
・夏休みの宿題
人間の先延ばしの心理は私たちの永遠の敵ですね笑。どうやら人間は先のことを考慮に入れて計算を行うことが苦手なようです。ただそれに意識的であれば、とろうと思えば対策を取ることができます。
仰る通り締め切りは一つの手段です。外部から設定されることが一番強力ですが、自分で任意に設定する分にも一定の効果があることが知られています。個人的には、不合理性を制御するためには「精神力」というのはいささか不確かで、「システム」を構築することが大事かなと思います。

■4

ひらす
みなさま、おはようございます。本日より第2段階として、今まで投稿していただいた不合理について、その背後にある理由を考えていただければと思います。また、様々な不合理に共通する内容があれば、それも見つけてみてください。
加えて、身近な不合理を回避する方法を考えてみて下さい
本書では、ついついクレジットカードの使い込みを予防する方法として、あらかじめ細分化された項目ごとに使える上限額を自分で設定し、それを超えると自動で警告が来る(あるいは、使えないようにする)という方法が例に挙げられています。
人間が相当程度不合理であることを前提にするならば、こういった外的なシステムを構築することは、不合理性の回避にとても有効であると思います。
また、周囲の監視の目がない場合に規範から外れた行動を取ってしまう場合に関しては、何かしかの規範を自分の内部に持ち込む必要があります。
本書では、自己採点、点数自己申告制のテスト(つまり、不正がバレる可能性がない状況)において、あらかじめ書面に誓約をした(何も法的拘束力はありません)実験群は、そうでない群に比べて、不正をする割合が明らかに低いというデータが例示されています。
何の意味もないような制約も、自己の内部に規範を発生させるという点で興味深いです。
その他、まだまだ発見した不合理等もお待ちしております。
それでは、またよろしくお願いします!

■5

A
頂いたコメントを参考に考えていきたいと思います。
■パワハラ先輩との付き合い方
・背景にある理由:
たまにある”褒め”がランダムすぎて、変率強化スケジュールになった結果、抜け出しにくくなっていると考えました。
・アナロジー
 ①ツンデレ:たまに来るデレが変率過ぎる小悪魔女子につかまると、僕は抜けだせなくなる自信があります。だがそれがいいのではあれば後悔はしない気もします。
 ②マグロ漁:何も取れない日もあれば、一本1億円を超えるマグロが掛かるときもある。「これだから辞められねえ」という感情はまさに変率に刺激され強化された感情ではないかと思います。
・回避手段(自分の事例)
この人からの誘いは2回に一回は断る、と先に決めてどこかに書いておく。書いて文字で確認することで、感情をコントロールしやすくなる…気がします。
■アイデアへの執着心
・背景にある理由
僕の場合、現状維持バイアスよりも保有効果に近い体験が多い気がします。本書の試合のチケットのように、保有することでそれがかけがえのない特別なもののように感じてしまう傾向がある気がします。でもこれって一歩間違えると頑固な偏屈者になってしまう可能性もあるわけで(もうなっているかもしれませんが)意識的にコントロールすべき対象であると感じています。
・解決手段
アイデアに賞味期限を設ける。例えば、大学の研究で現在仮説を持って取り組んでいるものがあるのですが、予め「いつまでに、どのデータで、どういう検証をして結果が出なければ棄却する」と決めてしまうのも一つの手かと思います。大抵は「あとちょっとサンプルを増やしたら、別モデルを用いたら・・」とか考えちゃって切れないのですが。アイデアを切ることに感じる心理的コストを軽減するために、切ったアイデアを貯蔵する倉庫をWorkflowyに設けておくのもよいかもしれません。

■6

A
大事なことを忘れていました。
■どうしたらダイエット成功できる?
先延ばしや現実逃避ばかりで、数えきれない数の失敗をしてきました。ここ5年ほどマジで痩せられない自分に焦っています。上でコメントされている通り、宣言による認知強化や期限設定などシステム化をやっていかないと絶対に続かないと思います。今日も今頃はジムで有酸素をやっているはずの時間です。
ダイエットに効果的なシステム化があれば本当に教えてほしいです。

