池川広太(たーこー/ta-co-)

沖縄の離島、久米島にあるタビノネ学童の支援員。自分自身が、のびのびと子どもたちが遊べる…

池川広太(たーこー/ta-co-)

沖縄の離島、久米島にあるタビノネ学童の支援員。自分自身が、のびのびと子どもたちが遊べる世界で暮らしたいので、やれることをやってみます。 東京→コスタリカ→東京→久米島(2018〜) 踊れ!踊らされる前に! 遊べ!遊ばされる前に!

最近の記事

父の成長をビシバシ促す子どもたちによって生まれた「即興ものがたり」

「ねえ、父、〇〇の話して」 真っ暗にした部屋に寝転がる32歳の私。 両隣には3歳と1歳の子ども… 昨年の夏頃、 夜寝かしつけの度「〇〇」に毎回違うお題を入れてリクエストしてくる時期があった。(今も形を少しずつ変えながら継続中) 初めの頃は、 『フクロウの話』 『消防車の話』 『恐竜の話』 こんな感じ。 どれも即興で話をはじめ、 「適切な」長さを求められる。 案外こういうアドリブが苦手ではないので(どちらかというと得意)、眠さと戦いながら話していく。 心の中で「

    • 「別れ」に慣れるな

      大人の別れ 日本全国どこでも3月は 別れの季節だ。 こと久米島の3月は フェリーから投げられる紙テープを受け取る季節だ。 今年もそう。 4年の間、島の子どもたち、学童に関わり、特に最後の1年間はタビノネ正規メンバーとして一緒に汗水流し、様々企ててきた“りょうちゃん“はそれを投げ、僕や子どもたちがそれを受け取った。 寂しさ隠せないが、旅立つその姿は旅人そのものであった。(さらにおもしろ人間になって帰ってくるんだろ?) 他にも、友人や数年学童でともに時間を過ごしてきた子ど

      • されど、ちょんまげ

        2022年から私の頭はちょんまげだった。 結ぶだけだからセットもないし。 新しい学童でも覚えてもらいやすい。 そんな理由で続けていたちょんまげ。 島内に近い髪型の人が現れると、あちこちで誤った情報が流れるちょんまげ。 「昨日Aコープいたよね?」 …それは私ではありません、すみません。 2023年の年末になって急に、 髪乾かすのが面倒だー あと帽子かぶりたい! 突発的に断髪をおこなった。 そして翌年、今年の年明け。 なんだかソワソワ緊張しちゃったりしながら、タビノネ学

        • 「自分がされて嫌なことはやめましょう」はやめましょう

          これは早口言葉でもなければ呪文でもありません。難しくも見えますが、簡単にも見えてきます。簡単にも見えますが、難しくも見えてきます。 ーーーーー 子ども同士の「むむむ、これはよくないぞ」という関わりやトラブルを目にした時に私たち大人は 「自分だったらどう?」 「自分がされて嫌なことはやめようよ」 こんなことを口にしてしまう。 大人も「いやいやー、それはないでしょうよ…」と自分が思うから出てくる言葉かもしれない。 こんな時に子どもは(このめんどくさそうな時間を回避する

        父の成長をビシバシ促す子どもたちによって生まれた「即興ものがたり」

          一年のはじまりとタビノネのはじまり

          明けました! 2024年は個人的なこともいろいろありそうですが、時は遡って2023年4月からはじまったタビノネのその前段と、タビノネのはじまりについて少し書き残そうかなと思います。 ーーーー 仲地へ引っ越す前の学童。 目の前に海、はての浜、裏には山とグスク。 細部に工夫のある大きな建物に、たくさんの本。 自然と本に囲まれた学童でした。 いつも島内外の人たちが訪れて 自然に新しい出会いが生まれる それはそれは可能性たっぷりな場所でした。 だけれども いろいろあって その

          一年のはじまりとタビノネのはじまり

          母の儀式?

