『ベンチャー企業がぶつかる「10億円の壁」』Vol.1:10億の壁をどう乗り越えるか!
日本では多くの企業が存在し、し烈な競争が行われる。創業後、10年、20年、30年と生き残るのは難しい。さらにここ20数年は少子化の影響で、国内の様々な市場が小さくなりつつある。今や企業間の競争は、一段と厳しくなっている。
ほとんどの企業が程度の違いはあれ、壁や問題にぶつかる。その1つが、売上だ。売上が増えることはもちろん、好ましい。だが、社内の態勢が十分には整っていないベンチャー企業では状況いかんでは業績不振になり、ついには廃業や倒産になることもありうる。
例えば顧客から多額の注文を獲得しても、その納期に間に合わせる力を兼ね備えたチームビルディングができない場合はある。多額の注文があったがゆえに、顧客に莫大な損失を与えてしまい、信用を失うこともあるだろう。
あるいは納期に間にあったものの、顧客がその製品を使用すると早いうちに故障するかもしれない。調べると、製品の制作を引き受ける部署の一部の社員の質が低いために欠陥を事前に見抜くことができなかったことが判明する。顧客から厳しいクレームが入り、注文を得ることはできなくなる場合もある。
これらには様々な要因が影響しているのだろうが、大きな理由の1つとして企業の成長に人のそれが追いついていかないことが挙げられる。その意味で、売上が増えることは高く、厚い壁にぶつかることでもある。
■もくじ
売上が増えるのは危険?
「10億円の壁」
壁にぶつかるのは、優れた企業
社長や役員らの優れた点
優秀であるがゆえに、見えなくなる?
繰り返される問題
事業の成長に、社長や役員の意識が追いついていかない
10億円の壁を乗り越えるための秘策