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ep18 十津川村の鎮守

玉置神社

 村境のルートに玉置神社への道を考えています。玉置神社は玉置山のすぐ南側に鎮座し、古くから十津川村の守り神であり、神社の祭りの頃は村中の人が集まったものです。

玉置神社本殿


 起源は古く、由緒ある神社として、最近では大峯奥駈道を含め世界遺産になったということもあり、大変人気のある神社です。

 明治の廃仏毀釈(仏教を捨てる運動)にて、十津川村は全ての寺院を無くし、神道の村となりました。この運動は村内において、かなり徹底されたものだったと聞きます。それまでの時代、玉置神社は仏教の管轄でもあり、境内には鐘もありました。
 社殿の柱を見ると仏教では神とされる象のデザインがあり、そのなごりを見る事が出来ます。

象が彫刻された本殿の柱

 実際、私は村でお坊さんを見たことが無く、村外に出てお坊さんがスクーターに乗っている姿を見た時、少々カルチャーショックを受けたのを覚えています。実家近くにはお寺の跡があり、今でも門が残っています。また、お宮さんの近くにきっちりとお寺が祀られている所を見ると、当時の村民は仏を廃しても、どこかで後ろめたさが残っていたのでしょう。その痕跡を良い形で残しています。日本人らしさを感じる所です。

 玉置神社の境内には、樹齢3000年を超えると言われる杉の古木の巨樹が立ち並び、パワースポットとしても有名です。呼ばれた人しか来ることが出来ないとも言われる玉置神社。私が子供の頃は、そこまで参拝する人はいませんでしたが、今は平日でも訪れる方が多くいらっしゃいます。

夜に登った玉置山

 私が通った折立(オリタチ)中学校は、玉置山のふもとにあって、毎年10/24に行われる神社の大祭前夜から登山を始め、玉置山の山頂で日の出を見るということが習わしでした。学校行事として休めば欠席扱いになると言うほどの大切な行事でした。
 真っ暗闇の中を懐中電灯1つで、友人達と山登りをすると言う事は、怖くもあり、楽しみでもあり、徹夜などできなかった時期なので、いつもワクワクしながら出かけたのを覚えています。

大阪万博で出会える折立中学校

 通称折中(オリチュウ)、見ての通り立派な木造校舎で今まさに万博会場へ移設する為に分解中です。2023/12/20現在、解体終盤で原型を留めていません。

 当時全校生徒は60名程度、その後生徒数が激減して閉校となりました。村には中学校が4個有りましたが、現在は1校にまとめられています。
大阪万博会場で再び会えるのを今から楽しみにしています。

監修は映画監督の河瀬直美さん
先日から何度か田舎で目にしています。

シグネチャーパビリオン『いのちのあかし』

話は元へ。
 玉置神社へのルートは村境から内側に入ってしまいますが、古来から村の守り神として玉置山に鎮座した玉置神社は立ち寄るべきだと考えています。

 現在定しているルートは、奈良、和歌山、三重の県境に位置する瀞峡から玉置川集落へ入り、熊野方面より続く参詣道(松平参詣道)を登るのが良いと思います。
松平参詣道は、最近訪れた場所です。
これについては、次回こちらで紹介できればと思います。

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