          わたくし、中学3年生になった春の頃の話。 ある日の夕方の一幕です。 ーーーーー 母「あ、そう言えば、こうたって高校行くの?」 私「へ?行くけど。(…ん?なにを言おうとしてるんだ?)」 母「あ、そうなのね!おっけー」 私「ん?「行かない」とかあるの?」 母「上の2人(兄2人)にも3年生のとき同じこと聞いたんだけどね、一応義務教育おしまいだからさ!」 私「あ…義務教育ね。まー、高校行くよ。サッカーしたいし。(ははーん、受けなきゃいけない教育、あんたの義務、は終わっ

          それぞれの決着の付け方

          久米島、タビノネ学童の子どもたち。 日々いろいろな理由で、ケンカ、揉め事、トラブルが発生します。 そして、その一つ一つに、それぞれの決着の付け方が生まれます。 ・ごめんね言って欲しい ・ごめんねはいらないけど、約束して欲しい ・わかったよ、次回はおれな! ・じゃんけんで決めよう! ・今日は無理だ… 時には思いもよらない決着の付け方が登場。 実にこれが摩訶不思議。 最近の2つをご紹介しましょう。 ーーーー ①感情は高まっているのに【にらめっこ】 1年vs4年(原

          それぞれの決着の付け方

          「服の乱れは心の乱れ」だと言うのなら

          あ!!! 服が乱れている! 言葉が乱れている! 髪型が髪色が乱れている! これは心が乱れている現れに違いない! だからまずは、 服装を整えて 丁寧な言葉を使って 髪型髪色をそれらしくしよう そうしたら心の乱れはなくなり落ち着くのだ!! …なんてね。 たくさんの共感は得られないかもしれないし、自分たちのやっていることが否定されて嫌な気持ちになる人もいると思うけれど、、 僕はこの考えが、どうにもに受け入れられません。 ええ、もう、これはどうにもこうにもなのです。

          「服の乱れは心の乱れ」だと言うのなら

          大人のみなさん、子どもは怒っています

          タビノネ学童には 「みんなの怒り温度」 を予想するゲームがあります。 さまざまな怒りシチュエーション(お題)が出るのですが、 口々に「これは嫌だー!」と盛り上がるカードがこちら。 「こう言われたらもっとやらなくなる!」 「やる気がなくなる!!」 「せっかくやろうとしてたのに」 言われて(命令されて)やる宿題と、 嫌だけどどうにか自分でタイミング決めてやる宿題は、 「同じ時間」かもしれないけれど、まるで「違う時間」のようです。 自分のことは、自分できめたい。 「言われた

          大人のみなさん、子どもは怒っています

          豆腐屋のおっちゃん

          「んー、学校の先生になるのかな?  いや、なれないか…  というか、本当になりたいのか…?」 モヤモヤぐるぐる考えていた12年前。 私、大学生のころ。 母校の都立高校で行った教育実習。 「うぅ、この現場で頑張り続ける自信がない…!」 少し触れただけにも関わらず わかった風に一旦決着をつけた私。 ただ、子どもが子どもとして大事にされて 子どもとして認められる社会で生きていきたい、 という思いに変わりありませんでした。 徐々に「学校以外の場所や人」に目がいくようになり

          「ハゲタカのえじき」がなんだってんだい!

          遊びのルールって? 「子どもにこんなふうに遊んでほしいなー」 大人はルール通り遊ぶ楽しさ「も」知っているので、 ついつい口を出してしまうことがあります。 ルールに書いてあるから、 これが「正しい」から、 ついついルール以外のことをやっていると 「ちゃんとやろうよ!」なんて言ってしまったりも。 せっかく準備したんだから 「思ってた通りに遊んでほしい…」 なんてことも頭によぎっちゃうかも。 例えばボードゲームを買えば、 もちろんルールが書いてあります。 作った人たちが、

          「ハゲタカのえじき」がなんだってんだい!

          踊れ!たーこー!

          どうも、はじめまして。 池川広太(いけがわこうた)といいます。 はじめての投稿は、 行ったり来たりの自己紹介、 noteを始める理由を。 ここ数年は、もっぱら「たーこー」になる時間が多くなりました。 普段は久米島にある「タビノネ学童クラブ」で小学生たちの遊びや暮らしが楽しくなるようなお手伝いをしています。 「こうた」を反対にして「たうこ」。 それを言いやすくして「たーこー」。 これが子どもたちからの呼び名です。 1991年生まれ 東京都出身 三兄弟の三男 血液型はA