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【学級通信】(高校1年:第008号)学校の評価って何のためにあるの?

2017-05-15

遠足も終わり、来週には初めての中間テストがスタートします。私は生徒だった頃、

「定期テストなど無くなってしまえ!」

と切に願っていました。教員になってからはテスト作りや採点が大変で、

「定期テストなど無くなってしまえ!」

と思いながらも、

(まあ私は先生だし、生徒を評価しなくてはならないんだから、生徒が嫌がろうが何だろうが、めんどくさかろうが何だろうが、テストはしなくちゃならないんだよね)

とか考えていました。だけど最近はテストに対する捉え方が少し変わりました。それは、

「評価って本当に必要なの?」

と思うようになったからです。

1.評価とは何か?

皆さん、評価って何かわかりますか?goo国語辞典で「評価」について調べてみると以下のように載っていました。

1.品物の価格を決めること。また、その価格。ねぶみ。「―額」
2.事物や人物の、善悪・美醜などの価値を判断して決めること。「外見で人を―する」
3.ある事物や人物について、その意義・価値を認めること。「―できる内容」「仕事ぶりを―する」

「何っ!俺の価値を決めるだと!?先生や学校なんかに俺の価値を決められてたまるものか!」

ってなりそうですよね?

「自分の価値は自分で決める」

勝海舟もそんなことを言っていたそうですし、たしか木村拓哉も言っていた気がしますし…とにかく自分の価値を人に決められたくないと多くの人が思っているはずです。けど、学校の評価の仕組みはそうはなっていないが現状です。

2.教育における評価とは?

数年前から私なりにいろいろ勉強して、

「教育における評価とは何ぞや?」

というのをモンモンと考えてきました。そして昨年ようやくしっくりくる説明に出会いました。それは「教育の力(著:苫野一徳)」に載っていた以下の文章です。

教育の力(著:苫野一徳)より引用
「学力の評価には、大きく二つの目的があります。一つは「選抜」のため、そしてもう一つは、学習者や教師が、それまでの学びの成果を振り返ることで、これからの学びや授業のあり方の「改善」につなげていくためのです。」

定期テストを、

「選抜(評価:価値を決める)」

と考えると、テストの得点が高くないと意味がないように感じますが、

「学習の「改善」につなげるもの」

と考えれば、得点が高くても低くても意味があるように思えます。私はテストというものを懐疑的に思っていたので、この説明には目が覚める思いでした。

3.テストを「改善」と捉えると…

定期テストを「改善」につなげるものと捉えると、それに付随して以下2つのことが必要になります

1.普段しっかりと学習していること
2.テスト後の結果を受けて復習すること

「1」は当たり前ですね。ノー勉でテストを受けても「次回から勉強します」しか改善点は出てきませんから。大切なのは「2」です。選抜のためのテストならば、結果が出たら終わりです。しかし改善だとそうはいきません。

「そこからの振り返りが重要になります」

というか振り返りがメインです。勉強での振り返りとは、もちろん復習のことです。つまり、復習しないならテスト受ける意味はないということになります。だって改善されないんですから。模試も同じです。

○ ノー勉で受ける
○ 受けた後に復習しない

…これでは意味がほとんどありません。

説教臭くなりましたが、中間テストは、

「終わった後の『復習』もセットだということを覚えておいてください」

それが学習の改善となり成長に繋がります。まずは中間テストを頑張ってください(結果を受けて面接する予定です)。健闘を祈ります。

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