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パレード

奈良県北葛城郡河合町という場所に
馬見丘陵公園、という場所がある。

2014.11.8 「Kofun meets color」を開催した場所である。

巨大な公園でテーマパークの様に何かがあるわけではないけど、歩くだけで楽しくて大好きな場所だ。

ここをフェスの会場かもしくは数日限定のテーマパークにしたい。
とずっと思っている。
10年経った今も。

10年前の話に戻そう。

細かい事は忘れてしまったり、
記憶の上書きをしてしまっている気がするので、
間違っている可能性もある前提で。

当時それはそれは大切な人がいました。
本当に一緒にいて何をしてても楽しかった。

勿論、自分自身の為。
だけどその人に喜んでもらいたくて頑張ってた部分があったんだろうと思う。

何を頑張れば良いかも分からないまま、
俺頑張るから、と決意表明的な意味合いで、
これからジョウカダイゴという名義で頑張っていきたいと。
喜んでくれたし、祝ってくれた。

当時、自分が好きなものの話とか聞いてくれる相手も、友達も少ない、
語彙力もなければ伝える力も無かった。
だからこそ一生懸命いろんな話をその人にしたし、聞いてくれた。

銀河鉄道の夜
宮沢賢治

と言えば日本人は大体知っているとは思っているのだけれど、今の時代はどうだろうか。

とにかく大正の文学ではあるのだけれど、
長編のファンタジー作品であり、未完の作品である。

自分はとなりのトトロが劇場公開された年に生まれているのだけれどそれより前に、
アニメ作品として
銀河鉄道の夜
が作られている。

音楽は細野晴臣氏。
登場人物は何故かネコである。
なのに全く子供向けとは思えない、
暗い作品である。

幼少期に見たその映画が大好きで。
だけど、3歳頃の自分は
「終わり方が意味わからへん。続きないの?ないなら続き作る。」
と泣いていたらしい。
そんな話を父親から何度も聞いた。
確かに風呂場で泣いた様な記憶はボンヤリとある。

ある日家でギターを弾いていて、
カポタスト(通称カポ、ギターのキーを一瞬で変えてくれる弦楽器にだけ与えられた素晴らしいアイテム。)
を7フレット目に装着して遊んでいた所、
エキゾチックなフレーズを生み出した。

それがパレード、の、、と言いたい所だけれども実は違って、ザネリと町衆というパレードが出来てしばらくしてから書いた曲の方のフレーズである。

どっちにしろ、銀河鉄道の夜のアニメの映像が浮かび、曲として描いてみようとなったのである。

そこからアニメを見直して、小説を読み直したりしてる間に、

バイクで昔住んでいた奈良の田原本という所に行ってみたり、
夜な夜な馬見丘陵公園を散歩したり。
というか、馬見丘陵公園に関してはそこで曲作ろうとして職務質問されたなぁ。笑

それで思い出した。
うん、やっぱり齢、24でしたね。
免許証見せてる時に25にもなって、、、とか思ってたもん。笑

田原本も馬見丘陵ももっというと王寺という場所も夜になると不思議な異国感が漂うんよね。
独特な空気感。
これは語彙力どれだけあっても伝わらん気がする。
俺の中の感覚でいい気もする。
てゆか、いつかフラッと遊びに来てみて欲しくもあるけど。
体感しに。

銀河鉄道の夜ってファンタジーな世界観だと思ったけど、あそこに漂ってる空気感って、
とてもリアルで。
自分の住んでる世界と全然変わんないなって思って、割とスッと歌詞はかけた。
ただ、初期は歌詞での説明が多くて、
詰め込み過ぎて6:30位の曲になってしまってて。
削るのに苦労してた記憶。

この曲の本質、
本当に描きたい事とかってなんやっけなとか考えてたら
なんかの拍子に、え、ここいらねーじゃん。
削ったら、、、お、スッキリ!
みたいな、削る潔さを知ったのはこの曲が最初。

あとは、入らない部分は別の曲でそこを掘り下げて書けばいい。
と。
誰かに言われたか、記事で読んだか、
そんな感じで。
思い切れた記憶がある。

Kofun meets colorは馬見丘陵公園が
古墳だから古墳を彩る、という意味合いで行われたイベントで。
当時自分が出るつもりは無かったのだけれども、
主催者だし出たら?
と主催チームが言ってくれてとても感謝している。

2曲だったか、3曲だったか。
それくらいしか曲数がなくて。

多分自分で作り出して3曲目位やったはず。

歌いながらだったり、夜に電車に揺られている時だったりにふと思う。
この人達にもそれぞれの物語があって、
その途中なんだなって。

だから小さな空間でこの曲を歌うと、
お客さんが
夜汽車に乗り合わせてきた乗客の様に感じられて。

偶然が重なり合って出来ている時間の尊さを
この曲を歌うといつも思い出せる。

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