見出し画像

頼むこと

基本的に誰かに頼むなら自分でやったほうがいい、というタイプの人間だった。頼むのがとにかく苦手、なのだ。それは特定の誰か、ではなく、誰に対しても感じる感情だった。

今いろいろとあって、かなり些細なことまで誰かに頼まないとどうにもならない状況が続いている。というわけで、頼まざるを得ない。

身近なところでは夫や子供たち。
勇気を出して友達に頼むこともある。
そして今の生活が何とか回っている。

頼み方にコツがあるのならば知りたいけれど、頼んだ相手に負担にならないよう、もしくは負担がなるべく少なくなるように頼む努力はしているものの、時々失敗する。

夫と長女が出かけたときに、どうしても買ってきてほしかったものを長女にWhatsAppした。(我が家ではLINEというものは使わない。)
夫に電話すればよかったけれど運転中だろうなと思って私なりに遠慮したつもりだった。が、これが失敗だった。
長女には帰り道、駐車しやすい場所を考えて購入する、という考えなど浮かぶわけがない。そこに私は思い至らなかった。で、家にたどり着く直前に長女はお母さんからこんなメッセージが来たよ、と、夫に伝え、なんでこんな時に言うのだ、となり、結果買えなかった。

これに対する解決策は、私がメッセージを送ったよ、と長女に電話すればよかったのだ。既読になったから大丈夫だと思ったけれど、失敗したなあ、と思ったところで、私はある二つのことに気づいた。

ひとつ目は誰かに頼むのならば、その相手をアマゾンさんや楽天市場さんと思えばいいのではないか、と。

今では簡単にオンラインショッピングをするようになったけれど、初めて買ったときはドキドキしたし、ウーバーイーツだって慣れてしまえば何でもないけれど、慣れるまでちょっと時間がかかった。

オンラインで買い物をするとき、注文ボタンをクリックすれば終わり、ではあるけれど、それにはある程度の情報入力が必要だ。住所だって、置き配の指示だって、クレカ情報だって、時間指定だって。それぞれ細かく指定したうえで自分好みの受け取りができるわけだ。
家族とも同じ。何度も頼んできたことならば、ワンクリックだろうけれど、そうではない突発的な頼み事などは細かく指定しなくては事が進まなくて当然と考えたほうがいい。以心伝心などオンラインショッピングでは通用しないように、だれに対してもそれを期待しない、そのほうが絶対にうまくいく。

もうひとつは職場において上司に指示されてする仕事、これって言ってみれば上司の頼みごとととらえることができるのではないかと。過去に上司に言われてこなした仕事をいくつか思い出してみる。指示が上手な上司、ただ丸投げしてくる上司、成果をほめてくれる上司、当然のように受け取る上司、やり方を教えてくれる上司、ああ、私はだれかにお願いするときにイラっとする上司と同じやり方をしてきたかもしれない!!!

まだまだしばらくは周りの力をたくさん借りて過ごさなくてはならない日々が続きそうだ。頼むことが苦手だとか言ってる場合ではない。
だからこそ誰かにお願いするときは、あの時尊敬する上司が私に依頼してくれた時のことを思い出し、そして、初めてのオンラインショッピングサイトでオーダーをするときのように感情論は抜きにして細かく指定するように心がける、そうやって周りの力を借りて私はこれからも生きていくのさ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?