巨悪の激流に憤る人々。だがその水源は

アメリカ大統領選の周辺が騒がしい。

詳しくは書かないし、もはや私は調べてさえいない。

ディープステート?支配層?巨悪との闘い?大量逮捕?w

何をいまさらという感じだ。

そんなもん、知っている人は10年以上前から薄々勘づいていた話ばかりだ。それをトランプが歴史上もっとも頑張っているというだけの話。

これまでに権力者が逮捕される噂話が出ては立ち消え、現実になった試しはない。

実際にされているのかもしれないが、それが事情聴取レベルなのか、あるいは雲隠れなのか、何も起こっていないのか、検証されることもなく、出ては立ち消える、噂レベルの話だ。

愚かな庶民は、巨悪を操る数名~数十名を逮捕すれば物事がよくなると、おめでたいアタマで考え、盛り上がるのである。

知っている人からすれば、10年以上前から聞き飽きている、愚かな庶民をぬか喜びさせる典型的な作られたストーリーである。と解釈する。

最近知った者はその「またか・・」の「感じ」が分からないだろう?

大勢にそれが分からないうちは、巨悪が大人しくなることもない。

その意味も分からないだろう?

巨悪と庶民たちの「己の今日の生活の有様」が繋がらないうちは、世の中の浄化など決して起こらない。

巨悪は、逮捕や軍や選挙やトランプによって滅ぼされるのではない。

逮捕を実行できるのは「権力」であり「武力」であり「法」であり「公務員」であり「仕組み」である。

それらはすべて、巨悪側にあるものだ。すなわち、それらで巨悪を取り除くことなどできるはずがないのだ。

正確には、巨悪側に「牛耳られている」とか、「手に落ちている」というような、ハッキリしたものではない。

知っておくがいい。

人間の世界というのはな、どの段階の層であれ、善とか悪とか、分かりやすいもので動いているのではないのだよ。 君たちの生活だってそうだろうよ?

忖度という言葉があるだろう? それから空気とか、世間とか。

常識とかとか。 いけてるとかいけてないとか。

「権力」「武力」「法」「公務員」「仕組み」。それからDSでなんであれ、君たちと同じように集団をつくり、集団をつくる個人がいる。

四六時中悪事を考えているわけでもなく、ひとたび家に戻ればただの人。

何であれ、君たちと同じように、そういう感覚の中で行動してるんだよ。

それなのに集まって何かをし、それがいつしか悪になり、巨悪にまでなる。

そのとき、構成員の意識は「悪」かどうか?なんてのは浮上していない。

今日うまく無事に、そしてこズルく生きるために、無意識に、少しだけ、悪いことに手を貸す。 それが集まって巨悪が起こる。

つまりな? 巨悪の源泉というのは、小さな弱さでありずるさなのだよ。

構成要素は、君たちのソレと何一つ変わらない。


いいか? 巨悪は、君たちと別の人種でもなく、悪人でもなく、全く別の裏世界で行われるのでもなく、君たちと全く同じようなレベル、行動様式、人種によって行われている。

君たちと彼らの構成員をとっかえても、全然成立するってわけだ。

そして、ほとんどの人間は、気づかないうちに、そういった巨悪に間接的に手を貸している。

それだけじゃなく、それらを「仕方ないこと」だとか「いいこと」だと思ってやっている人間も非常に多い。

そのことを骨身に染みて分からんうちはな、巨悪など無くなりようがないんだよ。

巨悪というのはデカい川のようなもんだ。

そして、川の氾濫に怯え、川の水質に異を唱え、公務員や政治家に文句をつけ、治水だの保障だのを叫ぶ。

あのな。

その巨悪の川の巨大な流れ、一粒一粒の水を作ってんのは、お前らだよ。

いい加減気づけ。


Ps.簡単な預言をしておくか。

これから人類は、政府・法・軍・公的機関・道徳など、「まとも」だと思っていたあらゆるものが、機能しない(社会を良くしてくれない)ことに徹底的に絶望しなければならない。それは必要な体験である。

そしてそれがなぜ機能しないのか?を自分の生活と繋がるレベルで思い知ることが、何かが変わるための唯一の条件である。

他者や社会を、自分と切り離して他人事にすることが問題の根源にある。

人間がこしらえた、社会を回すためのいかなる仕組みも、「ずるさ」の意識によって乗っ取られたり機能不全に陥るということを知らねばならない。

仕組みをきちんとすれば、それを形式上守っていれば、後は好き勝手にずるく振舞っていい。は完全な間違いである。

それは法でいかなる言葉の厳密な定義をしようが、公務員を教育しようが、市民が厳しく監視しようが、そういう問題ではないのである。

そして「人は金で動くから」等という単純すぎる理由でもない。

「金を筆頭としたズルさで動くから」が正解である。

これまでの時代は金がその筆頭であったというだけで、シチュエーション次第ではいくらでも金じゃないもので人は動くのである。

個々人が己の今日の生きざまからいくつのズルを見つけることができるか?のみが、新時代をつくる源である。




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