世の中には他人を虐げることに喜びを感じる人もいれば、虐げられることに喜びを感じる人もいます。後者はマゾヒストと呼ばれていますが、なぜ人はマゾヒストになるのでしょうか。今回取り上げる論文は、そのパターンについて考察したものになります。

Psychological masochism: A systematic review of the literature on conflicts, defenses, and motives

心理的マゾヒズム: 葛藤、防衛、動機に関する文献の系統的レビュー

この研究ではフロイト以来、マゾヒズムについて行われてきた研究を取りまとめ、以下の６つのパターンとして考えられるのではないかと論じています。

・全体的満足阻害：生活からの満足を得ることへの罪悪感を感じるもの

・感情的ニーズと怒りの経験・表出に関する全体的葛藤：ニーズや怒りの経験が阻害されるもの

・支配的他者への依存性：自己イメージの歪みに対する防衛が関連するもの

・分離-放棄：他者との分離不安が前景に立つもの

・他者の拒絶：自己愛的人格障害と関連が深いもの

・性的快楽vs罪悪感：性的関心の一部が罪悪感によってブロックされたもの

どうにも分かるような分からないような感じがもどかしい。

Q:　マゾヒズムは遺伝的なものか、環境的なものか

明日読む論文：
トキソプラズマ感染は性的マゾヒズムと従順さを増加させますか?はい、いいえ
Does Toxoplasma infection increase sexual masochism and submissiveness? Yes and no