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とある移住農業者の自己紹介

私は東京出身、現在福井県で米作りをしている農業者(農業法人社員)です。
今回は「なぜそうなった?」も含めて自己紹介をしてみたいと思います。
目次を一問一答にしているので気になったところをかいつまんで読んでいただけたら嬉しいです。全部読むと長いので…
それではいってみましょう


生い立ち→東京から福井へ

東京都府中市で育ち、大学卒業後、農業をするために縁もゆかりもなかった福井県へ。
きっかけは「かみなか農楽舎」の"独立まで支援するし、町内で農業に関係した仕事をしてくれ"という研修スタイルに賛同したこと。
研修終了後、たごころ農園に立ち上げから参加。米作り職人として会社を支える。

移住してみてどう? 
→不便もあるがそれなりに満足

車社会、というのはわかっていましたが、電車とバスの少なさや無人駅には驚きました。これは確かに不便だけど、私には許容範囲内。ネットで買い物できるしね。
でも電車に乗らなくなって、中吊り広告を見なくなったことで(あ、こっちの電車は乗っても広告ほとんどないですね)、情報源が大幅に減った気がします。全部情報を取りに行かなきゃいけない感じ。私は情報取りに行くこともしなければ世間話もあまりしないので完全に情報弱者ですね。
人間関係的には問題なく過ごせています。農業研修を受けた「かみなか農楽舎」は研修終了後の就農先での世話人探しもしてくれるので、一人で飛び込む形にはならないので集落への溶け込みは比較的スムーズです。溶け込んでしまえば気にかけてくれる人も多いので、面倒もあるけど快適に過ごしています。

なぜ農業?
→「自然」と「実験」が好き

就職を考えるにあたって、「机仕事してると寝ちゃう」「人と話すのは得意ではない」「外で体動かすのが好き」「植物が好き」「育っていく姿を見るのが好き」などありましたが。
説明長くなるけど大事なところで3つ言うと、
「自然相手に仕事がしたかった」
「無謀な自信」
「実験好き」

まずは「自然相手に仕事がしたかった」
大学は応用生物科学科でした。でもね、生物科なのに、「応用」ってつくと遺伝子とかタンパク質とかの電子顕微鏡の世界になっちゃって、ほとんどナマモノに触らないんですね。その反動で生物にどっぷりハマれる道を選びました。
あと、「科学」という研究室内の一定の環境で行われる実験に息苦しさを感じていました。私がやりたかったのは多分科学ではなく、自然の森羅万象を解明する「博物学」であって、その自然を相手に結果を出しに行く農業という仕事に就くことは、その「博物学」にどっぷり浸かれるということではないか、そう思います。

次に「無謀な自信」
わたくし実は、いわゆる「植物の気持ちがわかる」人ではございません。
ではどこに自信があったのか。
それは自身の「創意工夫していく力」と「伝える力」です。
農業という手作業の多そうな業界なら、工夫による効率アップで貢献できるのではないか。
そして、植物の気持ちがわからない私にもできる栽培方法を創意工夫によって開発し、それを伝える力で後に残していければとても意義のある仕事になるのではないか。
「これはきっとハマる」というのはただの直感で、当時は独身なので「まぁ当たって砕けて野垂れ死んだらそれまでの人生だし?」と思っていたのが「無謀な」の正体ですが、業界歴20年を超えた今、栽培法の確立には手が届きつつあります。
さあ、これからが本番だ!

最後に「実験好き」。
これは無謀な自信を支えた要素のひとつでもありますね。
創意工夫を支えるのはもちろんのこと、自分の人生そのものが1つの実験でもあります。「自分が自分の人生を貫いたらどういうエンディングを迎えるのか」。自分が死ぬ時にどう感じるかが答えになる、壮大な実験です。
「自分の人生を貫く」と言っても「揺るがない自分」というものがあるわけではなく、むしろ「チューニングし続ける自分」というのが揺るがない部分なので、どうなっていくのか自分でもまだ予測がつきません。
そんな人生へのワクワクと、業務にもまだまだ工夫の余地が沢山あるというのが私にとっての農業の魅力でもあります。

独立しないの?
→今は会社でやりたいことをやれている

個人で畑をやって確定申告していた時期もあるんですよ。でもねぇ、私がやりたいのは「栽培」です。経営者になってしまうと「営業」や「事務」の割合が増えてしまう。性格上、「そこに人を入れるなら自分でやるよ」
ってなるので、小さくまとまって終わりになるだろうなと予測がつきます。
それよりは会社という大きな枠の中で自分のプロダクトやプロジェクトの効果の最大化をしたほうが世界に笑顔が増える結果になると思います。もちろんそれだけの自由が今の会社にあるからそう言えるのだし、無くなれば移籍や独立も検討しますが。

私はどんな人?
→口数少ない創意工夫の人

思いついたことはどんどんやる、創意工夫の人です。
あまりしゃべる方ではないです。テーマトークはできるけどフリートークができない。あと、ミッションがあるとそこに集中してしまうので、例えばPTAとかで「協働作業をして親睦を」とか言われても作業ばかりしてる人です。しゃべることに苦手意識とかはないですが、沈黙を苦にしないのでわざわざしゃべったりもしないので、「何考えてるかわからない人」と思われている節があります。

ドラクエキャラでいうと?
→ドラクエ2のサマルトリアの王子

個別能力は一番にはなれないけれど、総合力が高く、チームの足りない部分を埋めるように動きます。きっと彼もゲームのパラメータには現れない部分でいろいろ貢献していたに違いない。

好きなもの→紅茶

旅行先では必ず地物の和紅茶を探します。お茶畑を見るとテンションが上がります。米農家なのにね。
紅茶をポットで淹れている時間が好きです。料理の隠し味とかもそうですが、「この一手間で美味しくなる」みたいなのを仕込むのが好きです。

趣味→合唱

大学時代に男声合唱サークルに入り、今は町内の市民合唱団で活動しています。ポップス系の合唱団で、この前はいきものがかりのYELLやYOASOBIの群青などを歌いました。
米作りは1人外作業が多いので、仕事しながら歌の練習してたりもします。
あまり人と話す方ではない私にとって、合唱は「感情表現の場」です。一人で歌うのはストレス発散にはなるし表現した満足感はあるけれど、ハーモニーが決まったときの感動はやはり合唱ならではです。

目指すもの→今日より良い明日

「明日を楽しみにしながら眠りにつく」って幸せだと思いません?
そんな幸せのために、今できることは何か。それは今やっておくと後が楽になることだったり、単純に今を機嫌良く過ごすための何かだったりしますが、小さな積み重ねが積み立て投資のように後で大きくなって返ってくると思っています。

noteでどんな投稿をする? 
→笑顔が増えるきっかけを作りたい

読んだ人が何かを考えるきっかけになって、その結果世界に笑顔が増えるといいなと思っています。
投稿内容は、生きていくための心の持ちようや、人間として成長していくためにどうするのか、またそのために確認しておきたい大前提などを考えていきます。最終的にはその内容を、「人材育成の基本理念みたいなものを会社に一冊置いておきたい」という理由でKDPを使って出版する予定です。

最後に一言

何のために生まれたのかなんてわからないけど、私に関わった人が一人でも笑顔になるのなら私は生きていこうと思います。
あなたの人生にも笑顔があふれますように

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