D
ジムという単語に反応してしまいました。気楽なコメントで失礼します。絶対にこれは自分でコントロールできる(特に、行動)というものから取り掛かり、徐々にレベルを上げていくのはどうでしょうか。例えば、最初は、運動着に着替えるだけでもいいと思います。それをやったら良しとし、行っても行かなくても良いとします。これを続けていき、もう一段階先もやってもいいかなと思いはじめたら、家から出てみましょう。このような感じで徐々にレベルを上げていけば結果が出てくるのではないかと思いました(身体知の蓄積でどんどんいろんなことのハードルが下がっていくと思ったので)。それと、運動部みたいのを作って運動に関する情報のやり取りや記録を残す場を作るのも良さそうですね。
A
アドバイスありがとうございます!
超えられるハードルを設定して徐々に高くしていくということですね。
参考にさせて頂きます。
ちなみにいつもジム用の着替えが、干した後の服たちの塊から見つけられなくてテンションが下がってしまっているので、まず着替えがすぐ見つかるような仕組みづくりを考えてみます笑
ものぐさ過ぎてヤバイ
にしむらもとい
密かに参入。ワークショップの本筋とは少し離れた話でゴメンナサイ。ダイエットというワードに反応してしまいました。ダイエットはそれ自体が不合理みたいな気はします。ただうまいもん食って寝るのは最高の幸せですからね。なんでそれに抗わにゃいかんのか。
Dさんの意見は、登校拒否の生徒に対する行動療法みたいな感じですかね。ネガティブな感情、抵抗感を少しずつなくしてゆくという意味では機能すると思いますが、僕はダイエットに関してはちょっと違う意見を持ってます。あくまでも個人的な意見です。ダイエットは、抵抗感が邪魔をするというより、ダイエットしないという選択肢への快楽が勝っているだけな気がします。極めて個人的な経験論ですが、設定したハードルが低すぎると、「まいっか」が勝ってしまい、閾値以下のモチベーションは全部ゼロになってしまう。毎日の小さな積み重ねではなく、ダイエットを完遂した時にできあがる「最高の自分」を想像して目指さないと、僕は続かないです。それこそフィジークの大会にマジで出場するくらいの目標があっても良いかもしれない。ネガティブを消すより、楽したいというモチベーションを上回るポジティブが要る気がします。なので、僕はダイエットに関しては、初手、結構過激に入ることが多いです。昨年15kgほど痩せましたが、モチベーションを上げるためにかなり過激な食事制限から入りました。禁煙にも似たものを感じます。僕は禁煙経験もありますが、禁煙時はメチャメチャに身体を鍛えてました。そうすることで、ダラダラ我慢するという受け身ではなく、積極的に健康を保つために吸わないというモチベーションが上げられたので。長期の勉強計画とかと同じで継続が必要ゆえ、目標(モチベーション)を作り出すのが一番重要じゃないかな。意志力だけに依存せず継続するためのシステムを作る、その時点でも、既にモチベーションは大きく関わってきますしね。たぶん、ダイエット続かない人は、とにかくいいから痩せなきゃ、というくらいの気持ちだけでダイエットに挑んでるんではないでしょうか。それでは、少なくとも僕は続かないです。
というわけで、僕も成功後のイメージを明確にしてまたダイエットしようと思います。でも、皆で体験を共有して強制力を働かせるのは良いかもしれない。毎日体重を貼るとか活動記録を共有するとかを部活にしたら続くかもですね。
そんなことを思いました(まんまるお腹を撫でながら)
ひらす
・ダイエットの話
ちょうど、ダイエット(RIZAP)の話が「システム」と「規範」を兼ね備えているので取り上げさせていただきますね!
