Journey×Journey.2 朝生麻衣子の冒険
裏切った私に対し信夫が送りつけてきた、断罪とも言える長いメールを私は時折、見返すようになった。劣等感にまみれながらも人を見下すかのように嘲り、暗澹としながらもどこか開き直っているかのような、病的に深く重く、絶望的に幼い、その薄気味悪いメールは当初の私には読むに堪えかねるもので、しばらくの間、読み通すことができずにいた。しかし、その一方で私の裏切りが彼に刻んだものは相当に深刻であるという罪の意識は容易に消化できるものではなく、それは翻って、私自身にも刻まれる形となった。だからこ