見出し画像

能登半島地震 避難所初日 寒さとの闘い

避難所前

ようやく避難所である学校前にたどりついた。
ホッとした途端に急に寒さが襲いかかってくる。慌てて飛び出してきたので、上着を着ていなかったし、足元にいたってはクロックス。寒いはずだ。逃げているあいだ寒さを感じなかったのは興奮していたからだろうか。 
避難所はまだ入れないようで、外はたくさんのひとで埋め尽くされていた。よく見ると、しっかり防寒スタイルで防災リュックにヘルメット姿の人もいる。普段からちゃんと備えているのだろう。

希望

辺りが暗くなり始めた頃、ようやく校内に入ることができた。安全確認した結果、体育館は使用不可ということで、町内毎に教室があてがわれた。
「教室」という言葉に希望の光がともる。停電していないのか、発電機があるからなのかわからないが、電気はついている。もしかすると暖房も使えるのではないか・・・
3階の教室まで椅子や敷物を運び上げるきつい作業にも力が入った。

絶望

椅子をいくつか持ち教室へ入ったが全く暖かくない。部屋の真ん中にはストーブが1つ置いてあり、その周りを人が取り囲んでいた。
後からわかったのだが、私達が割り振られた特別教室は、普通教室とは暖房システムが違うため使用できなかったのだ。
私達はストーブに近づくこともできず、教室の入口付近で震えていた。しばらくして毛布が数枚差し入れられたが、秒で無くなった。50人近くの避難者に対し数枚の毛布をめぐる争奪戦。勝てる気がしない。
結局、朝までウトウトしては寒さで目を覚ますという地獄のような時間を過ごすこととなってしまったのだった。

備えは大事だな

何度も大きな地震を体験していながら、何の準備もしていなかった自分が悪いのだ。あの地獄のような状況もアルミシート1枚で全く違ったものになっていたかもしれない。
地震は二度とごめんだけど、備えはちゃんとしておこう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?