#52【過去に遡る12】膵臓癌+大腸癌=鬱になる?

膵臓癌の治療中に、健康診断で要検査と出ていた便潜血の結果を受けて大腸内視鏡検査を行った。
肛門からカメラをいれる、例のアレです。抵抗あったけど、それどころじゃなかったので有無もいわさず検査優先にした。

結果としては肛門付近に腫瘍が見つかり、詳細な検体検査の結果、直腸に別のガンが見つかった。
膵臓がんとの関連性は幸いなことになくて(転移だったらアウトだったかな)多重癌という診断。
別の部位に同時多発的に別の癌が発生することを、医学用語で多重癌というらしい。
↓以下簡易説明↓
同じ人に発生する異なるがんのこと。 重複がんとも呼ばれる。 一定のルールに従って定義され、罹患数の集計では別個のがんとしてカウントされる。

今回膵臓癌になっていなかったら、こちらの検査もスルーしていただろうし、きっともう少し後で後戻りできない状態で発見されたかと思うと、本当に恐ろしい。


検査結果を聞いたとき、
うそでしょ。と何度も思った。
膵臓のときも頭真っ白だったけど、今思い返してみると、この大腸癌の告知のときが一番ショックだったかもしれない。自分の人生において、こんなに同時期に癌の告知を二度受けるって、、、

ウソでしょ?


自分の人生大きなトラブルもなく、結構うまくいってるなぁと思っていた。先月までは。

22年6月7日の定期健康診断。

健康診断終わりのその場でお医者さんに呼び止められ、先生がお話がありますと。

やけに神妙な顔で、膵臓に腫瘍があると、言われた。

突然のことで、頭パニック。
冷静にふるまったけど、どうやって家に帰ったか覚えてないほど動揺してた。

そっからはもう怒涛の日々で、病院に予約入れて、3日後にすぐに病院行って、多分ガンだといわれ、CT取って、翌週には検査入院。
膵臓癌ステージ2か3。
転移はないけど血管に近いところにガンがあってこのままだと手術できない状態。
その場で抗がん剤治療を決める。

このとき6月24日。健康診断からまだ2週間とちょっとしか経ってないよ・・・心が追い付かない。
言われるがママ。自分で決断したとは言え、実際のところ自分で本当に決断したかと問われると微妙。他の選択肢を選べるほど調べていなかったし、余裕なんて1ミリもなかった。

そこから1週間後にはもう抗がん剤治療をはじめ、翌週も抗がん剤投与。3週目は白血球の値が下がってしまい3投1休の予定を2投1休に変更。

さぁ頑張ろうという矢先に、健康診断の結果で便潜血が出ていたので、休みを利用して大腸内視鏡検査。

そしたらそれが大腸癌。

転移とかではなく、同時期に別の部位で同時にガンになるって、一旦どんな確率ですか?

頭の理解と心の理解が追い付かなくて、本当にこの期間の記憶が滅茶苦茶曖昧。
まだ会社には伝えていなかったので、仕事は普通にやってたと思うんだけど、一切思い出せないんだよね。

さすがに2つの大病に俺のキャパシティが追い付かず、まずは大腸をかたずけてから、膵臓に取り掛かろうと先生に相談した。

自分の人生、前を向くしかないのはわかっているんだけど、さすがに今回のこれは自分の心をへし折ったなぁ・・・


この頃、夜、突如不安に襲われることがあった。

この原因が何か考えていたんだけど、やっとわかった。これ、鬱だったと思う。

父親が亡くなった時に母が鬱になって、家のことをいろいろと整理しだしたけどその気持ちがめちゃくちゃわかる。
本来大雑把な自分なのに、細かいことが非常に気になるし、全部家のなかを常に整理したい衝動に駆られる。

捨てたい。全部捨てたい。

このころの俺は余裕がなくて、家族には本当に迷惑をかけたなぁとつくづく思う。

細かいことでイライラしていたし、もっとかっこいい自分をイメージしていたんだけど、自分の小ささにいやになるなぁ。

と、今更ながら振り返って自己嫌悪の自分でした。

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