私も一昨年の5月から昨年の4月ぐらいにかけて20kgくらいダイエットをしました。(当時80キロあった)受験生活が始まってまた5キロくらい太りましたが・・・
そのうち最初の3ヶ月は格安RIZAPみたいなところに通っていました。いわゆるパーソナルトレーナーがいるジムですね。
なぜ、RIZAPがあそこまで実績が上がっているのか。
一つはやはり徹底的に外部からの管理されるからだと思います。毎日の食事を写真で提出したり、ジムに行けばトレーナーの前で体重を測る。ダイエットに「逃げ場」がほぼありません。ダイエットの仕組みは基本的には単純ですから、正しい方法で、サボらせなければ100%と言っていいほど成功するわけです。これが「システム」の話です。
もう一点、たまに「高いお金を払っている分その分やらなきゃダメだと思う」という理由も聞きます。確かにそう言った面もあるかと思いますが、では大金持ちが通う場合は成功率が低減するのでしょうか?否、根本は別のところにあるかと私は考えています。それは「トレーナーという人間がダイエットに市場規範でなく社会規範を持ち込む」という点です。
始めに、トレーナーは顧客に様々な説明を行います。(これは食べてはいけませんとか、こういう運動をして下さい等)こう言った「約束」をトレーナーを交わす訳ですね。そして、トレーナは客とダイエット遂行にとって良い人間関係を築くことが腕の見せ所となります。
すると顧客は、次第に非ダイエット的衝動に駆られると「ここで食べたら応援しているトレーナーさんに申し訳ないな。(もしくは叱られるのは嫌だな)」と思い始めます。
この時には、「金を払って減量サービスを受ける」という市場規範から、社会規範に切り替わっている訳です。
ダイエットに関しては、市場規範より社会規範の方が拘束力を発揮しそうです。市場規範では、究極的には「金を無駄にすればダイエットしなくて良い」となる訳ですから。
本書の視点から見れば、「システム」「社会規範」のダブルパンチが、RIZAP成功の要因なのかなと思います。
 そう言った意味では、ダイエット方法として「罵倒LINE」というものがあるみたいですね、これもダイエット仲間が複数いることが前提なのでハードルは高いですが、グループラインの中で食欲に負けそうになったら「嗚呼、豚骨ラーメン大盛りと半チャーハンが食べたい!」とトークするとお仲間がすぐさま「ふざけるな」「甘えるな」と罵倒してくれることでお互いにモチベーションを保つのだそうです。「ジム友」の派生系のような感じですね。これも社会規範を持ち込む一例でしょうか。ダイエット以外にも例えば友達と同盟を組んで交代で授業に出席するようにすれば少なくとも全く授業に出ないということは回避出来ますね。ただやはり同盟を作るまでに一定のハードルがあることは否めません。難しい。
A
こうやってダイエットひとつとっても考えてみると奥深いですね。
僕の勝手な解釈ですが、Dさんの理論は小さな火種から徐々に大きな炎にしていくメソッドで、所長の意見は、放っておくと炎はどんどん小さくなってしまいには消えてしまうので、消えた炎はそもそも大きくすることすらできない、という事なのかなと思いました。
それぞれ、僕にとっては大事なメソッドな気がします。僕のダイエットの炎は1日の中でも変動量が大きく、小さく種火状態になっているときはDさん理論が有用ですし、また同時に長期的には、”やせてこうありたい!!”という欲望のガソリンをガンガン注ぎ続けることが非常に大事であると感じます。
そしてひらすさんが大先輩であったとは知りませんでした!-20㎏はすごいですね!尊敬します!ダブルパンチ効きそうですね。僕は嫁に社会規範やってもらおうかな。
(ダイエット部、いいかもですね。でもオープンチャンネルのほうがキツくていいかも知れない。でも恥ずかしいかもしれない・・)

