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国語教育こそ次世代国民育成の本道

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幼年から青少年の段階で、しっかり国語を教育して、日本の文化歴史に敬愛をもてるようにすることが、真の日本人を育成する本道。
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記事一覧

JOG(1177) 脳科学が示す素読の効用~なぜ子供は素読に夢中になるのか?

素読は脳の発達プロセスに合致した合理的な教育方法だった。 ■1.「鳩」と書かれた漢字カードを見て「はと!」  福岡県のある保育園で見た光景は、忘れられないものでした。先生が横幅20センチほどのカードを何枚も持ち、その一枚を園児たちにさっと見せます。そこには「鳩」などの漢字が大きく書かれてあり、園児たちは即座に「はと!」と声を揃えて読みます。先生はすぐ次のカードを見せる、、、という具合に、数十枚のカードを次々に示しては、園児たちが元気な声を出します。  3、4歳の園児たち

JOG(320) 子どもを伸ばす漢字教育

 幼稚園児たちは喜んで漢字を覚え、知能指数も高まり、情操も豊かになっていった。 ■1.2歳の幼児が漢字を読んだ!■  きっかけは偶然だった。小学校教師の石井勲氏が炬燵(こたつ)に入って「国語教育論」という本を読んでいた。そこに2歳の長男がよちよち歩いてきて、石井氏の膝の上に上がり込んできたので、氏は炬燵の上に本を伏せて置いた。  その時、この2歳の幼児が「国語教育論」の「教」という漢字を指して「きょう」と言ったのである。びっくりして、どうしてこんな難しい字が読めたんだろ

JOG(240) 日本語が作る脳

 虫の音や雨音などを日本人は左脳で受けとめ、西洋人は右脳で聞く!? ■1.虫の音に気がつかない!?■  東京医科歯科大学の角田忠信教授が、1987年1月にキューバのハバナで開かれた第一回国際学会「中枢神経系の病態生理学とその代償」に参加した時の事である。キューバではいまだ戦時体制が続いており、西側諸国からの参加者は角田教授一人だった。開会式の前夜に歓迎会が開かれ、東欧圏から大勢の科学者が参加していた。キューバ人の男性が力強いスペイン語で熱弁をふるう。  しかし、教授は会