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不安や恐れを手放す「気づき」の力 (「1分間瞑想法」レビュー吉田昌生)


最近で一番のおすすめの本を紹介したいと思います。

うつ・適応障害オススメ度★★★★☆

◎ハードルが低く取り組みやすい
◎様々な状況に応じて瞑想法を紹介
◎自分のうつの状況を客観的に把握できる
◎作者も精神的な不調和の経験あり
△文量もありイラストも多くはないため、重度の方は読むのが難しいかも
△即効性はないので、期待しすぎには注意!


まずは「無意識」に「気づく」


"過去について考えたくないのに嫌なことばかり思い出して後悔してしまう"

"未来への不安で身動きが取れない"

うつや適応障害などの精神疾患の「抑うつ状態」が陥りやすい状況はこれではないでしょうか。このように「無意識」にあれこれ考えている状態は「マインドレスネス」(マインドフルネスの反対)の状態らしいのです。

それを「マインドフルネス」(気づいている状態)にするためには

「今、ここ」+「ジャッジしない」

「1分間瞑想法」

をすることが大切で、これを何度も何度も繰り返していく必要があります。
ここで大事なのは、「ジャッジしない」ということ。

「雑念だらけでダメ」「今日は調子がいい」などと評価せず、ただ「あ、お腹が膨らんだ」「あ、これがジャッジしてるってことか」ということに「気づく」=「俯瞰する」力を養っていくことができるそうです。

私たちの「思考」や「感情」は過去の経験から無意識的に「条件付け」され無意識のパターンになっているらしいのです。

なのでこの「条件付け」を何度も繰り返して「気づく」ことで、「考えたくもない過去や未来の不安や恐れ」から少し距離が生まれ、その「条件付け」をすこしずつ変えていくことができるそうです。


「行動」と「振る舞い」を変えることで、幸福になれる」

カリフォルニア大学の心理学教授・リュボミアスキー博士は、以下のように説いているそうです。


人間の幸福の約50%は遺伝に左右される。

一方、財産や社会的地位を含めた生活環境は人の幸福に10%程度しか貢献せず、

残りの40%意識的に日常の行動や振る舞いを変えることで最大化できる」

「1分間瞑想法」

適応障害やうつになる人は性格的な特徴もあるといわれていることから、私たちはきっと幸福を感じやすい遺伝子は少ないのではないかと考えられます。それは受け入れるしかないですよね。

ただ、残りの40%は自分で幸福を決めることができる。そしてそれは「行動」や「振る舞い」を変えること

・運動やヨガ、瞑想などの心身の状態や思考のくせを変える習慣
・背筋を伸ばして、深呼吸をして微笑む
・自分が与えられているもの、恵まれているものを数え、感謝する習慣

など。今までのネガティブな習慣を1つでもポジティブなものに変えていくだけで、少しずつ幸せになっていけます。

ですが、せっかく幸福をためようとしても穴から漏れてしまう、幸福度を下げる思考習慣があるそうです。

それは、「反芻」「自分責め」です。


「反芻」
は、終わったことを何度も頭も中で再生させて、嫌な気分を味わうこと。

「自分責め」は、自信を無くすような思考や、元気を失わせるような思考の癖のこと。

「1分間瞑想法」

この二つの習慣を手放すための訓練が「瞑想」です。
呼吸に意識を向け、考えていることを俯瞰し、「気づき」ありのままを受け入れる

「気づき」と「受容」を繰り返すだけで、ネガティブな思考は緩んでいくそうです。

今の自分を肯定できなくてもいい。
ありのままの自分を愛せなくてもいい。

まずは、そんな自分を素直に認め、受容的なまなざしを向けてあげましょうと、筆者は言っています。


人は環境に左右される

私たちの身の回りの物、住んでいる場所、仕事、人間関係は、人生に大きな影響を与えています

思考を変えたり、運動をしたり、気を整えたりするのと同じくらい大切なのが、「周りの日常の環境」がどうであるかだそうです。自分を変えたいと思ったら、「内側」だけでなく、「外側」も整えていくことが大切だそうです。

そのための方法として、以下のことが記されています。

○自分の部屋を好きなもの、好きな道具をそろえ、心から安心できるスペースし、英気を養う

○今の自分、これからの自分にふさわしくないものを捨て、本当に大切なものを知る

○整理整頓をして、集中力を高め、幸せ、知恵とつながりやすくする

○パワースポットや自然でエネルギーチャージする

○人間関係の最適な距離を見つける。相手のすべての期待には応えないと決める。

○不要な人間関係を手放し、自分がどんな人生にしたいのか、人生の方向性を決める


「自分には価値がある」という信念を持つ

自分に自信がないとき、

「自分がやっていることは間違っていないだろうか?」

「上司はなんて思うだろうか?」

「家族に反対されないだろうか?」

と周りが気になり、周りに左右されてしまい、自分の人生を生きることができません

なので、まず自分が自分自身を愛し、自分がやりたいことをやる、自分を尊敬し、愛で満たしていくことが大切だそうです。

そのために、

「自分には価値がある」

「1分間瞑想法」

という信念を、繰り返し繰り返し「意識」する必要があるそうです。

そして、「自分には価値がない」という気持ちからの行動は、恐れや不安が動機になってしまうという弊害もあります。

この不安や恐怖に支配されたり、義務感からの行動すると、それを抑え込むのにエネルギーを消費し、行動を起こすためのエネルギーが弱くなり、やる気がわかなくなってしまいます。

そのため、

「HAVE TO」=義務感、これをしないと大変なことになる=恐れ
                        からの行動ではなく、

「WANT TO」=これをしたい、してあげたい!=愛

からの行動を心がけ、

「~するべき」「~ねばならない」と思う行動を「~したい」と言い直してみたり、
無理にやらずに、「受け入れてやる」か「やめる」かを決めてみましょう。

そして、「だったら何が望みなの?」と問いかけることで、自分の本当の願望とつながることができるそうです。


私が今後実践したいこと


☆根気よく「今、ここ」に集中する練習、「ジャッジしない」練習をつづけていく

「気づき」を得られたということが「成長」だと思い、それに花丸をあげる

「気づき」や「学び」に価値をおいて、「気づけて良かった」「学べてよかった」と感謝する

ポジティブな行動や習慣を日々のルーティンの中に組み込む(ただしやりたいと思ったものだけ)

☆「反芻」と「自分責め」していることに気づき、その気持ちを「ただそこにあるもの」として見つめる。そして、「この経験がいつか誰かの役に立つ日がきますように。人にやさしくなり人を許すことができますように」ということを祈って、浄化させたい。

身の回りの環境を心地よいと感じられるものに整える

今の自分、これからの自分にふさわしくないものは手放す

相手のすべての期待には応えないことを決め、実践する。

人との適切な距離感について考え、実践する。

自分の人生の方向性について決める。

「自分には価値がある」という絶対的な信念を持つ。

「HAVE TO」ではなく、「WANT TO」で行動する。


学びが多く、かなり長くなってしまいましたが、最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
気になった方は、ぜひ書籍の方をご一読ください。




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