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20240207倉敷へ

本日は倉敷へ。

曇天が悔しいね。

町並みがエモいよねー。

おっさんなんで『エモい』ってよく分かってないんですが、この使い方で合ってます?

歌川国芳美術館。


歌川国芳は江戸末期に活躍した浮世絵師です。
結構な売れっ子絵師でした。

こんな感じの絵です。

格好良いよね。

豪放磊落な人やったらしくて、幕府をこき下ろすような風刺画を描いたり、ご禁制の法の網の目をくぐって浮世絵を描いたり、門弟を率いて祭に繰り出して入れ墨全開で大立ち回りをしたりと、実に魅力的な人やったようです。

花の慶次かお前は。



んで、何よりも絵が、良い。
破格に良い。
マンガのルーツやと僕は思います。


海外での人気が高いのも納得。
『豪傑水滸伝』とか、まんまアベンジャーズって感じですもんねえ、。

これとか少年ジャンプの巻頭カラーでしょ。



提灯の明かりの当たる所のみに色彩を乗せて、他はモノクローム。



江戸の売れっ子流行作家であった国芳。
国芳の浮世絵によって、当時の江戸では入れ墨を入れるのが大流行したりもしたそうです。


こちらの美術館、元々は旅館やったらしくて、風情ばつぐんの畳敷きの日本家屋の中をぐるりと一周して、各部屋の壁や床の間に掛けられた浮世絵を観てゆく趣向です。





窓からの眺望も絶景かな絶景かな。



大作。土蜘蛛。


『判じ物』と呼ばれる謎解き風の作品に、江戸の庶民たちも国芳の浮世絵を考察することに夢中になったらしく。
現代の漫画やドラマとかの考察ブームに通ずるところもありますな。


ただの魑魅魍魎の図に見えますが、実は一匹一匹に意味を持たせてあります。
幕府による質素倹約令、贅沢の禁止や風紀取り締まりをからかっとる訳ですな。
教科書で習った老中・水野忠邦による『天保の改革』によって贅沢品や役者絵や芝居や寄席などが次々と取り締まられてゆく時代の渦中で。あの手この手で幕府に喧嘩を売っていた、そんな国芳なのです。
文字通りの命懸けです。

権力への反逆。
ロックです。
ピカソです。

そして庶民はそんな国芳を熱狂的に支持したのです。幕府に見つからないようこっそりと。




判じ物のさわりだけ少し。

右上。歯無しの妖怪→噺(はなし)→江戸市中に二百軒以上あった寄席がたったの十五軒まで減らされた事への抗議とされる。

その下。
コテを持つ鬼→贅沢な屋根の鬼瓦禁止。


左上。
馬の妖怪→馬の口(バクチ)→博打禁止&一頭三十両以上の高額な馬の売買の禁止。

右下。
大目玉の化け物→贅沢な生活で江戸十里四方追放となった大目玉のにらみ芸の七代目団十郎がモデルという説。

等々。




国芳は猫好きやったらしく。
猫の絵も多いです。

絵を描いてる間もヒートテック代わりにずっと懐に猫入れててんて。

エピソードがいちいち最高やんね。



チーム同士の揉め事でしょうか。
最前列の左から二人目。
右腕にがっつりタトゥー入ってるのが国芳。


弟子を引き連れてお参りに出掛ける図。
画面左端。
一番目立ってる派手な後ろ姿が国芳です。




本日はすっかり堪能しました。



ちなみにこの記事中の画像群はほとんど僕の私物の国芳関連の図録からの引用です。
I Love国芳なんで美術館は僕の既知の作品も多いかなと思ってたんですが。
いやはや何のその。
『常盤御前』や『膳臣巴堤便』なんかは初めて観ました。

最高でした。




帰り道。
倉敷のスーパーを覗いて珍しい食材を発見。

宿に帰ってキッチンで煮物にしてみました。
『いかちち』てイカの卵巣らしーです。
イカと芋と一緒に煮物にしてみました。

美味しかったです。

本日もハッピーでした。






が、すっかり忘れてたんですが、、。



本当は。

倉敷でもう一軒行く予定やったんですよ、。

いやね、僕の好きな炙りなタウンとゆーバンドが倉敷出身なんですが。

彼女たちの曲の中に『さつき屋で買ったクリームパイを♪』っていう歌い出しで始まる曲があったんですよ~。

今回倉敷に行ったら是非そのさつき屋のクリームパイとやらを食うたんねん、って。

思ってたクセに。

すっかり忘れちゃってた男がいたんですよ~。













やっちまったな、、、。


あ~あ、やっちまった、。









う~ん、。、





まあ歌川国芳はきっと又観たくなるし。

倉敷にはきっと又来るでしょう。

その時のお楽しみにしときますかね、。




倉敷ぱんく新星炙町三人官女揃踏之図。



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