城本 苔

短歌と音楽が好きです

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最近の記事

夢が一つ増えました

デグーを飼いたい。 デグーとは知能の高いすこし大きめのネズミ、といった感じの動物だ。 先日暇つぶしでホームセンターのペットコーナーに行った。私は爬虫類がけっこう好きなのでヘビがみたいなーとか思いつつ小動物達がいる一室へ足を運んだ。 ヘビはいなかった。 でもデグーがいた。 一見すると大きめのハムスター、しかしよく見るとちがう、大きめのネズミというのがやはりしっくりくる表現だな。 当たり前だけど人間とは全然ちがう時間軸で生きているという雰囲気を持っていた。 のんびりと

    • 「がんばらない」ってなんだろう?

      お世話になっている福祉の方によると私は頑張りすぎらしい。自分ではよくわからない。 でも福祉の方との面談で気づいたことは、「家族を含め人と一緒にいるときはある程度元気でいなければならない」という強い思い込みがあること。ほかにも無意識のうちに自分や人に対する「こうあらねばならない」が私には多い気がしていて、その思い込みを一つ一つほどいていけば楽になっていく気がしている。 少しずつ自分のことを許していきたい。 がんばらず、風に吹かれるようにしばらくのんびりと生きていきます。

      • 精神疾患になっても人生は詰まない

        私は統合失調感情障害という精神疾患がある。 簡単に説明すれば統合失調症とうつ病が合体した、みたいな病気だ。私の場合ほぼうつ病らしい。 「精神疾患になったら人生詰むから、みんな心身を大切にね」 みたいな言葉をツイッターとかで最近よく見る。 「みんな心身を大切にね」に関しては超同意である。しかし、「精神疾患になったら人生詰む」に関しては「え、何年も前から精神疾患の私はどうすればいいんですか」となる。当たり前だ。 精神疾患になったら、たしかに日常生活がままならなくなったりする

        • 連作自分語り「ゆうれい」

          城本苔の短歌連作、「ゆうれい」を語っていきます。 まず全体のテーマとして「大切な存在を失っても生きていく自分」というのがあります。 私が十歳の時に病気で亡くなった母親と、今はもういない愛猫ミミちゃんの思い出が織り交ぜられています。 母親を亡くしてしばらく母親が生きている夢を見て、起きてから泣いていました。その思いが最初の二首に込められています。 四首目のカーテンの短歌はミミちゃんの思い出です。ミミちゃんはカーテンの間から窓の外を見るのが好きでした。今でもカーテンがふと揺

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          3本

        記事

          私と日記、それからポエム

          中学生頃から自分の気持ちを文章で表現することが好きだった。毎日きっちり日記を書いているわけではないけど、学生の頃からなんとなく日記を書くという趣味、習慣は続いている。 日記を書き始めたきっかけは、中学のスクールカウンセラーの先生との会話だったと思う。当時の私は時間や感情が過ぎ去っていく早さ、いつかすべてを忘れてしまうんじゃないかという悲しみとも恐怖ともとれる感情を抱いていた。そのことをカウンセラーの先生に相談した。 「日記を書くと良いよ」 先生は軽やかに答えた。 それがきっ

          私と日記、それからポエム

          日記4月12日

          彼氏から借りた哲学系の本を「全然分かんないなー」と思いながら読んでる。ところどころに彼氏の本に対する感想?が手書きしてあり、一緒に読んでいる感覚になってそこそこ楽しい。でもあんまり読み切れる自信はない。 去年一昨年と夏服と冬服だけでなんとか過ごして来たので春服がほとんどない。しかし家は着ない服であふれており「なんかネットでよく見る言説」状態。でも春服みたいなー。少し前まで生きるか死ぬかで頭を悩ませていた人間が「春服〜」と悩んでいるのはきっとメンタルの調子が良くなってきた証だ

          日記4月12日

          連作自分語り「君を忘れない」

          城本 苔の短歌連作「君を忘れない」を語っていきます。 この短歌連作は「大人になった私が子ども時代の私を迎えに行く」というのが大きいテーマとしてあります。 いやあ、難しかった…!この連作にある通りあまり楽しい子ども時代ではなかったので今までとは違う、子ども時代を追体験する感覚、苦しさがありました。でもだからこそ、ちゃんと自分のことを短歌の力で迎えに行けたんだろうなって思います。 連作を作る時のこだわりとして、なるべく明るく終わるようにというか、未来につながるように連作を終

          連作自分語り「君を忘れない」

          連作自分語り「光の詩歌」

          こけいろの短歌連作「光の詩歌」を語っていきます。 この連作の最後にある「突き刺さる〜」からこの連作は生まれました。つらいこともたくさんあるけれど、美しい日々たちがそれを包みこんでくれる、そんなイメージです。 「光」をテーマにしてこの連作を作りました。「光」を描くには「影」も描かなければならない、と考えカラスや自分の影が伸びる描写の短歌を加えました。 私は精神疾患があるからか割とすぐに「自死」という選択が頭の中にちらつく人間です。だからこそ自分自身や大切な人に「自ら死を選

