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【散文詩】愛は呪い

呪詛の塊になったわたしの愛はもう形を留めていないんだって。

今、なにをしていますか。
そう聞くことは愛です。
わたしはあなたを愛しているから、目の前から消えようと思います。

目にはうつらないわたしが言います。
わたしは愛を語るけど、あなたは口を閉ざしていて。165センチの肉体からこぼれ落ちるすべてのわたしを受け止めないでいて。
血も涙も細胞も。
風にのり、世界中をさまよって、いつでもどこにいても愛を感じられるようにわたしは飛び立ちます。

かけがえのない大切なあなたがどうか幸せでありますように。はじまりにまぶたをあけたら一日を陽光に祝福されますように。おわりに夢の中にもあなたを愛してくれる人がいて、腕の中で洗いたてのシーツのにおいにつつまれて、とろりと落ちていけますように。

愛が普遍的なものなら誰にでも与えられたでしょう。
でも人は憎むから。人は妬むから。人はころすから。
それは現し世に愛がない証明ではないですか。

天国は上にあると誰かが言っている。
地獄は下にあると誰かが叫んでいる。
鳥は宇宙に飛び立つ。飛べない鳥は今日もさまよい、どこにもいけないでいる。
もぐらは?みみずは?ありたちは?

でもあなただけは愛にまみれて生きていて。
憎悪が漂うこの世界で、あなたは生きていくの。

あなたは愛されるよ。やわらかな草のかおりがする芝生の上でサンドイッチを食べれるよ。たっぷりの卵を添えて。

ところで手紙を残していくね。
不幸な人と一緒にいると不幸になるんだって。
幸せですか?なら良かったです。
わたしは不幸です。だから消えます。

できればわたしを愛していて。

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