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実体をもって二回言ってほしい。

 こと僕にとって、何かを始めることは途轍もない勇気が必要だ。どれだけ理屈を重ねても、リスクと未知が気になってしょうがない。何かを始めようと決意が必要なことなんてのは、僕にとって大きな事柄なので当たり前といえば当たり前だ。誰だってやったことのない大きな事をするのは怖いのではないか。それでも、やろうとしているのだから僕の中に確かな意思はあるはずだ。僕はその意思を

 人間の形で実体化させたい

なぜそんなことを思うのかと言うと、僕は一人で始めようというときには尻込みをしてしまうが、人に、やってとかやろうぜと言われたとたん急に自分の中のハードルが下がるからだ。まぁこいつの為にいっちょやってやりますかと思えるのだ。なので実体を持ち、人型となった僕の『積極的な意思』に僕を誘って欲しいのだ。しかし、一回誘っただけでは足りない。僕はその実体化した意思に

 二回誘って欲しい

きっと、一度誘ったとき僕は「えー」とかいうだろう。しかし、それは確定演出でしかない。ただもう一回誘いが来た時の「ったくしょうがねえなぁ」の助走でしかない。僕はやれやれと言いながら最後までやり遂げて結果を残すクールガイを気取りたいのだからそりゃ一度は嫌な顔くらいする。そこをあいつにもう一押しされて熱意に負けたいだけだ。他の人間であれば一度目であきらめるかもしれない、しかし、あいつは僕からでた意思なのだからそれを汲み取るくらいわけなのだ。

 でも、そうなると僕から意思が離れていってしまう訳で、そうなると僕にその意思は残っておらず、その場には、本当に積極的意思のない『クールというよりただ冷めてるだけの人間』と意思しかない熱いだけの『受肉した炎』みたいな奴らが残るだけになる。そんなことになったら意味がないじゃないか…とはいえ、今回の決心はあいつに発破をかけてもらわないと始められる気がしない…。

じゃあ、会社からの独立はまた今度にしよう…、ああ、なんかいいきっかけないかな。

 終


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