■7

E
 本題とズレているかもしれませんが投下しますう
 私は何が合理的かを考えてみようとしましたが、あまり出てきませんでした。ただ、国の権力を行政、立法、司法の3分割にしたモデルは合理的かなとか思いました。
 自分は合理的って聞くと、どうしても経済的価値的ニュアンスがあります。コストってやつです。合理不合理は、観測者によって意味づけされた場に依存すると思うので、その意味づけの尺度として、「経済的かどうか」というのは非常に物事が単純化されるからでしょうか。
 人間が完全な意味において合理的な生物になると凄い世界になりそうです。
自分はほとんど、長期的報酬に比べ、目先の楽を求めて生きているので、難しいとおもいますが、そのバランスを見直したいと思いました。

ひらす
コメントありがとうございます!
仰る通り、行動経済学も基本的には「経済的意思決定」に関する人間の特性を主な対象をしているように思います。個人的には行動経済学の論理は別にお金に絡む意思決定以外にも通じる所はあると思いますが、やはり数字で測れるという点で学問として取り扱いやすいのだと思います。
人間の選択は、基本的にはその人自身によるもので、その結果は自分にのみ帰属しますから、外野が合理だの不合理だの議論しても、現実にあるのはただその人が選んだ選択のみですよね。ですので、個人的には、行動経済学は合理不合理の線引きをするというよりかは、その人の体感として「不合理な選択をしてしまった」という後悔がないようにすることに役立つものであればいいなと感じています。

■8

ひらす
金曜日になりました!(遅い)
冒頭にもご案内しましたが、金曜日の内容は少し変則的です。
【お題】
行動経済学でノーベル経済学賞を受賞した、カーネマンの著書の中に、人間の思考システムの枠組みとして「システム1・システム2」というものがあります。
以下にそれぞれの簡単な内容を記述しますので、不合理性との関連性を、(特にシステム1の性質に注目して)考えてみてください。
【システム1】→直感的な早い思考(ファスト)
思考の第1のシステム。無意識的であり、自動で、かつ高速である。思考に意志力をほぼ使わず、外的な刺激から印象を受けたり、何かを連想することが得意である。経験則から答えを導き出す。大きな音がした方を向くなど、動物の本能的な反応もシステム1に含まれる。システム1があるからこそ、人間は膨大な情報をぱっぱと処理することができる。
(システム1の一例)
・人の顔を見て怒っているのか、喜んでいるのか等を判断する。
・2×4の答えを出す
・「今でしょ」というフレーズから林修氏を思い浮かべる
【システム2】→論理的で遅い思考(スロー)
思考の第2のシステム。システム1で解決しない場合にバトンタッチする。意識的に働かせるものであり、意志力を使ってじっくり論理的に考える。多くの情報をスピーディーに処理することは苦手で、キャパシティはそこまで大きくない。面倒くさがり屋なのでなるべくシステム1までで解決して欲しいと思っている。大事な時に登場する重役的存在。意思決定の最終決定権を握っている。
(システム2の一例)
・難しい数学の問題を考える
・人生の大事な選択について考える

A
ジムで走る間考えてみます!!

■9

F
私がファスト思考が横行していて、不合理だな~と思うのは就職活動の面接ですね!
就活の時の面接で体感したのですが、あれって第一印象(ファスト思考)でほとんど勝負決まってますよね
一人10~15分くらい面接官と話す時間は一般的にありますが、第一印象が良ければあとは大体何話しても受かる(というか、面接官も第一印象がなぜ良かったのかの確認をしているだけのような。。。)
逆に第一印象悪ければ、挽回は至難の業だと思ってます。笑
応募人数が多すぎて、ファスト思考での処理が当たり前になってしまっているのでしょうが、就活生の人生を左右する大きなイベントなので、スロー思考で対応していただきたいものです!
また、スロー思考で面接を行ったほうが論理的な判断ができるので、企業と就職希望者とのミスマッチを減らせるはずです。

