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金峰山表参道~十文字峠~武甲山縦走(甲府駅〜青梅駅)2024.5/3~5/5

甲府駅~羅漢寺山~金峰山~廻り目平~十文字峠~三峰口駅~武甲山~棒ノ嶺~青梅駅

【一都三県を巡るGWの山旅】
ゴールデンウイークは人込みを避け毎年近場の山にしか行かないのが恒例だが今年もそういうワケで金峰山に。
もちろんみずがき山荘ルートは避け金峰山の表参道から登拝するというマイナールートを選んだ。どうせなら廻り目平に下山し十文字峠経由で秩父往還に抜け武甲山へ行こう。
さらに欲張って青梅駅まで山伝いに帰ればあっという間に自宅に帰れるじゃないか、などという思いつきでルートを設定してみた。

甲府駅から出発だ

始発の甲府駅を6時50分スタート。ロードだけで金峰山を目指すのは面白くないのであちこち山に寄り道しながら向かおう。
最初はトレランレースで有名な武田の杜の山へ足馴らしのジョグで向かう。八王子山へ続く花崗岩の尾根は素晴らしく甲府駅から至近なのに早くも絶景。まさにに市民の山だ。

武田の杜の稜線からのナイスな眺望

千代田湖に下り今度は昇仙峡に向かうロードラン。
昇仙峡入口にある長瀞橋から羅漢寺山に繋がるトレイルに入る。この登山道も連休にもかかわらずほとんど人に会わなかったが、山頂のパノラマ台に到着するとロープウェイ客でごった返していた。

ロープウェイ駅に出ると大混雑
遥かなる南アルプス

早々にロープウェイの山麓駅に下山し荒川ダム経由で野猿谷林道を黒平(くろべら)の集落へ向かう。
黒平は今でこそ寒村といって差し支えないが、かつて金峰山の表参道が唯一の登山道だった頃は多くの参拝者で賑わっていた。
黒平の上流にかつてあった黒平温泉では元文2(1737)の記録によると700人もの湯治客や参拝客で賑わい飲めや歌えやで賑わっていたそうな。
昭和35年頃まで旅館が営業していたが徐々に廃れ現在の人口は10名ほどだ。
月日の移ろいによって地域に栄枯盛衰があるのは旅の数だけ見てきたがこの村もまたひっそりと時代と共に埋もれていくのだろうか。

荒川ダム
新緑トレイル

この黒平で唯一の食堂で昼食を食べたあと長い林道をひたすら走りようやく登山道に入る。この林道からは五丈岩がそびえ立つのがよく見え、古人が金峰山への最初の登拝路にこの道を選んだことも頷ける。

黒平の藤原庵

スキー場の上級コースのような防火帯をひたすら登りカラマツの樹林を抜けると御室小屋の跡地に到着。五丈岩はもう見上げるような位置にある。
ここから岩と石楠花の600mの急坂でようやく山頂だ。

斜度が凄い
写真でよく見る場所
五丈岩ロックオン
金峰山山頂

今回の懸念は廻り目平への北斜面の下山路で残雪の状態が不安だった。
直前までチェーンスパイクを持参するか考えあぐねたが結局持っていかなかった。
今回の選択は正解だったがこの手の判断には常に迷いが付きまとう。

小屋下に少々残雪が残ってた

廻り目平キャンプ場には5時前に到着。人気のキャンプ場のGWだけあって超満員で、ひとりも登山者と出会わなかった表参道とのギャップが激しい。

今回のシェルターは3日間の好天を考慮してストックシェルター(210g)にしたが、その分シェラフは少し重いモンベルの#2にした。
この季節は日中は夏日になったりするのに夜はマイナスになることも珍しくない。実際に前日の夜には金峰山で雪が積もった。
チェーンスパイクもそうだがギアの選択が難しい季節だがそれも山を面白くする要素のひとつだ。

