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速く走りたいので、スピードに極振りしました(65) 最後

私は勝つことが可能だ。私は心の中からそう思っていた。だが、何かがおかしかった。全く抵抗がない。私が速いだけなのかもしれないし、向こうがおかしいだけなのかもしれない。
私は一度下がった。いやな予感しかしなかったからだ。私はそのまま逃げだした。どう考えてもおかしい。向こうはおってくる。しかも顔には傷一つない。
私は警戒し続けた。逃げ回ったがまだ追いかけてくる。「捕まえた」気が付けば真後ろにいた。「速い!」だが、もう空中に吹っ飛ばされていた。「だめだッ」急に早くなった。目が追い付けない。
体力がどんどん削られていく。50、30、20、10。もう駄目だと思った。逃げることは不可能だ。私は死を待った。「これで終わりだ」彼はにやりと笑ったのが見なくてもわかった。
バコン! 私は大きな音が聞こえた。だが、痛みも何も感じない。「ん?」目を開けてみるとそこには黒い物体があった。私だ。「そういえば」私、分身を作ってた。そのことを完全に忘れていた。
でも倒せたのは一件落着だ。でもまだ倒せていなかった。そりゃあ普通なら山に突っ込ましたら倒せないだろう。
私は足をバタバタと動かし男が突っ込んでいった山めがけて行った。
「やっぱり生きてた」私は山を見た。「この地形って壊れないんじゃなかったっけな…?」すると、あの少年が現れた。「それはあのモンスタースキルだ。地形を破壊できる。というかモンスターなら何でも破壊できてしまう。すぐに直しているけど」私は彼を見た。「どうする?このゲームは君のものだからどうしても気にしないけど」彼は考えると答えた。「とりあえず追い出すよ。もしもまたこんなことが起これば容赦しないけどね」その瞳はギラリと光って見えた。「ははは」男は急に笑い出した。「我に攻撃を食らわせようとしたとは…愚かなものだ」
だが、少年は全く動揺しなかった。「それはどうかな」彼は一つの件を取り出した。「これは番剣だ」少年が男の右腕を切り落とすと本当に消えた。だが、体や足などはまだある。切った腕だけが消えた。「お前の右腕はバンされた。このゲームから入場禁止になった。お前の首をやれば体全体に対して同じことが起こる」彼の目は冷たかった。こんなことを今まででたくさんしてきたような目だ。「安心しな、本当の世界では殺されない。もう遊べないだけだ」彼は容赦なく首を切った。
よく映画で見るように首がぼ鳥と音を立てて落ちるんかと思ったが実際はもっと地味だった。足元からどんどん薄くなっていった。モンスターを倒した時とは違う。まるでこの世から消えているかのような感じだ。「な!?」彼は手を見て驚いていた。「いったい何が起こっている」だが、少年は答えずに剣を消した。「へへへ、だが俺がシンガくらいで奴らは暴れ続けるさ」自信がこもった言葉を吐いた。その時にはもう腹らへんまで消えている。
「それがどうかした?」彼は驚いた。「この街ならすぐに戻せる。バックアップなら毎日とってあるさ。モンスターたちは彼らがすべてを倒してくれる」少年は町を見た。
町には数人人がいた。その一人は私の速度をはるかに超えている。知っていた。彼らが誰なのか。「不明者殺しの人たちだ」彼らは私が何人いても倒せない人たちだった。その一人は私が超したい人だ。彼の名前はライトスピード。つい最近読んだが、始めてから1年間の間は3文字以上の名前を作ることができたようでライトスピードは特別な名前だった。
「ちくしょう!」彼は地面をたたいた。もう手はないのでたたいたのだと思う。「お前はもう負けた」少年はそのままゲームを去った。

「それで…買ったのかな。終わったー」私は地面に倒れた。「いや、終わってないよ」カナデはため息をついた。
私は首だけ挙げてカナデを見た。「だってまだボスを倒してないじゃん」私はさっきまであの男がいた場所を見た。「彼はボスじゃないの?」カナデが言っていることはもうココミもササミもナギトさんも2人の少年少女もわかっているようだ。だが、私だけはわからない。
「ダーカーらー、まだイベントがあるよ」私はやっと思い出した。
「そうだった!」私は慌てて駆け出した。「本当にもう、まあいいか。ササミらしい」ココミはため息をついてから私を折ってきた。
「速いってー!」

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