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【エッセイ】発達障害B型作業所日記~次をこなせばいい~

ASD(自閉症スペクトラム)を持つ私は、就労継続支援B型事業所で働いています。わずかな工賃を頂きながら、働くことに慣れる場所です。先月の半ばから、週5日勤務することになりました。それでも、まだフルタイムではありません。徐々に勤務時間を増やしていく予定です。

最近は減りましたが、勤務途中に体調を崩して、早退することが過去に何度かありました。私はそのたびに「こんな短い時間も働けないのか」「簡単な作業なのに」と、早退する自分を許せていませんでした。

それでも、ある時吹っ切れて、「自分はちょっとしたことで体調を崩す人間なんだ」と自覚するようになってからは、だいぶ気持ちが楽になりました。「体調を崩しても、次の日をこなせばいいんだ」と思えるようになったのです。

ここ最近で起きた、気を付けなければならない出来事としては、作業所のスタッフさんや利用者さんの手が、ふとしたきっかけで私の体にふれて、パニックを起こしかけたことでしょうか。

私にはどうやら聴覚過敏の他に、触覚過敏もあるみたいです。場合にもよりますが、他人に自分の身体をさわられることが非常に怖いのです。

作業所でさわられてからは、人と接するのが、今までよりさらに怖くなりました。「この人と関係を築くと、さわってくるかもしれない」と本気で思っています。そういったこともあり、何か親切なことをされても「ありがとうございます」と、しっかり声に出して言えなくなりました。そういう時は、ただただ頭を深く下げるのみです。

私が作業している場所は、他の人と違う場所です。ロッカーの前に机と椅子を置いて、作業をしています。数日前にオーナーから、「昼休みはロッカー付近での人の出入りが多いから、昼食を食べたら外のベンチで休憩して欲しい」と言われました。私はそれを受け入れました。

私は「自分はスタッフさんから大事にされていない」と感じていましたが、私の「人を大事にする」と、作業所の「人を大事にする」が違うんだと思うようになってからは、どうでもよくなりました。私以外にも障害や病気を持つ利用者さんはいて、私ばかりに構ってられないということも、考えられるようになりました。

まだ人は怖いですが、なんとか仕事は出来ています。人にも徐々に慣れていきたいです。

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