          連作自分語り「光の詩歌」

          連作自分語り「ママレード」

          私、こけいろが作った短歌連作「ママレード」を自分で語っていきます。 (なぜか画像がアップロードできない…) この連作は私が前の仕事を辞めると決断した時に作ったものです。苦しみも喜びもたくさんあった職場で、同僚や上司の方々には今でも感謝しています。仕事を辞めるということは、いろんな方々との別れを私の中で意味していました。 別れというのは、記憶を美しくしてくれます。 光り輝く記憶たちを、私はママレードのキラキラ感とほろ苦さと甘さに託しました。私はジャムトーストを朝に食べるこ

          連作自分語り「ママレード」

          のろけ日記「幸せのその先」

          恋人とデートをした。 好きな人が隣りにいる、お互いに恋人として尊重し合っている。それって普通に奇跡だよなと感じる。 彼氏がいる街まで特急で向かう。普段電車に乗らない私にとってはそれだけで特別感がある。 その日は美味しいラーメンを一緒に食べて、彼氏の家でのんびりとした。 「今日はまだホワイトデーじゃないんだなあ」と私が呟いたら、彼氏がどこからかホワイトデーのチョコを持ってきてくれた。サプライズ?で隠してあったらしい。めっちゃ嬉しいな。 私がバレンタインにお手紙を渡したのでその

          のろけ日記「幸せのその先」

          日記2/23

          3月から就労継続支援b型(障害を持った方のための訓練施設のようなもの)に通うことが決まっているが、今日も変わらず昼頃に起床。 紙のバッグ?を開いてお湯を注ぐだけでできるコーヒーを飲む。自分のためだけにコーヒーを淹れる時間が好きだ。ブラックで飲んでみる。美味しいと少しはしゃぐ。ブラックコーヒーを美味しく飲めるようになったのは最近のことだ。 昼ご飯にチャーハンを作った。 着替えて薄化粧をして大好きなカフェへと向かう。ご夫婦で営業されているこじんまりとしたカフェだ。一時期は毎

          私の精神疾患について

          そこそこ暗い内容になります 自分のために書いた文章ですが、苦しみの中にある誰かのヒントになればいいなという気持ちで精神疾患と自分の半生について書きました まずは診断名から 統合失調感情障害という精神疾患だ 自分としては統合失調症とうつ病が合体した病気だと理解している お医者さんによれば私の場合はほぼうつ病だそうだ  希死念慮、気分の落ち込みが現在の主な症状だ まれにとても疲れている時などに見張られている感や軽い幻聴が起こる  発症した経緯 小学四年生の頃に母親を病気で亡

          私の精神疾患について

          人間やめたいなら散歩しよ

          人間やめたいなーと思うことがけっこうある その感情をまず解体してみる ・社会的なグループから脱したい これは会社だけではなく家族も含む もっと大きな社会全体の一員というのもなんかだるいね 肩書きっていうのもなんかいやね ・あらゆる情報から離れたい 最近というかずっとつらいニュースも多いし、なにももう聞きたくないし見たくない わりとよくある ・世の中ふつうにつらすぎる 自分なりの感覚として、人生においてしんどいことは勝手に降りかかってくるもの、反対に嬉しいことは自分から掴

          人間やめたいなら散歩しよ

          四季が好きです

          「好きな季節は?」と問われると本当は「全部の季節が好きだし嫌いです!」と答えたくなる 日常でこの問いかけをされたら適当に「春か秋ですかねー」と答える 全部の季節が好きな理由、移ろう自然の様があまりにも美しいため 全部の季節が嫌いな理由、気温と気圧の変化に心身がついていかないため 嫌いな理由は一目瞭然だし挙げていっても仕方ないので大好きな四季について書いていこう 春…いろいろな植物が芽吹きだし何より桜が美しい 暖かな陽のなか散歩するのは至福 夏…空も海も山もどんどん鮮

          四季が好きです

          私の2023年

          私にとっての2023年は、色々なものを失ったけどとても大きなものを得た一年だったなと思う 特にこの年末は仕事を辞め、福祉の方々の支援も切れ、ついでに失恋をした 大変だったけど逆にここまでくると清々してくるものですね 私にとってのいらないものたちを2023年は一手に引き受けてくれたのだろう 今年は短歌を好きになった一年でもあった 大切な感情もどうしようもない生活もたくさん詠んだ 短歌を好きになれたことはとても幸せなことだと思う 短歌が繋げてくれた縁もあり、来年もその先もずっと

          私の2023年

          短歌について

          正直、短歌との出会いはよく覚えていない 多分高校生の時に授業で習ったんだろうけどテストが終われば全部忘れてしまうタイプの学生だったので記憶が全然無い 私は元々、中学生の頃からポエム書いてる系の人間だった 国語の成績は良かった気がするから、子供の頃から文章で気持ちを表現するのが好きだったんだろうな そんな私が今年の夏に短歌をはじめたのは、ほんとになんとなくだった 25歳にして3つ目の職場、そして2回目の休職の最中にふと、ポエムの自由すぎる世界に向いてなさを感じ韻律の縛りがある短

          短歌について