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私の人生に流れ続ける汗

自己紹介

私は東日本に住む汗をよくかく男です。

汗をかきたくない

これまでの人生でずっと私の中にあるものです。いろんな体験からそれは私の中で異様に膨らみ生活を支配されてしまうほどになってしまいました。
その原因や、トラウマとなってしまった出来事、そして現在まで私と汗にまつわる人生を綴らさせていただきました。
 

高校時代


 この頃までは汗について悩んだことはありませんでした。他の人よりも汗をかいた場合の量は多かったですがそれは運動したときのみで日常生活に支障がなかったからです。
 しかし、高校3年生の夏頃あることをきっかけに精神性発汗が出てきます。それは臭いについての悩みでした。
 自分はもしかして臭ってる···?
 一度そう思ってしまってからというもの汗を少しかくと、やべっ臭ってないかなと気になり心拍数が上がる状態に。でも授業中やテスト中など席を離れることが許されない場面では特に逃げられない恐怖で汗をかくようになってしまいました。
 

ボーリング


私の中で辛かった経験の中でも上位なのが大学生の時に行った友人とのボーリングです。
そのときは夏でしたがボーリング場の中の空調が故障しており、蒸し風呂状態でした。入った途端に暑くてこれはやばい···と思いながらもボーリングは始まりました。
暑い上に体を動かすボーリング。だんだん汗が流れてきます。汗をかきたくないと思うほどにドキドキして汗が汗を呼ぶ状態に。周りの友人たちは暑いとは言いつつ汗はあまりかいていない。
 どうしようやばい···。一旦トイレに行き、手を水道で冷やしつつドキドキを鎮める。よし、と再びボーリングに向かうがすぐに汗は流れる。しかし何度もトイレに行くのも怪しいし···。
 ついにひとりに気付かれる。
「お前、汗かきすぎじゃね」
うっ、どうしようどうしよう。
「いやー、めっちゃ暑いなー」
1ゲームで終わるわけもなく複数のゲームをこなす。その間にも流れ続ける汗。気になる周りの目。逃げ出したい。消えたい。
 トラウマのボーリングでした。

東京

トラウマランキング1位のIN東京での出来事です。
地方に住む私ですが東京で働く高校友人の結婚式で東京に行くことになりました。
 結婚式は無事に終わり翌日。久しぶりに集まった高校の友人と共に東京を観光してから帰ることに。
 真夏の東京。そこは想像よりも暑い場所でした。降り注ぐ日差しはすぐに私の汗を呼び起こします。しかも移動はすべて徒歩。駅から遠い東京タワー。礼服や靴を入れた重いカバンが肩にめり込みながらも坂を上る。1人で滝のような汗を流しながら歩く私はとても惨め。友人の中には女性もいて
「もう少しだから頑張って」
と励ましてくれるが、その目は私の汗に引いていました。
 何を恨めばいいのかもわからない。暑い東京?徒歩を選択した友人?汗をかく自分?
 消したくても消せない過去。そして記憶。私はこの出来事を背負って生きていくのです。


現在


 書ききれないほどの嫌な経験を重ね現在に至りますが、もちろんこれまで、何も対策をせずにただ汗を流していたわけではありません。
 常にこんな最悪な自分と向きあい汗をかく自分と向き合ってきました。あのトラウマの経験をしたような状態において自分はどう考えており、身体はどういった反応をしたのか。
 いろいろ試してみてはまた汗をかき自分が嫌いになる。しかし諦めずにまた挑戦をしてきました。
 その成果もあってか現在は日常生活において汗で困る経験をすることは減ってきました。

汗をかく人生


 汗をかく原因は遺伝や体質、またトラウマなど様々でしょう。私の場合はそれらすべて合わせたものだと思われます。汗さえかかなければ自分の人生はもっと違ったのになと何度も思いました。今ももちろん思っていますが汗で悩むことが減った今は昔ほどではありません。
 嫌な体質ですがうまく付き合って行くこともできると思います。似た境遇の方でも同じように悩んでいる人がいると分かっただけで安心して汗が減ることもあります。少しでも私の経験が役に立ってくれたら嬉しいです。

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