ウクライナ軍がロシア軍狙撃兵を発見するために猫を使っているなんてことはありません。

【和訳】
ネット上でスクリーンショットとして拡散されたツイートによりますと、ウクライナ軍は猫を使って、ライフル銃に取り付けたレーザーでロシアの狙撃兵の位置を特定していると主張しています。しかしながら、この主張を裏付ける証拠はなく、軍事専門家は「完全な糞デマ」と断じ、投稿者は冗談のつもりだったことを認めています。

#ウクライナ 軍の猫は、 #ロシア 軍のレーザードットを発見し、その位置を指示するよう訓練されている。 これはミカエル「ハリコフの豹」で、4人のスナイパーの位置を一匹で暴き、彼らの死に至らしめた。」 ロシアがウクライナに侵攻した数日後に投稿された2022年2月27日のツイートには、迷彩服を着た兵士がネコを抱いている画像が掲載されています。

A screenshot of a tweet taken on March 10, 2022

軍隊は歴史を通じて動物を武器化してきましたし、1960年代には、CIAがロシアを盗聴するために猫を使おうとしていたこともあります。

しかし、ウクライナで狙撃兵狩りをする猫という主張を投稿した人物は、3月9日に 「 #Kharkiv から20マイル東でミカエルが対狙撃作戦 」というツイートをしたものの、それは事実ではない繰り返し述べました

それにも関わらず、オリジナルの主張はTwitterだけでなく、FacebookInstagramRedditで拡散されました。しかし、説明に使われた猫と兵士の写真は、2018年の時点でTwitterに出回っており、2枚目の「ミカエル」の画像は猫のミームであることが判明しています。

2016年から2018年までウクライナの国防顧問を務めたウェストポイントの現代戦争研究所の元所長、Liam Collins氏は、この主張を 「完全な #デマ 」と評しました。

「猫が軍隊を追いかけ回してレーザーを待つように訓練されているとは想像出来ません。」と彼はAFPに語ってくれました。

「真の狙撃兵が自分の位置を悟られるようなことありません」とCollins氏は言い、以下のように付け加えました。:「ライフル銃にポインターをつけている人はいるかもしれませんが、なぜそんなことをするのか想像がつきません。猫はどうするというのでしょう?おもちゃのようにレーザーを追いかけて部屋中を走り回るのでしょうか?それが兵士の役に立つのでしょうか?]

ロシアの侵攻前、ウクライナの兵士達は、野良犬や野良猫との交友に慰めを見出したとAFPに語っています。

AFP Fact Checkは、ウクライナ紛争に関する他の不正確な主張をこちらで論破しています。

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