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世紀の名セリフ「諦めたらそこで試合終了だよ」の裏の意味

ご存知、日本一のバスケ漫画「スラムダンク」の安西先生の名セリフです。

「スラムダンク」で一番有名な名セリフにして、漫画界、アニメ界でも一番有名なセリフなのではないでしょうか?

誰しもが知るであろうこの名セリフを掘り下げるのではなく、ちょっと違った角度でお送りしたいと思います。

先日放送した、阪神大震災を描いたドラマ「BRIDGE」でも、復興に向けて、限界以上で働く建設業者を、さらに奮い立たせる時にも、このセリフが使われていました。時期的にも世代的にも、「そのセリフを言われちゃぁ・・・」と、復興の為に働く社員たちは奮い立ちました。

どこまでノンフィクションかはわかりませんが、このように、現実世界にまで影響を及ぼす名言です。

確かに、諦めたら試合は終了です。勝利だけが全てではなく、負けることも人生においては大事な経験だと言えます。しかし、諦めるということは、勝利も敗北もないのです。諦めて得る敗北は、何も生み出しません。
残り5分で100点差をひっくり返すことは不可能です。だから、勝利を諦めることは仕方ないかもしれません。このセリフは、中学生の三井が、1点差で負けており残り時間12秒で諦めそうになった時、安西先生が三井に言ったセリフです。

「最後まで・・・希望を捨てちゃいかん。諦めたらそこで試合終了だよ」                    出典 slam dunk/井上雄彦 集英社

と声を掛け、三井はもう一度勝利に向けて立ち上がり、見事勝利するわけです。
安西先生が、どういう思いでこの言葉を掛けたのかはわかりません。その言葉の通りだったのかもしれないし、別の意味があったかもしれません。
ただ、三井にとっては、勝利に導く言葉になりました。

これはあくまでスポーツの話で、バスケットの「試合」です。もちろん、実際にその言葉に励まされ、阪神大震災の復興の一部を支えたかもしれません。

しかし私は、この言葉には続きがあると思っています。

言わばこのセリフは「上の句」のようなもので、「下の句」があると思っています。

では、下の句も合わせて詠ませて頂きます。

「諦めたら、そこで試合終了だよ。    
   でも、諦めれば新たな試合が始まるよ。」

はい。こういうことです。

その試合に勝つためには諦めてはいけません。三井の場合は、残り時間は12秒ありましたが、残り5分で100点差を逆転することは不可能です。負けるのを分かっていても、全力を尽くすことに意味はあると思います。しかし、実際その場面になった時、諦めずにいられるでしょうか?

諦めることを推奨するわけではありません。しかし、諦めた方がいいこともあります。

「消えた天才」についてのコラムも配信していますが、「消えた天才」は、天下を獲れる才能がありながらも、何かしらの理由によってその道を諦め、新たな道を進むことで、新たな成功を収めたのです。

諦めたからこそ、得られるものがあるのです。

「諦めてもいい」と思える程出し尽くしたなら、諦めてもいいんだと思います。諦めずに頑張り続けても、そもそもその場所は自分には場違いで、どうすることもできない場所であれば、諦めない方が苦痛になり、侘しいものになるでしょう。

人生は長く、一試合だけでは終わりません。終わらない一試合を続けるのではなくて、諦めることで、新たな試合に臨むこともできます。

もし、諦められないでいて、自分に満足できない、納得できない、うまくいかないのであれば、下の句のように「諦めてもいい」と思ってもいいのかもしれません。「もう十分頑張った」と思えるなら、新たな試合が始まり、そこで活躍できる自分がいるかもしれません。

そんな、名言の裏にある意味や、続きとなる「下の句」を読み取っていくと、そこに新たな道が生まれるかもしれませんよ!


この名言が読めるのは『SLAM DUNK』新装版第6巻はこちらから



ー追記

神アニメ研究家として、「神アニメランキング!虹見式」を運営しています。神アニメの魅力を存分に語っておりますので、ぜひ、感動を味わってもらえればと思います!


この度、「道楽舎」を設立いたしました!

誰もが知る名言の意味を深掘りしたり、本質を見抜いたりして、誰に言われてではなく、自分自身で価値を見出していく「道楽家」になってみませんか?

気になる方はぜひ覗いてみてくださいね!


ーー追記('20/9/2)

今回、道楽舎にて、「湘北vs陵南」を取り上げたコラムを配信しました!

『スラムダンク』の面白さは言わずもがなですが、コラムを読んだら、さらに面白く、感動も大きくなること間違いなし!
スラダンファンじゃなくても、必見のコラムです!

ーーー追記(’20/9/15)

「陵南戦」に続いて、「山王工業戦」を取り上げたコラムを配信しました!

「山王戦」は、『slam dunk』の集大成でもあり、内容が濃すぎるので、前後半に分けています。後半も配信したら、こちらでもお知らせするので、お楽しみに!!



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