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今のあなたが一番すてき✨

毎年3月になると、この言葉を深く心に抱きます。

「今のあなたが一番すてき!」

17歳の私に母が言ってくれた言葉です。

そして、この言葉が私の人生を一変し、
私の一生を支え続けてくれることでしょう。

私は、10人家族で育ち、たくさんの愛情を受けて育ちました。

いわゆる思春期に、教育熱心だった父親の厳しい勉強方針について行けず、また、世の中は偏差値主義で、成績だけがその子を決定づけていくような風潮もあり、

その頃から、私は、誰にも規制されずに自分らしく生きたい、と思って選んだ道が、アメリカに行くということでした。

父は楽しく良い人でしたが、教育に関しては本当に厳しい人で、子供の意思を聞くような人ではありませんでした。
人生のレールを学歴を土台に敷こうとする中での子供としての葛藤がありました。

そんな中、心がむしゃくしゃしていて、友達の家に行く時に玄関まで送ってくれた母に対して、もう勝手にさせて、とドアをバタンッと音を立てて閉めて、母の顔を見ずに飛び出しました。イライラのマックスでした。

バスに乗った時、その日が母の誕生日であることに気がついて、いつも愛に溢れる母に対してなんてことをしてしまったんだろうと、後悔で心が張り裂けそうでした。

友人の家では楽しむことも出来ず、すぐに帰宅しましたが、素直に謝れない私は、母の回りをウロウロしました。

母が私の側に近づいて来た時、私は小さな声で言いました。
「こんな私はもう可愛くないでしょ?」

母は、しっかりと私を見つめて、優しくこう言いました。
「あなたが生まれた時には、命の神秘に感動して、涙が止まらず嬉しかったよ。本当に可愛くて、こんなに素晴らしい贈り物を、神様に感謝したの。
歩くようになって、話すようになって、本当に可愛かった。
幼稚園に入った時には、こんなに成長して…と感動して、小学校に入って、また感動した。あなたが本当に素晴らしいと思って、成長するたびに、今が最高に可愛いと思ってきた。
中学生になって頑張っているあなたを尊敬してきたし、高校生になって大変なことがたくさんあるよね。でも、今のあなたが一番すてき!」

私は泣き崩れました。

こんな荒れている私に向かって言ってくれた母の言葉。

私をありのままで愛し受け入れてくれた母のように、私は人を愛し受け入れる者になりたいと、その日から今日に至るまで、この気持ちは変わったことがありません。

「ママ、ありがとう。そして、お誕生日おめでとう。

あなたの娘でいられたこと、本当に感謝しています」


偶然、昨日、今は亡き母の誕生日の3月1日に、
約40年前に母が渡してくれたカードが出てきました。
私がアメリカに出発する日の朝のことでした。

「神様を愛し、人を愛する生活をしてください…  これがママの願いです」と。

思わず、私は祈りました。「人を生かす言葉を語れる者にして下さい。」                    

           ✨✨今のあなたが一番すてき✨✨

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            四隅が日焼けして茶色くなった封筒から出てきた手紙

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