A
確かに10分15分話しただけで何が分かんねんと思いますね。
学歴のハロー効果でイニシャルバイアスがかかってあとは、その補強行為のみに時間が使われる・・・そんなんやったらいっそのこと、SPIと学歴だけでスクリーニングしたほうがよっぽどお互いに無駄がなくていい気がします。
僕もリクルーター(学生とお茶を飲んで点数をつける謎の人)をやっていましたが、結局自分の中で確固たる基準のないままやってしまっていたことが、後々後悔として残っています。
ひらす
確かに就活は「不合理」ですよね・・・就活の辛い思い出が蘇ります・・結局のところ、ビジネスの現場についても、その相手が本当にビジネスパートナーとして有用であるかについても、いちいち吟味する暇がないですから、「第一印象」というものが全てではないですが重要になるという現実が採用にも反映されていると思います。
今後の社会的なマッチングシステムが進歩して、もう少し「合理的な」就活ができれば学生も嬉しいですよね!

■10

A
ファスト思考は経験に基づいてそれっぽい答えを導こうとする思考なので、ちょっとひねった引っ掛け問題を解くのが難しい、ってことなのかなと思います。ただ、世の中の問題ってたいていは素直な問題で本書内に存在するような意地悪な問題は実社会のあらゆる情報処理群の中ではほんの一握りだと思います。だからこそ、ファスト思考で省エネ生活することは、一握りの不合理を含みながら全体としては合理的なんだと思います。ただそんな中でも僕はダイエットに成功したいし、少しでも不合理を減らしたいです。ファスト思考の精度を上げたり、スロー思考できる意志力を増やしたりは有効そうですが時間がかかりそうです。なので僕としては、『ファスト/スローのポートフォリオを変える。(自分にとってより優先度の高い問題にスローを振り分けなおす。)』という方向性で生活を見直せないかなと考えています。
日々なあなあに過ごしている部分のうち、「これだけはしっかり自分の頭で考えて理性で判断する。」と思えるものを厳選していくという機会があってもいい気がします。

ひらす
仰るように、システム1には欠陥があって、それが不合理性の原因という訳ではなく、そもそも「合理的に」情報処理するために組まれたシステム1とシステム2の連携エラーがいわゆる「不合理」に結びつくのかなと思います。スポーツのディフェンス連携と似ているかも知れません。そう言った意味で、思考切り替えに際してのルールを決めて、割り振りを自分の中出明確化することは、不合理性を回避する支えになると思います。

■11

B
すごいことに気づきました。
僕の「難しい話を聞いたときに質問に行くか否か」という問題では僕もひらすさんもシステム1を使っているように思いました。かたや「めんどくさい、プライド守りたい」、かたや「聞くは一時の恥聞かぬは一生の恥」として判断していましたよね。2人ともそれぞれ自分に突き動かされて行動しているという点では同じです。つまり、この時点では2人とも自分に合理的に行動しているんですよね!ただ、そこから時が経つともっと合理的な道や自分が不合理であったことに気付いてしまう。
つまり、システム1が使われる時はシステム1の意思決定に従うのが最も合理的であるが故に、人は不合理な行動をとってしまうと❗人が常に合理的であるにはシステム1における判断プロセスを合理化する(ひらすさんのように特定のことを心がけたり)必要があります!そのためには常日頃から状況に合わせた判断基準を設定することを心がけなければなりませんね。
ここまで色々と考えてくると不思議なことに、物事の判断を合理的か否かで良し悪しを決める事はなんだか小さい事だなと感じてきました。判断というのは自分で下したという属性を持つ、ということの方が合理的か否かよりも高次元にあると考えます。

ひらす
「ピン!」と来るものがBさんの中にあったようでして、なによりです!後から考えてみると、もしくは、よく考えてみたら違う選択の方が良かったという事態は、そもそも人間の認知能力や探索能力の限界や、時間的制約があるがゆえに、そもそもその当時回避し得ないものもあるかと思います。逆に、その当時に「安易に」システム1に頼ってしまったため、少しシステム2を使って考えれば正しい答えを導けたというパターンは、より不合理を感じるパターンなのだと思います。

