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走ることで実感していることで私の実感していること

ここ10数年だろうが、30分ほどかけて、毎日5キロ走っている。コロナ禍に突入したこの2年くらいはその頻度が増え、ほぼ日課となった。去年のペースでいうと、365日中、312日走っている。85%である。以前は夕方に走っていたが、最近は寒くなってきたので午前中に変え、朝日を浴びながら足を動かしている。これがすこぶる気持ちがいい。
ここでは、私が日々実感している走ることの効用を書いてみよう。

風邪をひかなくなったし、痩せた、目にもいい

まずは風邪をひかなくなった。私は咽喉が弱く、よくその痛みから始まる風邪を一冬に2、3回はひいていたものだが、それがひかなくなった。
体重も減った。走らない頃から比べると、確実に5キロは減った。高校生のころと同じ体重を維持している。何を食べても太らない。
視力もよくなった。より正確にいえば、悪化するのを防げている気がする。当たり前だろう。走る間の30分、遠くを見、キョロキョロして目玉を動かすのだから、目に悪いわけがない。ある説によると、太陽の光を目に入れると近視予防になるらしい。私も走り終わってから立ち止まって空を見、約30秒、日光を目に取り込むようにしている。

徐波睡眠を増やす

夜の眠りが深くなる。これも大きい。山口正貴著『背骨の医学』’さくら舎)という本によれば、脳の代謝(活動)の過程で生じた老廃物を清掃している時間が睡眠中とのこと。眠りには浅い眠り(レム睡眠)と深い眠り(ノンレム睡眠)とがあり、ノンレム睡眠のうち、特に深い睡眠を徐波(じょは)睡眠というそうだ。この徐波睡眠の時間を増やすために最適なのが運動なのだ。くたくたにまで疲れる運動、その最も手軽なものがランニングだと言っていいだろう。同書によれば、その運動のうち、身体だけではなく、頭部に加わる適度な刺激が、脳機能の維持や調節に関係していることも明らかになったという。
頭部衝撃をもたらす最たるものが「走ること」であり、「歩くこと」である。歩数が多い人ほど死亡率が低く、座っている時間が長い人ほど死亡率が高いことも明らかになっている。

走ることはうつに効く

ここまでは身体的メリットについて書いてきたが、精神的メリットについても触れておきたい。メンタル不全の防止や治療に走ることが効くというのだ。
うつ病は、セロトニン、ノルアドレナリン、ドーパミンという3つの神経伝達物質の欠乏に密接に関わっているが、アンデシュ・ハンセン『運動脳』(サンマーク出版)によれば、この3つは運動、特に走ることでその量を増やすことができるのだ。しかも、その作用は抗うつ剤と変わらない。それどころか、ノーリスク、つまり副作用なしで、増やせるというのである。

さらには、運動、つまり走ることは、うつ病の発症と深い関係がある、大脳皮質や海馬で合成されるたんぱく質「BDNF(脳由来神経栄養分子)」の生成にも効果があるという。

走りながら禅を行う

走っていると、いいアイデアが浮かぶのも嬉しい。あれはこうやればいいんじゃないか。明日の日曜日はあそこに行ってみようかな。あのメールにはこう返信してみよう。次のnoteではこんなことを書いてみよう……。身体と脳が密接に関連している証拠だろう。
ストレス解消にも持ってこいである。雑念が振り払われ、頭がすっきりする。走ることが禅である。走禅という言葉もあるらしい。

毎日、30分走っていると、時間感覚が研ぎ澄まされる気がする。この仕事は30分で終わらせよう、これは倍の1時間かな、いや3倍の1時間半かな…。30分単位で、効率的動けるようになった気がある。短いようで長いのが30分なのだ。

俺たちは走るために生まれてきた

こんないいことづくめの走ること、できるだけ長く続けるために、運動後のストレッチ、就寝前のマッサージ、多少高くてもよいシューズを履くこと、この3つだけは欠かせない。

私の好きなブルース・スプリングスティーンの代表曲に「Born To Run」というものがある。曲中、何度も繰り返されるフレーズに「Baby、We’re born to run!」があり、訳詞を載せた冊子には「俺たちは生まれついての吹っ飛びなのさ!」とあるが、私に言わせればこうだ。「俺たちは走るために生まれてきたんだ!」












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