キャンプ場の片隅にひっそりとシェルターを貼る。
満天の星空の夜。

大人気の廻り目平キャンプ場

翌朝暗いうちに寝静まるキャンプ場を出発し川上村の広大なレタス畑の中を凍えながら走る。
十文字峠の登山口駐車場は既に満車で 大勢の登山者が支度をしていた。十文字峠には1時間半程で到着し十文字小屋でキノコうどんの朝食を頂いた後、埼玉県の栃本へと向かう縦走路へ入る。
こちらも信州と武州を結ぶ中仙道の裏街道でかつては牛馬が行き交っていたが、現在街道としての面影は僅かな石碑を残すのみだ。初めて通る道だがこれぞ奥秩父という原生林が連続し気持ちが上がる。
左手に両神山を眺めながら4時間ほどで国道140号線と合流。途中秩父御岳山の峠道などを交えながら秩父鉄道の三峰口駅に到着。ようやく次の山である武甲山が視界に見えてきた。

川上村のレタス畑
十文字峠へ
これぞThe・奥秩父
白泰山小屋から主脈を眺める


生と死
武甲山ロックオン

定食屋で晩飯を食べコンビニで明日の行動食を補給し、その晩は武甲山登山口手前の河原でキャンプ。この日はロードも長く一番疲れた。

三日目は3時40分に出発。5時には武甲山山頂に着いて休む間もなく奥多摩まで続く有間山稜の縦走を開始。春の芽吹き満開の新緑貸し切りトレイルが本当に美しい。秋の紅葉より春の新緑の方が好きだ。
そこは全ての生命の躍動感に満ち溢れ、普段は鬱陶しい虫達でさえこの季節には愛おしく見えてくる不思議。
山の幼年期は人と同じで初々しく清らかだ。

武甲山山頂
有間山陵
オトシブミ

予想はしていたが奥多摩に入った途端人が多くなる。ランナーがやたらと多く何かの草コンペでもやっているようだ。
ハイカー、ランナー、みんなそれぞれ春の山を謳歌している。

棒ノ嶺山頂は30人ぐらいいた
シャガが綺麗に咲き乱れていた

棒ノ嶺、高水三山とGWを楽しむ人達の間隙を縫って進み常福院の水場でようやく冷たい水を補給。顔を洗い喉を潤す。
それでもすぐに汗だくになりながら青梅丘陵に入ると長かった3日間の旅も終わりだ。
この日は今年初の夏日になったそうだ。

【装備】ベースウェイト3.52kg
<ギア>
パーゴワークス・ラッシュ30
ヘリテイジ・ストックシェルター(ペグ×4)
モンベル・ドライ シームレス ダウンハガー900 #2
山と道・ミニマリストパッド
エマージェンシーシート
モンベル・ULフォールディングポール113
スントコア

<アイテム>
インナーファクト・ソフトフラスコ500ml×2
エバニュー・ウォーターキャリー2 L
ペツル・スイフトRL(充電コード)
アンカー・モバイルバッテリー10000
プロテクトJ1
テーピング
歯ブラシ
耳栓
Shokz・OpenRun (充電コード)
薬(バファリン・ガシンサン・絆創膏)
Dang Shades・サングラス
ファイントラック・ナノタオル
ウェットティッシュ
山と高原地図・奥多摩・奥秩父総図

<シューズ>
アシックス・ゲルトラブーコ12

<ウェア>
パタゴニア・ダックビルキャップ
パタゴニア・フーディニジャケット
ファイントラック・ドライレイヤーウォームT
ファイントラック・アームスリーブ
TNF・バーブライトランニングパンツ
メリノウールパンツ
モンベル・レッグウォーマー
インナーファクト・5本指ソックスロング
BUFF・ネックウォーマー
ファイントラック・ポリゴンULジャケット

BD・トレイルグローブ
ワークマン100円手袋
サロモン・ボナッティウォータープルーフミトン

<食料・補給>
粉末経口補水液
アミノバイタルゴールド
塩分タブレット
カロリーメイト
柿の種

新しい季節。新しい旅の予感
あの山々を越えてどこまでも歩きたくなる
あとはやるか、やらないかだ


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