■12

ひらす
【金曜日のまとめ】
コメントくださった皆様、ありがとうございました。
珍しいことに金曜のお題は、カーネマンの著書の中に答えのある「問題」チックなものでして、その答え的なものを簡単に説明することで、まとめとさせて頂きます。
とは言っても、皆様正解にたどり着いておられているので、そのおさらいの様な感じですが。
不合理が発生するメカニズムは、システム1とシステム2の関係の中にあるとされています。
個人的には、個々のシステムそのものの欠陥というよりも、(そう説明されることが多いです。)システムの連携ミスといったイメージで捉えています。
わかりやすいのが、「早とちり」によるものです。本来じっくり考えるべき問題を、連携ミスでシステム1が処理しようとする。また、システム1には高度な思考能力がないため、ある程度複雑な問題は、それを簡単な「似た様な」問題に変換して処理するという特徴があります。ちなみにこの様な現象を「ヒューリスティック(どこかで聞いた様な言葉ですね)」と言います。ですが、変換された問題と本来の問題は異なるため、結果的に誤った選択をしてしまうという流れです。(就活の第一印象や、論述式のテストの採点で字が綺麗な答案を高く評価してしまうと言った例がそうでしょうか。)
また、システム1は「印象=バイアス」の影響を強く受けるため、知らずのうちに歪んだ認知の上で意思決定をする可能性がある点も、不合理の原因とされています。(これは書籍の「アンカリング」などが該当するでしょうか)
逆にシステム2に負担がかかりすぎると、思考システムがオーバーヒートしてしまうということがあります。オーバーヒートすると、解決中の問題に関するもの以外の情報が入ってこなくなります。この様な場合では、システム1で簡単に処理できるものもエラーしてしまう様になります。「頭がいっぱいいっぱい」の様な状況のことですね。
以上の様な論理が、行動経済学の中で展開されている不合理性に関する論理の一部になります。これが全てではないと思います。ただ、この様な「枠組み」を知っておくことは今後の思考の整理に役立つだろうと思いますので、よかったら今後お役立ていただければと思います。

■13

ひらす
【ラスト・クエスチョン】
今まで、様々な人間の不合理に関する分析についてコメントいただいてきましたが、最後は観点を変えたいと思います。
なぜ、人間は不合理なのか?そして「不合理」的な選択は排除されるべきなのか?
「なぜ、人間は不合理なのか」の部分に関しては究極的には理由も何もない話となってしまいますので、「なぜ、人間は不合理的な選択をし、自分の選択について後悔してしまうのか」くらいの感じで捉えていただければと思います。
それでは、最後まで、よろしくお願いしますm(_ _)m

■14

A
■なぜ、人間は不合理なのか?そして「不合理」的な選択は排除されるべきなのか?
今回、行動経済学関連の基礎的な知識補給ができたおかげで、”不合理”の切り口で考えるの際の幅が確実に広がったような気がします。ありがとうございました。
この文脈における不合理とは”スロー思考にとっての”不合理と捉えたほうが自分にはしっくりくる気がします。ファスト思考のみで判断された帰結も、スロー思考で振り返らない限りそこに不合理性は存在しない(少なくとも自己の認識では)
よって、人間の思考様式が『ファスト&スロー』であるならば、不合理性の存在自体、人間の思考形態上、受容せざるを得ない宿命のようなものなのかなという気がします。
かといってその排除を全否定する理由も全くなくて、これまでの議論で出てきた仕組化・社会規範を用いて”合理的”に扱っていくべき問題であると認識しています。
自分の頭の中に早とちりなかわいいやつが住んでいてうまく付き合っていくというイメージで落ち着きそうです(笑)

■15

ひらす
皆様、ワークショプにご参加いただきありがとうございました!
この世に不合理がある限り、私たちの興味関心もまた尽きないのだと思います。
また、不合理に頭を悩ませたときにでも今回のWSを思い出していただけたら嬉しいです。
本当に1週間ありがとうございました。
これにて終了とさせていただきます。

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