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元祖平壌冷麺屋note(121)

「天国は山にあるの? それとも海にあるの?」

と、登校路で娘に訊かれた。どちらにもあるよ、ただし山のずっと上、海のずっと上の空の上じゃないかな。

「そっかあ。空の上の天の川を見てみたいなあ」

と話すので、家に帰ったら図鑑の「宇宙」で探してみよっか、と提案した。

学校を終えて、帰宅した娘は、早速、図鑑を開いて「天の川」を探した。天の川は「銀河」に含まれているのだった。

銀河の多さに驚きながら、気に入った銀河をノートに書き写していた。

「ウズマキギンガM51。銀河が数千億もあると知ってびっくりしました。こんなにも多いとは知らなかったです。」

娘の瞳の中に、無数の銀河が渦巻いて映っていた。

朝の問いを反芻した。「天国はどこにあるの?」

答えはわからない。わからないけど、天国から天の川、天の川から銀河にたどり着いた。

天国に行くのは、まだずーっと先のことだけど、宇宙の子どもはどこにだって行けるのだ。

銀河鉄道に乗って。いつでもどこでも。


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